オクラ

 オクラというとネバネバが印象的ですが、ネバネバ成分には、消化を助け胃が荒れるのを防ぐ効果があります。これらの成分を含んだオクラは、これからの時期に気をつけたい夏ばての予防にピッタリの夏野菜です。夏ばてが気になり出すこの季節に、皆さんもオクラ栽培に挑戦してみませんか。オクラの日本への伝来は幕末から明治初期とみられ、一般的に栽培されるようになったのは近年になってからです。現在では露地栽培だけでなくハウスやトンネルなどを用いた様々な方法で栽培されています。
 オクラは、前年と同じ場所で連続して栽培すると生育が悪くなります。できるだけ葉・根菜類やイネなどと輪作栽培することが望ましく、一般的に畑地よりも水田跡で栽培したほうが生育障害は少なくなります。
 4月上旬から6月下旬に種を播くと、6月中旬から9月下旬まで収穫できます。オクラの種子は硬いため、種播きの前に水かぬるま湯に一昼夜の間漬けておくと芽が出やすくなります。種播き後4~5日で芽が出ますので、過湿による苗立枯病が発生しやすい葉数2~3枚までは排水管理に十分に注意しましょう。オクラの生育適温は25~30度で、高温には強いのですが、その反面、低温や霜に弱く、10度以下になると生育不良となります。オクラのサヤが大きくなる速度は早く、開花後4~6日程度、サヤの長さ8~10cm程度が収穫適期です。収穫時期が遅れるとサヤが硬くなり美味しくなくなるので、7~8月の最盛期は毎日収獲するように心がけましょう。そして、オクラを食べて今年の夏を乗り切りましょう。
 現在、奈良県農業研究開発センターでは、奈良女子大学生活環境学部と協力してオクラの含有成分の品種間差や季節変化について研究しています。この研究を通して、奈良県特産野菜としてオクラの生産を後押ししたいと考えています。

okura

                                               オクラ栽培のポイント

【豆知識】

 皆さんはオクラの花言葉をご存じでしょうか。意外かもしれませんが、オクラにもきちんと花言葉があります。それは、「恋の病」「恋で身が細る」です。なぜこのような花言葉がついたのでしょうか。その由来として考えられるのが、オクラの成長速度の早さです。オクラは、ハイビスカスなどと同じアオイ科の植物であり、それらの花と同様に、とても美しい花を咲かせます。しかし、この花はほとんどの場合、咲いたその日のうちにしぼんでしまいます。数時間のうちにオクラの花はその姿を変えてしまうのです。さっきまで仲良く話していた意中の相手が、今はもう別の人と楽しそうに話している。皆さんもそんな経験一度はしたことがあるのではないでしょうか。そんな儚さがオクラの花にはあります。意中の相手に、この花言葉を添えてオクラをプレゼントすると皆さんの恋も上手くいくかもしれませんね。



奈良新聞で第1日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
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