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がんばる商店街!〜地域に根ざして 商店街いきいきと〜
奈良県は、県外で買い物をする県民の率が高く、県外への消費流出が課題となっています。
また各地の商店街では、後継者不足、空き店舗の増加、消費者ニーズへの対応不足などもあり、厳しい状況となっています。そんな中、元気にがんばっている商店街の取り組みを紹介します。
もちいどの夢CUBE(奈良市) もちいどの夢CUBE(奈良市)
県内消費 全国46位
奈良県の家計消費支出(1世帯あたり1か月消費支出額)は、全国第3位ですが、県内の年間商品販売額(県民1人あたり)は全国第46位。消費は盛んですが、県外に流出している割合が他県と比べて大きいと考えられます。(平成21年家計調査・19年商業統計より)
大型店舗での消費増
昨年10月に、県内の約1万世帯に調査を行ったところ、普段買い物をする時に使う主な交通手段は、自動車が6割を超えていました。
子どもたちのために、今地域は何ができるか
子どもたちのために、今地域は何ができるかよく買い物をする店舗形態は、大型専門店・量販店、百貨店、スーパー、ショッピングセンターとなっています。食料品、外出着・おしゃれ着、医薬品、贈答品のいずれの項目でも、商店街を利用する世帯は、1割未満でした。しかし、高年代ほど商店街を利用する率は高くなっています。
(奈良県民のくらしに関する調査より)
子どもたちのために、今地域は何ができるか
商店街はピンチ?
子どもたちのために、今地域は何ができるか店主の高齢化や後継者不足、空き店舗の増加が目立つところもあります。リーダー不足による商店街活動の低迷化など、商店街の抱える問題は多くあります。
商店街の役割とは?
子どもたちのために、今地域は何ができるか本来、生活者が必要なものやサービスを提供することが商店街の役割です。安全・安心、こだわりの品揃え、温かみある接客などの魅力が欠かせません。商店街の役割はそれだけではありません。祭りやイベントなどで、まちに賑わいを生み出し、住民相互の交流を図り、地域コミュニティの場を創出するなど、商店街には地域の中で果たすべき役割があります。
高齢化が進む社会においては、高齢者が徒歩でも行ける買い物場所の確保も大切な課題です。
それでは、商店街活性化のために、どのような活動がなされているか、その取り組みをご紹介しましょう。
活性化への取り組み
次世代人材育成
県では、平成21年度から「商店街次世代リーダー育成事業」を実施しています。1年目である昨年度は、次世代を担う商店主を対象とした塾を開講しました。30人の塾生は、店を閉めてから夜間の塾に熱心に参加されました。2年目になる今年度は、1年目に作成した各地域の「商店街活性化プラン」を、塾生が実践することで、商店街の活性化に取り組みます。
県外視察の様子 県外視察の様子
 
商店街次世代リーダー育成塾 商店街次世代リーダー
育成塾
参加地域名
参加地域名
天理市
奈良市
大和高田市
高取町
 
モデル的な取り組みその2
一店逸品(いってんいっぴん)運動
一店逸品運動とは、各店舗がそれぞれ自慢の商品・こだわりの商品を掘りおこし、個店の活性化につなげるものです。県内では、大和高田市の片塩駅前・天神橋筋・本町の3商店街が平成16年から取り組んでいます。毎年秋に「逸品フェア」を開催、体験・見学・買い物などを楽しむ「たかだ逸品ツアー」も、毎回好評です。
 大和郡山市の柳町商店街でも、県のモデル地区として、昨年度からこの運動への取り組みを始めました。
 
「やなぎまち 一店逸品ツアー」に密着!!
 近鉄郡山駅前、南北800mに広がる柳町商店街。集合市場の閉鎖やスーパーなどの撤退が相次ぎ、かつて90店舗近くあった商店街組合加盟店が、35店舗あまりに。
 そこで、商店街では、昨年から神林理事長を中心としたメンバーにより、一店逸品運動への取り組みを始めました。4月27日には、第1回目の「やなぎまち逸品ツアー」を開催。
菊岡洋之さん  県主催の次世代リーダー育成塾にも参加された「本家菊屋」の菊岡洋之さんにお話を伺いました。
●一店逸品運動を始めてどうですか?
地味な方法ですが、よいやり方だと思います。各店舗で、おすすめの逸品を選びますが、自分が選ぶより、他の店主から見た方が、おもしろいものになったり、他の店との交流にもなりました。
●初めての一店逸品ツアーでしたが、手ごたえは?
少人数でのツアーというのが、よかったと思います。皆さん、ゆっくりと各店主の説明を聞いたり、日頃聞けないことを質問されたり、思い思いに楽しんでくださったようです。次回からの来店のきっかけになるとうれしいです。今後もほぼ毎月開催したいと考えています。
●他にも活性化の取り組みをしていますか?
ウインターイルミネーションやチャレンジショップの開業支援などをしています。
商店街の既存施設を利用して、外国人や若い人に「日本らしさ」を体験していただく「和ツアー」も企画しています。銭湯で露天風呂に入り、呉服屋さんで着物を着てもらい、お茶会や金魚すくい、藍染体験など、和の体験をしてもらいます。観光をしつつ、商店街を身近に感じてもらえると思います。



 県民だより奈良編集部より 

各商店主どうしの結束にもなるこの運動、「商店街活性化につながれば」との熱い思いが、言葉の端々から感じられました。参加された人の笑顔も印象的で、お買い物の楽しさの原点に触れた思いがしました。
平成22年度新規事業
・商店街トライアル事業補助金:6,500千円
商店街等の若手リーダー候補が企画立案した商店街活性化プランの実践を補助金により支援。
・商店街農産物直売所モデル構築事業:2,700千円
空き店舗等を活用した農産物直売所の開設を補助金により支援。商店街の活性化を図ります。
・高齢者にやさしい宅配サービス事業:15,232千円
高齢者等の消費者への宅配サービスのモデル実施を委託。買い物の利便性の向上を図ります。
・プレミアム商品券の発行:総額34.5億円
県内限定で使用できるプレミアム付き商品券を秋と冬に発行。県内消費拡大を図ります。
問 県商業振興課
tel 0742・27・8806
fax 0742・22・4603
  「やなぎまち 一店逸品ツアー」に密着!!

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