県政だより奈良

とおておきの奈良タイトル
フォト01
フォト02 フォト03 フォト04
フォト05
「清澄の里 粟」 見出し
「清澄の里 粟」
   
 のどかな田園風景を守る奈良市南部の高樋(たかひ)地区。この中山間の地形や風土を生かしてNPO法人「清澄(きよすみ)の村」(代表幹事・三浦雅之さん)では、多品種の大和の伝統野菜を栽培し、研究を続けています。さらに、伝統野菜のブランド化や種の保存にも取り組み、埋もれかけた地域の食文化に光を当ててきました。
 大和の伝統野菜の中には、農家が家々で味わうために栽培してきた自給用の作物が少なくありません。広く流通はしていないものの、その土地と水が育んだ旬の野菜。農家が密かに胸を張る地元の伝統野菜が、レストラン「清澄の里 粟(あわ)」の主役となり、遠来の客をもてなします。「我が家自慢の野菜」は、輝きを秘めた宝の原石。それに気付いた三浦さんたち村のメンバーは、「地域で足元を見直すと、きっと伝統野菜のような宝物があるはず。私たちは、大和の野菜が受け継がれてきた背景をお客さんに紹介し、また逆に食べたお客さんからの評価を農家に伝えながら、地域を豊かにしていきたいのです」と野菜の語り部役を楽しんでいます。
 高樋地区での取組が始まってまもなく10年。伝統野菜の魅力を掘り起こす三浦さんは「土作りがいかに大切か、風はどこを通るのか、重要なことは地域の人から教わりました」と振り返りながら、大和が育んだ野菜の可能性を発信し続けています。
伝統野菜の素材の味を生かした創作料理。
伝統野菜の素材の味を生かした創作料理。献立は畑次第で変わる。
ムコダマシ
景色
「清澄の里 粟」からは奈良盆地が一望の下。この景観に癒されるという観光客も多い。



 このページのトップへ