第24回奈良県教育懇談会(議事速報)

    ◇日 時   平成18年11月8日(水)  9:30〜12:00
    ◇場 所   共済会館 やまと(奈良市鍋屋町15)   

(1)討議された内容
  ・教育改革の取組状況の調査について
  ・学力低下について

(2)主な意見
 ◎教育改革の取組状況の調査について
  ・調査をすることは良いが、その結果についての取組・成果を示して欲しい。
  ・この調査とは別に、学校現場の課題に即した調査も考えてはどうか。
 ◎学力低下について
  (事務局から国際調査(PISA、TIMSS)についての説明)

 <学力低下の背景について>
  ・言葉はコミュニケーションの基本でもあるし、思考力と密接に結びついている。
   子どもの学習意欲の減退などの背景には、言葉を正しく身につけることが難しく
   なっているという問題があるのではないか。
  ・子どもの置かれている文化的状況に問題があるとは考えられないか。学校教育を
   受ける以前にメディアの影響を大きく受けている。
  ・親が、テレビやビデオ、TVゲーム等に子守りをさせている状況がある。
  ・いじめの問題がクローズアップされているが、教委、学校の対応もさることなが
   ら、家庭はどうであったのか気になる。
  ・興味関心を持たせることは重要だが、最近の教科書はビジュアル(見た目)に偏
   りすぎていないか。文字が少なく、子どもの想像力を育てるという意味ではマイ
   ナスではないか。
  ・安全面から、子どもが外で遊べる場所が少ない。そのため、屋内でゲームという
   形になりがちである。
  ・国際調査で学力上位とされた、フィンランドや韓国などの外国の例も参考にして
   はどうか。

 <具体的な取組の課題について>
  ・学校が以前に比べて、子どもに対して社会的な影響力を持てていない。
  ・地域に子どもを育てる団体をつくることが必要。PTAなどは、どんな状況なの
   か。
  ・親だけでなく、祖父母の世代の力を借りることも考慮すべき。
  ・「生きる力」や「学力」をどうとらえたらよいのか。
  ・「生きる力」とは学ぼうとする姿勢であり、単なる知識や技能が「学力」ではな
   い。
  ・キレやすい子どもは内省する力がない。内省できないとコミュニケーション力も
   身につかない。
  ・奈良県の(荒れた)学校現場の状況をもっと知るべき。
  ・小・中学生の(学習)意欲を論ずることよりも、(学習を)強制する部分を考え
   ることも必要ではないか。奈良県の教員も海外でもっと経験を積むべき。
  ・マス・メディアのマイナス面が指摘されたが、他方、学校、家庭、地域をコンピ
   ュータネットワーク等で繋ぐことを考えてはどうか。
  ・地域と学校、または教員と子ども、保護者の密着度が問題ではないか。親は自分
   の子どもだけを見てしまう。学校が情報を積極的に公開し、親が全体を意識して
   子どもを見られる状態をつくることが必要。
  ・これまでの奈良県の取組を精査して、再検討が必要

◇今後の予定
  ・奈良県教育懇談会委員による学校訪問を11月28日(火)に実施する。
  ・初回からの懇談会の議事概要をHPにて公開中、奈良県教育懇談会へのご意見も
   募集中
   URL → http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/kondankai/
   教育懇談会への御意見 → http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/message31.htm
    (教育企画課メールアドレス → kyoikuk@office.pref.nara.lg.jp)

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