ミョウガを育てよう

 ミョウガはその独特の風味と辛味から、つま物や薬味として利用されており、花ミョウガやミョウガタケの名で利用されてきました。このうち、スーパーなどで販売されているミョウガは、茎を利用するミョウガタケではなく蕾を利用する花ミョウガです。花ミョウガは家庭菜園でも比較的簡単に栽培することができ、秋から冬にかけて植え付けを行います。これからの季節、ミョウガ栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

 ミョウガ栽培ではまず、11月から3月ごろにかけて、種茎と呼ばれる根のような茎を15cmほどの深さに植え付けます。ミョウガは直射日光に弱いため、日光の当たりすぎない場所を選定します。植え付け前には堆肥を施し、耕起をしっかりと行います。春になると葉が出てきますので、葉の数が7枚ほどになったところで、状態を見ながら追肥をします。ミョウガは高温と乾燥に対して強くありません。梅雨明け後は定期的な水やりによって地温の上昇を防ぎます。夏の終わりから秋にかけて、葉の根元から現れた花蕾を収穫します。手の親指ほどに花蕾が肥大した時が収穫の適期です。花が咲いてしまうと食味が低下してしまうので取り遅れないようにします。また、雑草が生えていると花蕾を探すのが難しくなりますので、まめな除草が必要です。ミョウガは一度植えると数年間収穫できるお手軽な野菜です。秋に収穫が終わると地上部分は枯れてしまいますが、翌春、残った地下部分から再び発芽しますので1年目と同様に追肥などの管理を行います。2年目以降は1年目よりも早い時期から多くの収穫を楽しむことができます。

 現在、奈良県農業研究開発センターでは、ミョウガの省力栽培技術確立を目指し、種茎の増殖方法や、植え付けの手法に関する研究に取り組んでいます。これらの研究を通じて、県内ミョウガ生産の活性化に努めます。


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【豆知識】
 ミョウガはショウガ科ショウガ属に分類されるショウガの仲間です。中国中部から朝鮮半島南部、日本が原産とされており、江戸時代には現在のような栽培が行われていたと考えられています。
 ミョウガの栽培は露地栽培とハウスでの栽培に分けられ、露地栽培では夏から秋にかけて、ハウスでの栽培では冬から春にかけて出荷が行われるため、一年を通してスーパーなどの店頭でミョウガを見ることができます。
 現在、国内のミョウガ生産は、約9割を高知県が占めており、奈良県は高知県と秋田県に次ぐ第3位の生産量となっています。県内では主に県南部の五條・吉野地域で栽培が行われています。
 このように、奈良県にも馴染みが深く、栽培も比較的容易なミョウガ。是非、栽培に挑戦してみて、来年は自家製のミョウガを料理に添えてみてはいかがでしょうか。



奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。