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みんなで考え みんなで守る 南和の命
 災害は忘れた頃にやってくる。
 奈良県でも、いつ地震や風水害等の大規模災害が発生し、人命が奪われるかは分かりません。人的被害を出した被災地の方からは、「事前にもっと考えておけばよかった」という言葉が聞かれます。日ごろから防災意識を高め、災害から命を守るため家庭や地域で災害に備えましょう。
本県の災害
 近年、台風の接近や大雨などによる自然災害が頻発し、多くの被害が報告されています。平成19年7月の県北西部を中心に襲った大雨で、1,000棟規模の浸水被害、がけ崩れや道路冠水(かんすい)が相次いで発生、平成21年10月には、台風18号が紀伊半島の南東岸に沿って進んだため、強風を伴った大雨により、がけ崩れが多発しました。また、今年の梅雨末期や8月の大雨では、床下浸水するなど風水害による被害が発生しています。
 さらに、今後30年以内に発生する確率が60〜70%といわれる東南海・南海地震では、本県でも被害の発生が想定されています。また、県内に大きな影響をおよぼす活断層があり、発生確率は5%以下とされているものの、一旦発生すると被害は大きくなります。
河田恵昭(かわた よしあき)教授 全関西大学社会安全研究科長・社会安全学部長
河田恵昭(かわた よしあき)教授からのメッセージ
 奈良県は、局所的な水害や土砂災害などの被害、東南海・南海地震や奈良盆地東縁断層帯などの直下型地震の発生が懸念されています。
 これらの災害が起こったときは、まず家族の安否確認が大切です。つぎは、地域の安全・安心の確認です。自らの安全は自らで守る「自助」、地域の安全は地域で守る「共助」が災害対応の中心です。それでカバーできない部分を担うのが行政による「公助」です。『大事なことは人任せしない』ことが基本となります。

昭和57年台風10号と引き続く豪雨による災害(王寺町)
水害や土砂災害から命を守る避難とは?
 大きな水害に見舞われた被災地では、「自分の命は自分で守る気構えを持ち、早めの避難を」と呼びかけています。避難に必要な3つのステップを家庭や地域でチェックしましょう。
ステップ1 日ごろの備え
地域の危険箇所の把握
◇ハザードマップを活用しよう!
市町村から配布される「災害予測地図・ハザードマップ」で、自宅や地域の危険箇所を把握し、避難所の位置や安全な避難経路を確認しましょう。
ハザードマップ(橿原市)

◇過去の災害を調べましょう!
自分たちの住んでいる地域でこれまでどんな災害があったか調べてみましょう。
非常持出品の準備
救援物資が届くまでの数日間分
(3日間程度)を備えましょう。
貴重品 ラジオ 非常食品・水 救急医薬品 懐中電灯 その他
ステップ2 災害発生前後
防災情報の収集
奈良地方気象台は、大雨・洪水・暴風などの「警報」や「土砂災害警戒情報」を、市町村単位で発表します。市町村からは、「避難準備情報」「避難勧告」「避難指示」が発表されます。
これらの情報は、テレビ・ラジオなどの速報や、インターネット、携帯電話などで入手できます。入手方法を確認しておきましょう。また、川の水位や、土砂災害の前兆現象にも注意しましょう。
大雨警報が出ている時は、すでにガード下など低い所は浸水が始まっています。特に車の運転には気をつけてください。
ステップ3 避難行動
早めの避難を!
前兆現象を確認したり、市町村から「避難準備情報」「避難勧告」などが発表されたら、準備していた非常持出品を持って、すみやかに安全な経路を通って避難所へ移動してください。
 災害時要援護者(高齢者や障害者など)の方には、日頃から声をかけあい、一緒に避難しましょう。
急激な降雨や浸水により屋外に出ることが危険な場合もあります。
 そのような時、浸水による建物倒壊の危険がなければ、無理に避難所へ行かず、自宅や隣接建物の2階等へ緊急的に避難することも考えられます。
地域の取り組み・自主防災組織とは?
 自主防災組織とは、地域住民が「自分たちの地域は自分たちで守る」という意識に基づき自主的に結成し、自発的な防災活動を行っている組織です。主に町内会・自治会等の規模で設置・運営されており、組織の隊員はその地域の住民です。
 「あなた自身・家族」や「地域のみんな」のため、自主防災組織を結成し活動しましょう。
 







自主防災への奈良県の主な支援
安全・安心まちづくりアドバイザーの派遣
自主防災・防犯活動を先進的に実施している10団体32名のアドバイザーを、無料で地域に派遣します。今回はその中から、次の2団体の取り組みを紹介します。

地域活動のノウハウ集「地域の安全・安心を高める活動指導案50」もご活用ください。
「地域の安全・安心を高める活動指導案50」【奈良県】
URL www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-14569.htm
県政出前トークの実施
県職員が市町村や地域に出向き「みんなで取り組む自主防犯・防災活動」のほか、「水害に備えて」など防災について説明します(無料)。
◆土・日・祝日や夜間も対応 ◆アドバイザー派遣とセット利用可

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問 県安全・安心まちづくり推進課
tel 0742-27-8576
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県安全・安心まちづくり推進課

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