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―平成24年度 県の予算、決まる― |
平成24年度の県の予算が決まりました。
県が課題解決に向けて取り組んできた成果はどうであったのか。
それを受けてこの一年、どういったことにお金を使おうとしているのか。またそのお金をどのように調達しているのか。この特集では、そのポイントをお伝えします。 |
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昨年は、9月に発生した紀伊半島大水害への対応とともに、平城遷都1300年祭のにぎわいを奈良の活力につなげられるよう、「経済活性化」と「くらしの向上」を柱に、県政の課題に取り組んできました。ここでは、これまでの県の取り組みの成果を見てみます。 |
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12件
全国39位
[平成17年] |
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27件
全国10位
[平成22年] |
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経済情勢が厳しい中、工場立地件数を大幅に伸ばし、平成19年〜22年の4年間で101件の立地を達成。 |
約115万人
全国47位
[平成19年] |
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約297万人
全国43位
[平成22年] |
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平城遷都1300年祭で多くの観光客が宿泊。
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平成22年4月より調査対象・推計方法を変更したため、平成19年との単純比較はできません。 |
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19件
全国15位
[平成18年] |
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36件
全国14位
[平成22年] |
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4年間で誘致件数は約2倍に増加。国際会議が報道されれば、全世界で奈良がPRされるので、国際会議を誘致することが国内外に向けた観光PRになる。 |
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8857室
全国47位
[平成18年] |
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9413室
全国47位
[平成22年] |
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増加はしているが、全国的にはまだまだ低い水準。 |
3.6店
全国47位
[平成18年] |
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3.4店
全国47位
[平成21年] |
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景気低迷の影響から飲食店が減少しており、依然として低水準で推移。 |
15,348円
全国47位
[平成18年] |
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15,166円
全国46位
[平成21年] |
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消費支出額は増加しているが、県外での消費が多く、低水準で推移。 |
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16クラブ
全国44位
[平成18年] |
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51クラブ
全国22位
[平成23年] |
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地域の交流を深めるとともに、生涯スポーツを振興するため設立を支援。 |
20.3%
44件
[平成18年] |
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7.6%
21件
[平成23年] |
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総搬送件数が217件[平成18年]から275件[平成23年]に増加したが、県外搬送数は半数以下に。
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全国統計が公表されていないため、全国順位は分かりません。 |
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58.8%
全国31位
[平成18年] |
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93.1%
全国2位
[平成23年] |
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平成18年では136人の募集に対し、80人の医師が奈良県で臨床研修することに決定。平成23年では101人の募集に対し、過去最高となる94人が決定。
※ |
約8割の医師が、臨床研修した都道府県でその後も勤務するので、マッチング率を上げることが、将来の奈良県の医師の確保にとって重要です。 |
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1.9%
全国8位
[平成19年] |
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2.1%
全国4位
[平成23年] |
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障害者雇用の促進により、雇用率と全国順位がともに改善。 |
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33.0分
全国38位
[平成18年] |
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40.4分
全国43位
[平成22年] |
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7.4分延び、全国順位も下降。しかし、救急搬送ルールの運用を平成23年から開始し、搬送時間の短縮に努めている。 |
80.1%
全国46位
[平成19年] |
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84.7%
全国46位
[平成22年] |
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景気低迷の影響から飲食店が減少しており、依然として低水準で推移。 |
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今年度の政策の柱は次の3つです。
1紀伊半島大水害からの復旧・復興
2経済活性化
3くらしの向上
今年度は、紀伊半島大水害からの復旧・復興を最優先課題として取り組んでいきます。
また、これまでの取り組みの成果を受けて、県民ニーズや現状を把握して、必要なものに重点的に力を入れます。 |
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今年度の予算規模は4707億円となりました。
最優先に取り組む災害復旧費は、前年度の10倍以上となりました。一方、職員定数の削減などにより、人件費を38億円抑制するなど、メリハリを付けた予算を組みました。 |
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(注)四捨五入しているため、割合を足しても100%にはなりません。 |
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歳入予算には、自主財源と依存財源があります。
自主財源の6割以上を占める県税は、約15億円増加する見込みです。
依存財源である県債は、紀伊半島大水害からの復旧・復興に充てるため、大幅に増加しますが、償還時に国から地方交付税として配分される県債をできる限り活用しました。県債残高は過去最大の約1兆799億円が見込まれます。 |
