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ならの希少な生きもの
オオミネイワヘゴ
【シダ植物オシダ科:絶滅寸前種】
鹿博士
 奈良県は温暖な気候と変化に富んだ自然環境に恵まれ、全国的にもシダの種類が多い地域なんだ。
 オオミネイワヘゴは、常緑性のシダ植物で、名前は「大峰」という県内の産地名が由来となっているんだよ。
 自生地はきわめて少なく、中国、ヒマラヤ地方に分布の他、日本で確認されているのは、本県十津川村と三重県のそれぞれ1か所だけなんだ。かつて下北山村と川上村でも自生が確認されていたんだけど、すでに絶滅したと考えられているんだ。
 唯一残っている十津川村の自生地も道路の拡幅や森林の伐採による消失が心配されているよ。現在では、森が暗くなるなど植生の変化による減少も大きいみたいなんだよ。また、ニホンジカによる食害や希少性に目を付けたマニアによる採取にも注意が必要なんだ。
短い根茎があって株をつくり、高さは1〜1.2mになる。 暖温帯域の森林が茂る渓流岸の斜面や森林の草地に接する部分に生育する。
●問 県自然環境課 ■0742・27・8757 ■FAX 0742・22・7060



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