肥料をあげましょう

 皆さん、花や野菜に肥料をあげるとき、どんなものを使ったら良いのだろう?いつ、どのくらいあげたらいいのかな?と悩むことはありませんか?今日は、肥料についてお話させていただきます。
 植物が生長するのに必要な元素は17種類あります。その中でもたくさん必要なのが窒素、リン酸、加里です。元々土の中にある分だけでは生長に不足するので、この栄養分をあげると生長がぐんと良くなります。
 窒素は植物の体を作るのに必要な元素で、窒素をあげると植物は大きく育ち、葉の色も濃くなります。ただし、量が多いと軟らかくひょろひょろと伸びるので、室内で育てている菜っ葉やハーブなどでは良いのですが、外で育てている場合には病気や害虫に弱くなります。また、トマトなど果菜類では葉ばかり育って実がつきにくくなるので注意が必要です。肥料のあげ過ぎは禁物で、根が傷んだり、養分過剰で生育障害が出ることがあるので、量に気をつけましょう。
 リン酸は開花・結実に役に立つため、「実肥」と呼ばれます。水に溶けやすい過リン酸石灰や、根の分泌物で溶解するく溶性の熔リンなどがあります。
 加里は「根肥」といわれ、根が養分を吸収するときに必要です。さつまいもの栽培では、窒素はあまり必要ありませんが、加里を少し多めに入れると立派なさつまいもができやすくなります。
 元肥(植付前の肥料)の目安は、50cm×20cmで化成肥料10g程度で、土全体に混ぜます。有機質肥料を使う場合は、肥料成分の濃度が低いので、倍の20g程をあげましょう。肥料の濃度は肥料袋に書いてあり、N(窒素)、P(リン酸)、K(加里)で表示されています。長期間、植物を栽培する場合は、植えて1ヶ月ごとに化成肥料で追肥をします。化成肥料の窒素は、植物がすぐ利用しやすい形でふくまれているので、土の上にぱらぱらっと置くだけで、水やりの水で溶けて植物がすぐ利用できます。元肥の半分ほどの量をあげると良いでしょう。

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【豆知識】「緩効性」で効果持続
追肥をあげるのは面倒だな~、忘れそう。そんな方におすすめなのが、緩効性肥料です。水にゆっくりと溶ける肥料で、粒が大きいほど長く効きます。袋に効果の持続期間が書いてあるので、植付前に追肥の分も合わせて土に混ぜましょう。プロの農家はさらに細かく植物の生育に合わせて肥料分の溶出パターンや溶出期間を制御できる被覆肥料を用いることもあります。緩効性肥料や被覆肥料には肥料分が水に溶けて流れ去る無駄を少なくする利点もあります。
 また、土の深いところにはじめから追肥用の肥料を埋めておくという方法もあります。植物が大きくなって根がそこまで伸びたら吸えるようになるという手法で、深めのプランターでも利用できます。
 肥料は植物のご飯。植物の生育の様子を見ながら、飢えて生育不良になったりメタボにさせたりしないように、上手に育てましょう。



奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
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