第14回奈良県教育懇談会討議の概要

   ◇日時 平成15年9月12日 13:00〜15:30
   ◇場所 奈良市鍋屋町15 共済会館やまと 大会議室「平城」
   ◇議事 (1)「子どもの健康・体力」について
         (2)教育改革の取組状況の調査について
         (3)その他

◇発言のポイント
 ・教育懇談会からの新たな提言の内容について(事務局)
 ・小・中・高等学校での体力テスト等の取組の現状
 ・体力テスト、1校1運動ともに各学校・地域が自発的に楽しんでできる工夫が大切
 ・望ましい生活習慣を付けるために学校・家庭・地域が連携し、既存の機関を活用しよう
 ・健康3原則の崩れが低年齢化している現状を改善するにはPTAとの連携が不可欠
 ・栄養職員による食に関する指導を行う環境は整ってきた
 ・生活習慣の乱れの原因を考え、快食・快眠・快便の指導など、子どもに話をしていこう
 ・「食に関する指導」という冊子はどのように活用されていますか
 ・運動する子どもとしない子どもの二極化を踏まえて学校で指導をしよう
 ・文部科学省が考えている「スポーツ・健康手帳」の内容は
 ・子どもや県民にも参加してもらい、在学中を通して持てるなど作成に工夫を
 ・1校1運動では子どもの個性が生かされないのではないか
 ・学校全体の目的意識を高めることにより、一人一人を伸ばそう
 ・各学校が取り組むことが大切。事例を紹介して自発的に取り入れられるようにしよう
 ・今までの提言に関わる内容についての調査について(事務局)
 ・次回のテーマについて

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◇議事概要

 (1)「子どもの健康・体力」について

( 教育懇談会からの新たな提言の内容について )
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【事務局】   第13回奈良県教育懇談会で各委員から御意見をいただき、その後8月26日に専門調査部
会でおまとめいただいた提言(案)について、説明いたします。
 健康という視点が重要であるというご意見がありましたのでそれを踏まえ、提言のタイトルを「子どもの体力
向上と健康増進」としました。
 文章の前段では、子どもの体力・健康という観点から、社会環境や生活様式の変化、生活習慣の乱れ、ま
た、よく運動する子どもとそうでない子どもとの二極化といった、今の子どもたちにかかわる健康・体力に関す
る課題を整理しています。
 後段では、そうした課題を踏まえ、知識偏重の風潮や生活習慣を振り返る必要性を述べた上で、学校、家
庭、地域が連携した取組が必要であるというようにまとめていただきました。その上で、具体的な3つの提言
をしていただいております。
 一つ目の提言は、主に体力向上という観点から、各学校で体力テストをすべての子どもたちに実施すること。
そして全員が目標をもって取り組めるような、1校1運動の実施を提言していただいております。
 1校1運動といいますのは、例えば、小学校で全員が毎朝ランニングをして記録を残して、合計距離で富士
山登頂や日本縦断を目指すなど、目標をもって一つのものに取り組むことを意味しております。なわとびや一
輪車など既にこうした取組を進めている学校もありますが、そうしたことを全県的に広げていこうという提言で
す。
 二つ目は、健康増進という観点からの提言で、食事、運動、睡眠という生活習慣の重要性を述べておりま
す。朝食を食べてこない子どもがふえている、子どもの寝る時間が遅くなっているといった問題は、基本的に
家庭、保護者の問題であるということを明確にした上で、学校や地域と連携しながら、子どもの生活習慣の改
善を図る必要があるということをアピールしていただいています。
 三つ目は、そのための具体的な施策の一つとして、子どもの健康と体力にかかわる情報を記録し、学校と家
庭が共有、活用できるような「健康・運動手帳(仮称)」を作成することを提案していただいております。
 例えば、学校での身体測定や健康診断の記録、体力テストなどの結果を記録したり、家庭での起床や就寝
の時間、朝食を含めた食事の状況など、生活習慣にかかわることを記録したりして、学校と家庭が交換して、
健康増進のための指導に役立てることのできる手帳をつくってはどうかという提案です。
 ご検討をよろしくお願いいたします。

