教育長メッセージ

 教育長のメッセージ
  
 皆さん、こんにちは。このページでは、奈良県教育の現状や課題、それらに対しての取組や今後の方向性などについての思いを、県民の皆さんにご紹介いたします。

メールマガジン「E-夢 はっしん!」より

 
「夢」をもつこと
 

 県教育委員会メールマガジン「E-夢 はっしん!」は、平成15年に創刊され、今年で13年目を迎える。本県の子どもたちの「夢」の実現に向けて、学校、家庭、地域社会がこれまで以上に連携を強め、奈良県の教育を創造していきたいという思いで、当時の教育長であった矢和多忠一先生が名付けられたと聞いた。

 
日本の若者は、夢をもつことができているのだろうか。
 株式会社三菱総合研究所が2012年8月に行った4か国(日本・米国・中国・スウェーデン)の若者の意識に関する国際比較調査によると、「実現したい夢をもっているか」という問いについて「はい」と答えた日本の若者は、64.6%で、他の3か国の約90%に比べて顕著に低い結果であった。
 しかし、日本の若者たちが皆、将来に夢や希望をもてずにいるのかというと、そうではない。同調査で、夢の内容を具体的に記入する欄があったが、「出世する」「事業で成功する」など、経済的な成功を目指す夢が多い米国や中国に対して、日本は、「理学療法士」「放射線医学の研究」「自然の再生」など、具体的で社会貢献意識を感じるような夢が多いという結果が報告されているのである。

 
奈良県の子どもたちにも「夢」を育んでもらいたい。その夢は、自分の好きなことや得意なことを通して、社会の役に立とうとするものであってほしい。自分のためだけでなく、他の人や社会と支え合って生きていくために自分に何ができるのかを常に問い続けている、そんな「志」をもった人間に育ってほしいと願っている。
 子どもたちの「夢」を育て、可能性を最大限に伸ばして「夢」に挑戦できるようにすることが、我々の責務である。将来、子どもたちがそれぞれの「夢」を実現し、奈良県で教育を受けたことを誇りに思えるよう、今後も奈良県教育の充実に向けて、全力で取り組んでいきたい。