第3回奈良県教育懇談会(平成13年2月6日付 議事速報)
◇懇談会日時
平成13年2月6日 13:30〜16:00
◇場所
奈良市法蓮町「春日野荘」
◇議事速報
1 討議
(1)テーマ:「幼児教育」について
前回の基調提言を受けて、積極的な討議が行われた。
<参考>前回の基調提言の大要
タイトル:21世紀における子育てを考える観点(基調提言)
状況が極めて新しいことを共通認識としておくべきだ。新しい豊かさの中での子育てが必要であり、過去への回帰はない。大人が子育てに対する自信を回復すること、子供につけたい力について共通点を探る、という視点で
等について、問題点を提起。
- 子供の現在の発達状況
- 子供の成長発達を促すため、基本として求められること
- 親が親として自立するために必要なこと
- 保幼小の連携
- 基本として求められること。
子供の生活が夜型になっていること、大人と子供が肉眼で向い合っていないこと、子供に任せる場合も諾否の明示が弱いこと、などを指摘した。
<主な意見>
- 小学校1年で椅子に座れない子どもが何人もいる。これのしつけに3ヶ月かかる。幼稚園で特色ある教育を始めてからひどくなったといわれている。
- 女性の社会進出が本当によいことだろうか、専業主婦がそれほど悪いことだろうか。子どものしつけは片手間でできる仕事ではない。さらに日本の文化・伝統を伝達するためにも、中途半端な社会進出よりも専業主婦の重要性をもっと見直すべきではないか。
- それも選択肢の一つに違いないが、育児は親(parents)が行うもの。つまり男性も育児を担う。男女共同参画社会基本法にも子育ては母親だけでなく、社会が担う、家庭では父親も担うと明記されている。確かに専業主婦は子どものしつけに目配りはできる。しかし、勤める女性は少ない時間で子どもと濃密に関わろうとする。
- 問題の一つは、児童虐待現象に見られるように、子どもと母親だけの閉塞感だ。幼児期の子どもは家庭の中でつねに母親を探す。結果として子どもに24時間拘束される状況になり、ストレスにつながる。インターネットは育児にぴったりのシステムだ。
- 子育ての技術と精神面の両方から見ていかないといけない。そのためにも実態をよく調べる必要がある。
- 子育て支援の見地から、幼稚園・保育所・保健所の機能が一元化したプロジェクトを実験的に実施してはどうか。また、幼稚園・保育所と小学校の接続もパイロット的に試みてはどうだろうか。
(2)テーマ:「義務教育」について
別添資料「義務教育について」(話題提供)にもとづいて基調提言があった。次回はこれをもとに討議を行う。
◇次回日程
平成13年4月19日(木)
場所 未定
議事:次のテーマである「義務教育」について討議を行い、さらに「高校教育・職業教育」についても討議する。