農薬の安全な使用

  暖かい季節になってきました。皆さんの育てておられる農作物には、様々な病気や害虫が発生し始めているのではないでしょうか。病気や害虫の対策のために、農薬を使う機会も増えてくると思います。奈良県では、農薬を使う機会が増える6月1日から9月30日を農薬危害防止運動の重点実施期間としています。この機会に、農薬を使用される方は、改めて農薬の正しい使い方のポイントをご確認ください。
 農薬の使用は、農薬取締法という法律で規制されており、定められた使用方法を守って正しく使えば、人に危害を及ぼさないように作られています。以下の点に注意してご使用ください。
1.農薬登録番号のある薬剤を使用する
 農薬のラベルには、農林水産省の登録番号が書かれています。この番号が書かれているものは、様々な試験を経て安全性が確保されています。購入の前に、まずは登録番号が書かれているかどうかをご確認ください。
2.ラベルに書かれた使用方法を守る
 農薬のラベルには、登録のある農作物名、病害虫名、濃度、使用時期(収穫前使用日数)などが、一覧表で書かれています。ここに書かれていない作物に使ったり、書かれているよりも濃い濃度で使った場合、あるいは使用時期や使用回数を守らなかった場合には安全性は保証されませんので、そのような使用方法は法律で禁止されています。また、蚊や蜂など、農作物の害虫でないものに使用する事もできませんので、注意してください。
3.使用上の注意を守る
 このほか、農薬のラベルには、様々な使用上の注意も書かれています。特定の品種に使うと作物に障害が発生する恐れがある場合には、そのような注意書きがあります。また、目に刺激のある農薬ならゴーグルを着用するようにといった注意が書かれています。こういったことは、農薬を使う皆さんの身の安全を守るための注意書きですので、十分にご確認ください。

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【豆知識】「害虫の種類を調べて」
 農薬の選び方について解説します。
 農作物の病害虫にはたくさんの種類があり、その種類によって効果がある農薬は異なります。農薬さえ散布しておけば、何にでも効くというものではありません。病害虫に困っておられる場合は、まずはその病害虫の種類が何であるかを、病害虫図鑑などで調べてみましょう。その上で、その病害虫に効果がある農薬を選ぶことになります。
 農薬の種類はたくさんありますが、まずは農薬のラベルを見てください。ラベルに書かれている病害虫であれば、効果がある事が確認されています。
 また、殺虫剤は害虫を直接殺す薬ですので、害虫を見つけてから使用しても効果があります。しかし、殺菌剤の多くは予防薬ですので、病気の発生を見つけてからの使用では効果が低くなります。ですから、発生しやすい病気とその発生時期を覚えておいて、早めの使用を心がけましょう。



奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。