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人権コーナータイトル
ある中学校にて
 「今日はよう来てくださいました」と、その校長先生は大仏さまのようなやさしい顔で、学校を訪れた私にお茶をすすめてくださった。山合いの日差しは早くも傾いている。「まあ不便もいろいろあるけど言っても仕方ないですし。子どもは少ないけどその分一人ひとりを大事に見られますしね」。先程見た教室の、生き生きした子どもたちの姿が思い出された。「どうです? あの学年の子らエエ子でしょう」。そうですね、みんな前を見て活発に手を挙げたりしてましたね、と答えると、「そうです。よう頑張って、前の学年より成績もようてね」と、にっこり。
 「でもね、上の学年の子らがまたエエ子らでね。下の子らを『あいつらオレらより賢いなぁ、すごいなぁ』て言いよるんですよ。ホンマ無茶苦茶カワイイです」。もともと糸のような先生の眼が一段と細くなる。「あの上の子らがおって、うちの学校のほんわかした雰囲気はできておるんです。ホンマにエエ子らです」。今日一番の笑顔に、自然と頭が下がった。一人ひとりの子どもを大事にすることが、子どもたちが安心できる環境をつくり出し、互いの人権を尊重する精神が育つのだと感じた一日だった。
いじめてる あなたの心も いたくない?
香芝市立真美ヶ丘東小 6年 黒岩 真帆(くろいわ まほ)さん

今月のポスター
今月のポスター
橿原市立耳成西小 6年
福 美知(ふくはま みち)さん
今月のポスター
五條市立五條東中 1年
田中 美保(たなか みほ)さん

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