( 小・中・高等学校での体力テスト等の取組の現状 )
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【委員】   一つ目の提言についてですが、本校では、子どもの体力測定は高学年でやっています。各小学
校で、高学年の体力テストは、ほとんど実施していると思いますが、県内一斉の実施については、事務局から
お聞きしたいと思います。
【委員】   本校は、校区が広く、多くの生徒が自転車で通学していますが、それを、徒歩で通学する日を設
定する取組をしています。
 中学校では運動部活動があり、日常的に運動している生徒がいますが、かなり参加率が下がってきている
状態です。運動部には、文化部よりもたくさんの生徒が所属し、活動してますが、この提言にありますように、
運動をほとんどしない生徒が現実にいます。
【委員】   高等学校も、ほとんどの学校で、体力テストを実施をしていますが、すべての種目を毎年やって
いるわけではなく、年によって、選択的に行っています。報告も3年に1回くらいという状況だろうと思っていま
す。
【事務局】   学校週5日制などによる時間の制限があり、特に、今まで小学校で取り組まれていた業間を使
った運動ができにくくなっている状況があります。
 この1校1運動を学校の取組の中に入れていただいて、子どもの体力向上のために多くの学校での実施を
目指していきたいと思っています。
 体力テストにつきましては、各学校で実施していますが、教育委員会に実施結果を報告している学校は、
小学校では108校(全体の生徒数の約22%)、中学校では29校(同16%)、高等学校は24校(同46%)
です。
 報告された個人と学校のデータは、全国及び県内のデータとの比較・分析を行い、その結果を各学校と個人
にフィードバックしています。

( 体力テスト、1校1運動ともに各学校・地域が自発的に楽しんでできる工夫が大切 )
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【委員】   体力テスト、1校1運動ともに大変いいことだと思いますので、ぜひやっていただきたいのですが、
強制するとなるとなかなか難しいと思います。ですから、各学校なり地域が自発的に、楽しんでやれるような
工夫をしていただきたいと思います。また、よくやって成果が上がってきた学校については、ほめてあげたり、
よく頑張ったということを、県内に知らせてあげるという工夫をしていただければと思います。

( 望ましい生活習慣を付けるために学校・家庭・地域が連携し、既存の機関を活用しよう )
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【事務局】   朝ごはんを食べていない子どもの割合について、県内では調査をしていませんが、全国では、
小学生の約1割、9%くらいが朝ご飯を食べていないという状況です。学年が上がるほど、また、中学校、高
校になるほどその率が高くなっています。
 適切な生活習慣として、朝食を食べる、栄養のバランスのとれた食事、家族と一緒に食事する機会をつくる、
早寝早起きの習慣、日常生活の中での外遊びなど、体を動かす態度を身に付ける、このようなことについて、
学校・家庭・地域が連携しながら、身に付けさせることが大事ではないかと考えています。
 具体的な施策については、三つ目の提言にある「健康・運動手帳」につなげていきたいと考えています。「や
まとっ子元気アップノート」など親しみやすいネーミングがいいと思いますが、これは子どもたちに、就学時から
卒業まで持たせて、学校と家庭が連携しながら子どもの成長を見ていくというものです。
 また、保健所や医療機関、PTAなど既存の機関を活用して、どんなことで連携できるかを考えていくことも
必要かと思います。
 それから、栄養職員や養護教員が担任の教員とのチームティーチングにより、生活、食習慣についての指
導をしたり、学校給食を生きた教材として食生活を考える指導をすることもひとつの方法かと思います。

( 健康3原則の崩れが低年齢化している現状を改善するにはPTAとの連携が不可欠 )
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【委員】    私はこの健康3原則が低年齢化して崩れつつあることを身をもって実感しております。
 私が所属しています市街地の学校と山間へき地や新興住宅地とは、それぞれ実態の違いがあると思います
が、ほとんどの小学校では、家庭にかかわるこの3原則は、PTAとの連携の中で、適切な生活のあり方や崩
れつつある実態等を報告しながら、協力を得ているというのが実態です。

( 栄養職員による食に関する指導を行う環境は整ってきた )
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【委員】   山口小学校では、学校を挙げて朝食の指導をされ、非常に効果を上げたと聞いていますが、例え
ば奈良県の小学校でそういう指導をするとしたら可能でしょうか。
【委員】   全部とはいえませんが、各学校に栄養職員がいます。この栄養職員は、従来は単独で授業をす
ることはできなかったんですが、現在では、特別免許状という制度により、本校でも年間通じて、食に関する
指導をやっております。これは単に給食の正しい食べ方だけでなく、朝食の必要性、大切さ、そして食べなか
ったときに起きる問題などを十分指導できる環境が整っています。

