新鮮野菜ブロッコリー

 秋も深まり、野菜がおいしい季節となりました。ブロッコリーもその中のひとつです。ビタミンCなどの栄養が豊富で、ゆであげた時の綺麗な緑色には食欲がそそられます。
 ブロッコリーはキャベツの仲間で、原産地はキャベツと同じ地中海沿岸です。日本に渡来したのは明治時代ですが、低温流通技術等の発達により、一般家庭でよく食べられるようになったのは、ここ30~40年と比較的新しい野菜です。
 ブロッコリーの食用部の小さな緑色のつぶつぶは1つひとつが花の蕾(つぼみ)です。それらが集まったものを花蕾(からい)といいます。この花蕾ができるには生育中の株が一定期間低温にあうことが必要で、早生(わせ)品種では20℃程度、中生(なかて)品種では12℃程度とされ、それぞれの品種を同時に植えても収穫時期はずれてきます。ブロッコリーは、このような品種特性を利用して栽培され、ほぼ年中店頭で見ることができるのです。
 さて、このブロッコリーの花蕾はもちろん、茎の部分も甘くておいしいことをご存じでしょうか?蕾より少々硬いので、あらかじめ茎の切り口に切れ目を入れ、塩を加えた熱湯に茎の部分から入れて下ゆでしてから調理するとむらなく加熱することができますのでお試しください。
 県東部の中山間地域では、冷涼な気候を活かしてブロッコリーの栽培が行われており、ちょうど出荷の最盛期を迎えています。開花する直前の蕾を食べるブロッコリーは、鮮度が大切な野菜です。ぜひ、地場産ブロッコリーをご賞味してみてください。また、当地域ではブロッコリーの後作として、春には朝どりレタス、夏には枝付きのエダマメが生産されています。どちらもおいしくて新鮮なものを県内に供給しています。
 大和野菜研究センターでは、この地域に適した品種選定等の栽培試験に取り組んでおり、最新の成果を地域に広く普及していきたいと思います。

burokori

【豆知識】「プランターで楽しむ、ブロッコリーの育て方」
 ブロッコリーの株は写真のように大きくなるので、深さ15センチ以上の大型プランターを用います。植え付けの時期は春では3月下旬頃、夏では8月下旬で、その時期には園芸店などで苗が販売されてます。
 前述のとおり、早生と中生の品種を植え付けると数回にわたり収穫が楽しめます。植え付けは40~50センチあけて2株植えつけます。花蕾を大きく育てるにはできるだけ外葉を大きく育てることがポイントで、そのためには土を乾燥させないことと肥料を切らさないことです。栽培中の追肥は液肥が便利です。また、ヨトウムシなどが発生しやすいので、花蕾ができあがってきた頃からはこまめに葉の裏を観察し、取りのぞきましょう。
 収穫は花蕾が直径10センチぐらいになった頃です。中生品種には、中心の花蕾の収穫後に脇からの花蕾も収穫できるものがありますので試してください。



奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。