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とっておきの奈良
 城下町特有の細い路地には、歴史が香り立つような町家が連なります。江戸時代から続く金魚の一大産地でもあり、石畳の水路には金魚が放流され、どこを巡っても“お城と金魚の町”の風情が、訪れる人の目を楽しませます。
 戦国時代から発展を重ね、豊臣秀吉の弟、秀長が築き上げた百万石の城下町は、江戸時代に入って柳沢氏の善政で繁栄。明治維新から大正、昭和へと刻み続けた歴史の歩みが、風格ある城下町の町並みに残ります。
 迷路を縫うような町家探訪は、さまざまなスポットに行き当たる楽しい歴史散歩の一面も。その一つ、江戸時代から続く藍染め商の町家を再現した「箱本館 紺屋(はこもとかん こんや)」では、昔ながらの方法で藍染め体験もでき、城下町の散策に人気です。また、金魚をデザインした美術工芸品などが多数展示され、大和郡山ならではのコレクションが目を引きます。
 「町並みも金魚も僕らの誇り。何百年もの歴史が溶け込んだ風情豊かな町家ウオークが楽しめますよ」と語るのは、町づくりプロジェクトを推進する「K-Pool」の代表、小山豊さん。周辺は由緒ある寺社も数多く、そんな町を舞台に多彩な仕掛けを計画しています。古き良き町並みは人々の思いとともに、時を継いで守られていました。
郡山城下町
「K-Pool Project」ケイプール プロジェクト
「ひと」と「まち」と「もの」をつなぎたい、と3年前に設立。歴史ある町の新たな魅力を若い力で発信します。「現在、映画製作企画も進めています!」
6月19日(日)にはプチアートマーケットを、6月25日(土)にはワークショップを開催 ! 詳しくは下記まで。
TEL 0743-21-3201
URL   www.k-pool.net/


「旧川本邸」
ハート型の窓枠が目をひく3階建ての高楼(こうろう)は、かつての遊郭「旧川本邸」。風趣(ふうしゅ)を凝らした希少な建築が残るのも、町並みの見どころ。個人見学は不可。団体に限り、大和郡山市地域振興課(TEL0743-53-1151(代))に問い合わせ。


「和田徳(わだとく)」
路地を歩けば元造り酒屋や元旅籠(はたご)など伝統的な町家が次々と。大正初期建築の元呉服屋「和田徳」は、豪商の面影を伝える黒漆喰塗(くろしっくいぬり)の堂々たる店構え。非公開。


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