( 生活習慣の乱れの原因を考え、快食・快眠・快便の指導など、子どもに話をしていこう )
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【委員】   郡の保健大会等で、朝食をとっている子どもの割合の調査報告がありましたが、その朝食がジュ
ース1杯では、調査も中身の問題だなと感じます。
 中学校では、朝食をきちんと食べてきたら頭の回転がよくなる、勉強がよくできるということを朝礼で話した
り、小学校では、いわゆる快食・快眠・快便の指導をしたりして、成果を上げられたということも聞いています。
 生活習慣の乱れということがどこから来ているかというところを十分考えていかなければならないと思いま
す。
 もう一つ、この間、文部科学省から心の健康と生活習慣に関する指導について調査結果が報告されてま
す。例えば、すっきり目覚めた者の方に朝食をとっている者が多い、体育の時間以外にも運動をしている者ほ
ど、すっきり目覚めている。それから、就寝時刻が遅いほど、朝食をとっている割合が低いという結果でした。
規則正しい食事という生活習慣の乱れが、様々なところに大きく影響していると思います。

( 「食に関する指導」という冊子はどのように活用されていますか )
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【委員】   今、回覧中の「学校教育活動全体で取り組む食に関する指導」という文部科学省作成の冊子です
が、非常にうまくまとめてあり、授業の資料に最適なものだと思います。家庭にも持ち帰らせて、親と一緒に見
るようにすれば、学校でも生活面の指導をしていただいていることがわかりますし、学校と家庭の連携という
点でも意味があると思います。この冊子を使って、指導されてる学校はあるのか、現状をお聞きしたいと思い
ます。
【委員】   これについては、全部の子どもが持っているわけではありません。本校では栄養職員と担任とが
協力しながら、こうした資料を適宜使用して授業を行っています。
【事務局】   県の栄養研究会でも、食に関する指導を取り上げていますが、そのなかで、この冊子をチーム
ティーチングを行う際に資料として活用をしている例を聞いています。

( 運動する子どもとしない子どもの二極化を踏まえて学校で指導をしよう )
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【委員】   自分の周辺にいる子どもたちの姿から、運動する子どもとしない子どもの二極化が進んでいると
いうことは、事実だろうと思います。塾通いをする子どもが多く、とても運動はできていないような気がします。
反面、町のスポーツクラブで熱中している子どもたちもいます。いずれにせよ、学校ではそういう子どもの両面
をにらんで、取り組んでいただきたいと思います。
 この懇談会では、学力の問題について、多くの時間をとってきたように思います。新たな提言の前文の文
言にあるように、知識偏重の風潮や乱れがちな生活習慣、このあたりに着目する必要があります。 その意
味で、今回の提言は、大変結構だと思います。

( 文部科学省が考えている「スポーツ・健康手帳」の内容は )
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【会長】   それでは、次の3番目、「健康・運動手帳」についてですが、この種のものが文部科学省でも検
討されていると聞いていますが、どうでしょうか。
【事務局】   文部科学省に確認しましたところ、懇談会で考えていただいているものとは、ちょっと違うよう
です。今のところ、まだ、はっきりしておりませんが、就学時から各学年ごとに持たせる健康を考えるような手
帳を検討しているようです。

( 子どもや県民にも参加してもらい、在学中を通して持てるなど作成に工夫を )
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【委員】   これはいいことなので、ぜひ、実施してほしいのですが、できれば、子どもたちや県民の皆さんに
も参加してもらって作成するなどの工夫をしていただくといいと思います。
【委員】   「健康・運動手帳」について、実際に原案があるんでしょうか。子どもが毎学期、持って帰る身体
測定の結果等は、各学年ごとのもので、一つの見開きのものになっています。それが、例えば小学校6年間、
1冊になっていれば、卒業時に6年間の成長の記録にもなり、長い目で自分の健康をとらえるという考え方
が、子どもたちにできてくるのではないかと思います。
【事務局】   スポーツ振興審議会に本県のスポーツ振興を諮問いたしまして、2年かけて調査研究をして
いただいています。
 このなかの学校体育スポーツの体力・健康の部門の中で、この「健康・運動手帳」についても調査研究をし
ていただいているところです。この「健康・運動手帳」については、検討内容を踏まえながら、子どもが活用で
き、保護者にもわかっていただけるものに仕上げていきたいと思っています。

