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垂仁天皇陵といわれる大型の前方後円墳。その周濠の中に田道間守の墓と伝える小塚がある。(写真提供:奈良市観光協会) |
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初夏に咲く橘(みかん)の清楚な白い花。爽やかな甘い香りがあたりに漂う。 |
| 奈良市尼辻西(あまがつじにし)町に垂仁(すいにん)天皇陵といわれる大きな古墳がある。全長227メートルの前方後円墳。周囲を満々と水をたたえた濠(ほり)がめぐり、墳丘の緑濃い森が水面に黒く影を落としている。その壮大さ、美しさ、陵墓としての堂々たる風格は、まさに見とれるばかりである。 その周濠(しゅうごう)の中に、ぽつりと小さな島が浮かんで見え、田道間守(たじまもり)の墓と伝えられている。この小塚にまつわるお話−。 * ある時、垂仁天皇は田道間守を召して、常世(とこよ)の国にあるという不老不死の妙薬、「非時(ときじく)の香菓(かくのみ)」を採ってくるようお命じになった。 * この話は、古く『古事記』『日本書紀』に記されている。常世の国は、古代の人々が海の彼方にあると考えた神仙境(しんせんきょう)のこと。非時の香菓は、常によい香りを放つ木の実のことで、「橘(たちばな)なり」とある。 |
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