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今年は、紀伊半島大水害からの復旧・復興に最優先で取り組むとともに、奈良をよくするための取り組みを、引き続き全力で進めます。
また、そのための財源の確保について、無駄を排除したり、国に要求すべきことはしっかりと主張したりするなど、県としてすべきことを着実に果たしてまいります。
その上で、奈良県の経済が活性化するために、県民の皆さんも、外食の際には、県内の美味しいお店でご家族やお友達と奈良の味を再発見してみてはいかがでしょうか。また、お買い物も、身近な県内のお店でお目当ての商品をぜひ探してみてください。
そして、県民みんなで、この奈良をもっといいまちに変えていきましょう! |
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何にお金を使い、それをどのように調達しているのかを全体的に見てきました。
ここでは、その中からポイントをしぼって、奈良県マスコットキャラクターのせんとくんと一緒に見ていきます。
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Q |
地方消費税ってなに? |
A |
ものを買うとき5%の消費税を払うけど、その内の1%分は地方消費税として県や市町村の収入になるんだよ。 |
Q |
奈良県は、1世帯が1か月に消費する額が約33万円で、全国3位なのに、地方消費税収入が全国ワースト2位って聞いたけど、どうして? |
A |
それは県外でお金を使っているからなんだ。県外で消費する割合が約16%で、全国1位なんだよ。 |
Q |
県内でもっと買い物をしたり、食事をしたりすることを県は勧めているけれど、どんないいことがあるの? |
A |
地方消費税収入が増えて、医療や教育の充実などのための財源となるんだ。
それだけではなくて、県内消費が増えると、より多くのものを作って売ることになり、県内の製造業・流通業・販売業において人が必要となるので、雇用が生まれる。そうして街に活気が出てくると、さらに県内での消費が増える…というように、奈良県の経済が活性化していくんだよ。 |
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Q |
紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた南部地域のために、少しでも力になりたいと思ったら、どうしたらいいの? |
A |
南部地域へ宿泊旅行してもらいたいんだ。県は、南部地域への誘客を促進し、宿泊事業者などの生業回復と、観光産業の早期復興のため、「南部地域復興支援プレミアム宿泊旅行券」を発行しているんだよ。 |
Q |
それってどういう券なの? |
A |
南部地域の宿泊施設で利用できる宿泊旅行券で、額面1万円を8千円で購入できるんだ。今年度は2万枚発行するよ。他にも、南部地域で宿泊を伴う20人以上の会議をすると、50万円を限度に会場費やバス代等を補助するんだ。 |

昨年11月に発行したプレミアム宿泊旅行券 |
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Q |
リビングサイエンスってなに? |
A |
少子高齢社会が抱える医療・健康などのさまざまな課題を解決するため、科学技術を活用して、新たな産業につなげる取り組みのことなんだ。奈良県が打ち出した新しい考え方なんだよ。 |
Q |
具体的には、どういうことをするの? |
A |
科学技術を活用して、地域のニーズに適応した製品やサービスを開発するんだ。例えば、高齢者世帯が特に増えている地域において、ICT※を活用したネットワークシステムをつくることを考えているんだよ。コミュニケーションをとりやすくすることで、高齢者の生きがいづくりや、高齢者を地域みんなで支え合う体制づくりをしていきたいんだ。
こういったことを県が主体的に進めていくのは、全国でも珍しい取り組みであり、これがゆくゆくは、全国に数多くある少子高齢化が進む地域の課題解決につながればと考えているんだよ。
※ICT…情報通信技術のこと |
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Q |
複数の病院で受け入れができず、平成18年に妊婦が、平成19年に胎児がそれぞれ死亡するという深刻な事案が起きたけど、あれから周産期医療体制に変化はあったの? |
A |
はい。その年は県内で受け入れられず、県外に搬送していた妊婦さんが20%を超えていたんだ。再びあのような痛ましい事案が起きないよう、県立医科大学附属病院と県立奈良病院を周産期母子医療センターに指定・認定したり、産婦人科一次救急医療体制を整備したりして、周産期医療体制の強化を図ってきたんだ。
その結果、ハイリスク妊婦県外搬送率が、半分以下に改善したんだよ。そして、今年も引き続き周産期医療体制の強化に取り組むんだ。 |
Q |
具体的にはどういったことをするの? |
A |
今年度は次のことをするんだよ。
①土日祝日や夜間に産婦人科一次救急に対応する医療機関を確保
②産科医療体制の改善に取り組む医療機関への補助
③総合周産期母子医療センター運営費に対する補助 |
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Q |
県立奈良病院が移転するって聞いたけど、どこに移転するの? |
A |
近鉄西ノ京駅から西へ約2kmの六条山地区に移転するんだ。 |
Q |
そもそもどうして移転するの? |
A |
医療技術の進歩やニーズの変化に対応するため、広い敷地を有し、早急な整備が可能な場所に移転するんだよ。 |
Q |
新しい県立奈良病院はどういう病院になるの? |
A |
救命救急や最先端のがん治療、周産期・小児医療など、北和地域の医療を支える高度医療拠点病院となるんだ。 |
Q |
そんな新しい県立奈良病院はいつできるの? |
A |
平成28年度中に開院することを目指しているんだ。 |

新県立奈良病院 建設予定地 |
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Q |
女性の就業率が全国最下位っていうのは、奈良県の女性は働きたい人が少ないってこと? |
A |
いいえ。平成21年の県の調査によれば、回答者の約8割の方が働きたい・働き続けたいと答えているんだ。 |
Q |
つまり、働きたいけど働けない女性が多いってことなんだね。 |
A |
そう。そして働けない方の約4分の3が子どものいる人なんだ。また働くのに、仕事と子育ての両立が難しいと悩んでいる女性も多いんだよ。だから県では、子育て女性の就職支援をしているんだ。 |
Q |
具体的にはどういうことをしているの? |
A |
今年度は次のことをするんだよ。
①就職相談窓口で、就職や子育てなどの情報を提供。
②働きたいと考えている女性の課題やニーズに応じたセミナーの開催。
③語学力を活かして就労を目指す女性を対象としたセミナーの開催。 |
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Q |
紀伊半島大水害のとき、山腹崩壊等により「命の道」である国道168・169号などが分断され、被災地域が孤立するなど、地域生活に大きな影響が出たけど、何か対策はしているのかな? |
A |
大地震や津波などの大規模災害に備え、紀伊半島アンカールート(緊急輸送道路網)の整備に向けて取り組んでいるんだ。 |
Q |
具体的にはどういったことをするの? |
A |
今年度は主に次のことをするんだよ。
①事業中区間の早期整備促進
・京奈和自動車道(大和御所道路・御所区間)
・国道168号五條新宮道路
・国道169号(奥瀞道路II期)など
②未改良区間の国による新規事業化への働きかけ |
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※詳しくは、下記または |
 |
へ |
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(財政については) |
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県財政課 |
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0742-27-8361 |
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0742-23-6895 |
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(政策については) |
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県政策推進課 |
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0742-27-8472 |
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0742-22-8012 |
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