( 1校1運動では子どもの個性が生かされないのではないか )
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【委員】   一つ目の提言の中の1校1運動に取り組むことについて、先ほどの説明では、各学校が一つの
目標を持って取り組むというように解釈したんですが、具体的には、一つの学校が一つの運動を行うというと
らえ方をするのでしょうか。子どもの個性を生かすということになってくると、それぞれ取り組む内容や目的が
違うと思います。
【事務局】   各学校で目標をもつということで、何か一つ運動に取り組んでいただいたらどうかと考えていま
す。各学校にそれぞれの実情がありますので、例えば、一輪車、マラソン、なわとびなどを年間通して行うの
か、季節や時期に応じて行うのか、各学校で考えていただきたいと考えています。
 もう一つは、1校1運動にかかわる大きな目標をつくって、県内で発表会を行い、子どもに一つの目標をもた
せるための工夫ができないものかと考えているところです。これらにつきましても、先ほども言いましたスポー
ツ振興審議会の専門部会で調査研究をしていただいておりますので、その中で具体的な案が出てくるので
はないかと思っています。
【委員】   私は、子ども一人一人が個性を持つということが、現状の中でとても大切なことであり、それが生
きる力につながっていくと思います。画一的に一つの学校が一つの目的を持って何かをやるというのは、どう
かなと思っています。

( 学校全体の目的意識を高めることにより、一人一人を伸ばそう )
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【委員】   1校1運動については、小学校では既に行われている学校があり、それをどう発展させていくか、
広めるかということが問題であろうと思います。例えば、ある小学校を例に挙げますと、毎年、耐寒マラソンを
全校で10日間、やっております。私はこういうやり方は必要だろうと思います。学校全体の目的意識を高め、
その中から個性を育てていくというのが、個の伸長につながってくるだろうと思います。
 長期間の設定にするとなると、学校にとっては大変負担ですから、季節ごとでもいいし、ラジオ体操に取り
組むのも一つの方法だろうと思います。
【委員】   私も学校全体が一つのスポーツを展開をするということは、非常に大事なことだろうと思います。
高校生が1日に4キロなり6キロなり、自分のペースで走って、そしてフルマラソンの距離を何日で走ったかと
いうことでやるわけですね。一人一人の個性に任せる、これは大事なことでもあるでしょうが、やはり集団生
活の中では、学校として、その中で子どもたちに競わせるということは非常に大事だと思います。
 それから、三つ目の健康・運動手帳ですが、この文面では、学校と家庭のどちらの方が主体になるのかわ
かりにくいように思います。私は、学校が子どもの健康と体力にかかわる情報を的確につかみ、それを学校と
家庭が共有し、継続して活用するようにしていただいた方がいいように思います。
【委員】   私は山間地の小学校に通っていましたが、授業と授業の間の休み時間に全校生徒が一斉に運
動場に出てきまして、今週はなわとびをしようとか、今週はみんなでドッジボールをしようとか、業間体育をや
っていたのを思い出します。なわとびも表をつくって、みんなで競い合っていました。それが成長するとともに、
いい経験につながっていまして、大切なことではないかなと、改めて思いました。

( 各学校が取り組むことが大切。事例を紹介して自発的に取り入れられるようにしよう )
                                         ページのトップへ
【委員】   体力テストを完全実施して、子どもの実態を知るということですが、知るだけであってはいけない
と思うんです。体力テストを完全に実施することにより、子どもたちの実態を知り、その上でどういう施策をす
るかを考えるべきですので、提言のこの文言がいいのではと思います。「1校1運動に取り組むなど」ですか
ら、要するに、身体活動を促すための施策を展開するというところが重要だと、私は受けとめております。
【委員】   提言ですからこの文言でいいんですが、実際にやるとき、奈良県らしいネーミング、それぞれの
学校にふさわしいキャンペーンのネーミングを考えて取り組んだらいいと思います。それと、私は自分が経営
していて思うのですが、よくやっている事例をできるだけ知らせることによって、組織は活性化していきます。
各校ごとに自由度の高いやり方ですから、うまく工夫している学校の事例を紹介して、いい取組は自発的に
取り入れるというような進め方がいいのではないでしょうか。
【会長】   いろいろご意見をいただきました。実施に際しては、事務局で考えて実施していただきたいと思
いますが、提言としては、この文言でよろしいでしょうか。
 それでは、近いうちに教育長に提言したいと思います。

