スイス・リース林業教育センター実習生による実習成果報告会を開催しました!

 奈良県では、スイスの人材育成制度にある実習生の派遣制度を活用し、安全管理や人材育成システム等森林環境管理制度の構築に必要な基礎情報の収集を行うことを目的に、67日~8月1日までの約2ヶ月間、4人のリース林業教育センター実習生(フォレスター候補生)を十津川村、川上村に受け入れました。

 このたび、実習生の実習成果としての報告会を下記のとおり開催しました。


●開催日時:平成29年8月2日(水曜日)午後1時から4時30分

●開催場所:橿原総合庁舎1階 101会議室

●参加者 :一般県民、県内外林業事業体職員、県内外市町村職員、国・県内外職員等計107名

●報告内容

報告1「スイスの林業人材教育について」
 報告者:グレゴリー・ギシャール(十津川で実習)
 概要
  スイスではフォレスターになるためには森林作業員の国家資格と経験が必須要件であり、森林作業員の経験が無いとフォレスターの業務は遂行できない。
 奈良県でフォレスターの養成を検討されているが、森林作業員もフォレスターも徹底した現場実習教育を受ける必要がある。なお、フォレスターの養成では森林所有者等の合意形成を図るためのコミュニケーション能力を養成する課程が重視されている。(100時間)

報告2「奈良県の林業現場における個人用防護服着用の促進」
 報告者:リュック・シュバルブ(十津川で実習)
 概要
 奈良県の林業作業員が個人用防護服をあまり着用していないことを問題視。スイスでは長時間の安全研修が実施され、最新装備に関する研究が進んでいること等を紹介し、日本の林業現場での安全教育と普及が遅れていることについて問題提起。
 対策として適切な装備が着用されているかを確認するスペシャリストの育成や、県有林での作業を発注する際に、安全装備の着用を条件にするなどして普及していくことを提案。

報告3「森づくりプロジェクト(最適な更新方法を観察するための試験地作成)」
 報告者:ナタナエル・ギルゲン(川上で実習)
 概要
 人工林を針葉樹と広葉樹の混交林へ誘導するための調査及びプランニングを実施。対象森林に、シカの食害対策の有無、日光が入る方向と時間帯の違いなどの条件を変えた4箇所の試験地を設定。
 今後どのような樹種が発芽するか、シカによる食害の程度等をモニタリングし、混交林へ誘導するため有効な手法を実証することを提案。
(→今後、県がモニタリングを実施)
*日光が入る方向と時間帯の違い=東側の森林を間伐すると午前中の日光を多く受ける。
西側の森林を間伐すると午後の日光を多く受ける。

報告4「林業における安全性(緊急搬送システムの最適化について)
 報告者:フロリアン・キスリグ(川上で実習)
 概要
  スイスでは全ての森林作業員が緊急時にボタンひとつでレスキュー隊へ位置情報を通知できるシステムが構築されている。日本ではこのようなシステムが構築されていないので、衛星電話を用いた緊急連絡体制の構築を提案。
 併せて林業事業体に、森林作業員全員に個別の番号や血液型等の個人情報、森林作業を行う場所の位置情報等を記入した緊急連絡カードを所持させる制度と、事前に救急組織に作業場所を通知する制度の創出を提案。

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お問い合わせ

新たな森林管理体制準備室
〒 630-8501奈良市登大路町30
企画係TEL : 0742-27-8115