第4回奈良県教育懇談会(平成13年4月19日付 議事速報)

◇懇談会日時
  平成13年4月19日 13:30〜16:00
◇場所
  奈良市登大路町 奈良県文化会館
◇議事概要
 (1)討議  
   テーマ1 「義務教育について」
  • 実験中心で理科を教えるある学習塾の生徒は、小学校高学年で大学生程度の力になってしまうという実例が報告されている。これは、理科をどう教 えるかというテーマに対する大きなヒントになるのではないか。
  • できない子もできる子も伸ばす。これがこれから求められる教育ではないだろうか。県下でも取組みが始まりかけたところもあるが、習熟度別・到達度別クラスを定着させる方向で今後の教育を考えていくべき。
  • 「個性化」の前提になるのは、「変わり者を異端視しない」ということだと思う。「変わり者はおもしろい」と認め、「だから、人間社会はおもしろい」と教える学校でなければいけない。要するに、子どもを平均化するのではなく、個性のある子どもの良いところをどう見つけて、それをどう伸ばすかである。
  • 生きる力とは学力そのものである。ここ4〜5年、子どもの作文等を見ていて確かに学力低下を感じる。今は英語、コンピューターにまでなるのだろうが、昔で言う「読み、書き、そろばん」的な力をきちんと付けてあげなければいけない。
    テーマ2「家庭教育・幼児教育に関わる教育施策について」
      @ 教育懇談会の意見・提言についての関連施策の説明
     A 関連施策についての意見交換
  • 「落ちているゴミを拾う」、「困っている人に手を差しのべる」とかいうことを子どもが誰から教えられるかという日米比較調査では、米国では8割が両親から教えられるのに対して、日本では2割という結果であり、このあたりに日本の家庭の大きな問題点がある。
  • 子育てに悩む親が、同じ悩みを持つ仲間として身近に相談できる場の充実が課題となるが、それを行政が直接に提供するよりボランティアの力を介して場の提供をすることの方が有効であり、検討すべきと考える。
 (2)その他
   @ 専門調査部会の設置及び県民「5,000人アンケート」調査の実施について
  本県における今後の教育の在り方に関する県民「5,000人アンケート」を実施することが決まった。調査の設計及び分析等を進めるために、「専門調査部会」が設置された。本部会は、今年度月1回のペースで開催される予定である。なお、本日決まった部会委員は次のとおり。
 上野 ひろ美    うえの   ひろみ   奈良教育大学 教授         
 大村 喬一 おおむら きょういち  奈良大学 教授
  ○  杉村 健 すぎむら たけし  京都学園大学 教授
 中西 幸雄 なかにし ゆきお  いじめ問題等連絡会議 代表
 前原 金一 まえはら かねいち  株式会社住友生命総合研究所 代表取締役社長 
A 次回の開催について
   日時    平成13年 7月30日(月) 13:30〜
   場 所   「春日野荘」
   テーマ   「高校教育」、「高等教育」、「職業教育」
◇備考 
  以下のメールアドレスで、県民からの意見募集が行われている。
  教育懇談会メールアドレス: somu-k@pref.nara.jp



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