(2)教育改革の取組状況の調査について

( 今までの提言に関わる内容についての調査について )
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【会長】    (2)の「教育改革の取組状況の調査について」に入ります。今までに教育懇談会が提言した内
容について、各学校の現在の取組状況を照会したいというものです。
【事務局】   平成13年11月に「中間提言」をいただき、15年3月には、県民向けのリーフレットとともに「教
育改革の新たな提言」など、さまざまな提言をいただいてきました。県教育委員会は、そうした提言を受け、
「親学サポートブック」の作成や指導力不足教員への対応システム等、新たな施策を順次実施してきました
が、懇談会の方から、各学校での教育改革がどのように進んでいるのかという現状把握をしてもらいたいと
いう要望がありました。
 そこで、提言の中で、各学校が取り組めるものについて、その現状を、県教育委員会として調査をしたいと
考えています。質問項目は教育懇談会の提言を踏まえたものとしておりますので、御検討いただきたいと思
います。
 小学校用、中学校用、高等学校用、障害児教育諸学校用と4種類で、校種によって若干違いはあります
が、「学校の経営改善に向けた取組」、「学力向上に向けた取組」、「授業改善に向けた取組」、「その他」と
なっています。
【委員】   「授業改善に向けた取組」の校内研修の実施に当たっての校長のリーダーシップについての質
問では、どのような内容の研修を計画しているか、年に何回やっているかなど、授業改善に向けての研修体
制について具体的に書くものとし、校長がリーダーとしてどのように関与しているかということを問うことが大
切だと思います。
【委員】   研修部が置かれているのか、そこでどういう計画がなされているかなど、研修体制の確立を各
学校でどのようにしているかということを聞くべきだと思います。
 また、調査の大前提が教育改革の取り組みの状況ということですので、この前、まとめられた討議の整理
にこだわらないで、もう少し、進められている教育改革の内容全体に視野を広げていくことも必要ではないか
と思います。
【委員】   今回の調査は、我々の出した提言に対するものですから、こういう形でいいのではないでしょう
か。
 今、委員がおっしゃったようなことを、もしやるとしたら、「その他」の中にその項目を含めることにして、提言
の中心となるところをきちんと聞くということがいいと思います。
【委員】   「授業改善に向けた取組」の、地域の人材の導入ですが、地域の人材を講師としてお招きする
場合に大切なことは、それを丸投げにするのではなくて、自分の授業の中でどういうふうにコーディネートす
るかということです。
 授業の中で地域の人材をどう位置づけたかということを問うような観点で聞けたらいいなと思います。
 もう一つは、「その他」の進路指導や職業観・勤労観の育成の観点から企業や産業界への希望を記入する
設問ですが、企業、産業界に加えて大学を入れてはどうでしょうか。
【委員】   「その他」のところへの要望ですが、昨年度から完全学校週5日制になりました。それに伴って、
多くの面で変化が起きているのではないかと思います。教育改革の中身も若干変わってきているような気も
いたしますので、5日制を視点に入れた設問をお願いできたらと思っています。
【会長】    調査の項目、内容については事務局にお任せ願いたいと思います。
 この取り組み状況の調査につきましては、できれば10月に発送できるよう、よろしくお願いします。

(3)その他

( 次回のテーマについて )
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【会長】   それでは(3)「その他」ですが、次回のテーマについてお伺いします。
 一つは、8月26日の専門調査部会のときに、「職業観、勤労観を育成するにはどうしたらいいか」というテ
ーマが出ていたのですが、次回は、それにつきまして、現在の状況についてお話いただいて、討議をしてい
きたいと思っています。
 そのほかに、委員の方々から、今の奈良県の現状をみて討議すべきテーマがありましたら、ご意見をいた
だきたいと思います。
【委員】   奈良県は、全国的に見ても文化的に豊かな地域であり、また、多くの文化財を有している土地柄
でもあります。県内の各地域がもつ魅力を子どもたちに伝え、豊かな感性を育てることも今後の課題として大
切なことだと感じています。
【委員】   豊かな心の育成を進めていく上で、小学生、中学生に奉仕活動や体験活動をどのようにさせて
いけばいいのかということがたいへん大切だと考えています。できましたら次回、職業観や勤労観の育成に
ついての討議にあわせて、奉仕活動、体験活動を取り上げていただけたらと思います。
【会長】   それでは、次回の予定として、職業観、勤労観、奉仕活動、体験活動、豊かな感性などについ
て、事務局から奈良県の状況の説明と調査のまとめの報告ということになろうかと思います。
 どうもありがとうございました。
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