県政だより奈良


特集タイトル
 健康には自信がある、と自分の身体を過信していませんか。年に1度は、健康診断を受けましょう。隠れている危険因子を見つけることができます。
◆◆◆◆◆  メタボリックシンドロームとは ◆◆◆◆◆
内臓脂肪肥満に加えて、脂質異常、高血糖、高血圧のうち、2つ以上を併せ持った状態。
内臓脂肪が過剰にたまっていると、生活習慣病を発症しやすくなり、血糖がちょっと高め、血圧がちょっと高めといった予備群でも、重複することで、動脈硬化が急速に進みます。
 

 健康診断で“血液中に脂肪が多い高脂血症”と診断されたけれど、自覚症状がないので大丈夫と、小さなリスクを放っておいていませんか? リスクも積もれば生命に関わることに。

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の危険性などについて県立医科大学第一内科の斎藤能彦教授にお話を伺いました。

あなたはいくつ危険因子を持っていますか?
 メタボリックシンドロームには次の診断基準がありますが、123の危険因子が軽症でも、重複するととても危険です。危険因子をいくつ持っているかを知ってください。危険因子1つで心筋梗塞等を発症する危険度は約2倍にもなります。
チェック

症状がないので、大丈夫だと思っていませんか?健康診断を受けましょう!
 メタボリックシンドロームの怖いところは、症状がないので大丈夫だろうと思っている人が多いことです。危険因子は、サイレントキラー(沈黙の殺人者)とも言われ、知らないうちに進行し、突然心筋梗塞や脳卒中を発症し、死を免れても後遺症が残るなど大変なことになります。
 メタボリックシンドロームの診断のために健康診断を受け、再検査が必要と指示された場合は、必ず専門家の診断を受けることが必要です。

できることから生活習慣を改善しましょう!
 大切なことは、食べ過ぎ、飲み過ぎに注意し、余分なカロリーや塩分を減らすこと。会話しながらできる程度で1日1万歩を目標に歩いたり、禁煙や、早寝早起きをしたりすることです。できることからひとつひとつ改善をしていけば、翌年の健康診断では危険因子が減っていくなど、確実な効果が期待できますよ。

問 県健康増進課 tel 0742・27・8662
 
 
運動指導
 人間ドック検診施設の奈良県健康づくりセンターでは、メタボリックシンドロームなどの予防・改善を希望される方に『ライフ・アップ・スクール(運動教室・生活相談・食事相談)』を開催。医師・健康運動指導士・保健師・管理栄養士が改善プランを作成します。
(最近受診した検査結果をお持ちください。個人の他、企業などの団体の皆さまも入会できます。)
 運動教室
 柔軟性を高め、不足した筋力をつけてバランスを養う体操や太極拳、気功、またマシーンを使った有酸素運動なども取り入れています。週1回の運動でも中性脂肪の平均値が低下するなどの効果が!エレベーターを使わずに、階段を使うなど日常生活の中でも運動量を増やしていきましょう。
 
 生活相談
 保健師が生活習慣の見直しや禁煙などをアドバイス。無理のない生活改善目標や計画が立てられます。缶コーヒーを無糖のものに変える、30分歩くのが無理ならば、10分を3回というように、ちょっとした工夫を!
センター 保険師
 
 食事相談
 管理栄養士が個人にあった食事の摂り方や減量方法などをアドバイス。10時、3時のおやつは欠かせない、飲みに行った後には必ずラーメン。カロリーオーバーになりやすい食習慣になっていませんか。
 
検診制度
 平成20年4月から、メタボリックシンドロームに着目した健診や保健指導が始まります。対象は40歳から74歳で1年に1回実施。健診後、受診者は生活習慣病の発症リスクなどから3つのグループ(「情報提供」「動機付け支援」「積極的支援」)に分けられ、生活習慣病を未然に防ぐための運動指導や栄養指導が行われます。県民の皆さまは、それぞれが加入している医療保険者が実施する健診を受診してください。

※医療保険者…市町村国保、国保組合、健康保険組合、共済組合など
問 県保険福祉課 tel 0742・27・8546
知事ひとこと
 


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