教育長からの提案 
         奈良県教育長 冨岡將人
     
   「正々堂々と生きる子どもの育成を目指して」
  〜「全国学力・学習状況調査」の結果等を踏まえて〜 
「奈良県民教育フォーラム」のページ
                            更新日:平成20年2月2 日  
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「奈良県民教育フォーラム」を開催しました!     

      日時:平成20年11月1日(土)  13:30〜  会場:奈良県橿原文化会館大ホール

 
 
「奈良県教育の日」の行事として奈良県、奈良県教育委員会、奈良県警察の主催で「奈良県民教育フォーラム」を開催し、県民(保護者等)や社会教育関係者、学校教育関係者、行政関係者等、約
1300名が集いました。

 教育長からの提案やパネルディスカッションを通して県民一人一人が「奈良県の子どもたちの教育に何ができるのか」を一緒に考えました。
司会進行

 県立郡山高等学校の星屋玲子さんと県立高田高等学校の山本 彩夏さんの高校生二人の元気でさわやかな声による司会と奈良県手話通訳派遣センターの方による手話通訳で進行が行われました。

 

オープニング

 
 奈良県警察本部音楽隊の「ウエルカム演奏」とともに「奈良県民教育フォーラム」を開始しました。 
 警察音楽隊は「鹿男あをによしのエンディングテーマ」や「枯葉」「Let's Swing」などのメドレー曲、最後に被害防止啓発ソング「いかのおすし一人前」を演奏し、その音色が会場に心地よく流れました。参加者に大変好評でした。
 
開会行事
主催者からの挨拶(概要)
  
 
県教育委員会委員長         濱上和康
 奈良県民教育フォーラムは県民集会から名称を変え、奈良県教育週間の取組の中心となる催しと位置づけて以来5回目となります。
 教育においては自立した人間として必要な総合力を養うことが重要であり、総合力とは、学力はもちろん、体力・気力・自主性や社会性などがバランスよく養われて身につくものです。「全国学力・学習状況調査」等の結果から奈良県の子どもたちはバランスがよいといえないのではないかという思いから、10月23日に「教育委員長アピール」を出しました。子どもを育てるためには、家庭、学校だけでなく、地域の力が必要です。一人一人、今何ができるのかを考えていきましょう。

 
県警察本部生活安全部長       池田勝紀
 奈良県の少年非行は、ここ4年間減少傾向にあるが、なお厳しい現状です。条例の制定により、不良少年行為も同様です。県警察は「子どもを犯罪の被害者にも加害者にもさせない対策」を最重点課題として関係機関等や学校の協力を得ながら取り組んでいるところです。また、ネット犯罪を防ぐ法律も整備されてきていますが、子どもを犯罪から守るために、家庭、学校、関係行政機関、各種ボランティアの皆様のご支援とご協力をお願いします。
 
 
「奈良県教育の日」実行委員会委員長 久保田正一
 平成15年7月に毎年11月1日を「奈良県教育の日」とし、その日を含む1週間を「奈良県教育週間」と定めることに賛同した13団体が実行委員会を組織しました。実行委員会では、「奈良県教育週間」に様々な啓発活動を行い、その結果、開かれた学校づくりが進み、県民全体で子どもたちのことを考えようという機運が醸成されてきました。今後も学校・家庭・地域が子どもたちにとってよい教育環境となるよう、家庭や地域の教育力の問題などに関心を寄せていただき、解決のためにご支援をいただきたいと思います。また、保護者として子どもとの関わり方を振り返るとともに、家庭・地域社会・学校が連携を深めて子育てや子どもの教育に責任を持てる社会を創っていきましょう。

寸劇

 携帯サイトによる事件に児童生徒が巻き込まれる被害の増加が社会問題となっている昨今の現状から、その問題について深く問い直すため、舞台で寸劇を行いました。奈良県警察本部生活安全部少年課の少年サポートセンターの職員が、日常の生活を描いた寸劇は、日常の親子関係を考え直すきっかけとなりました。
 
 
題 「出会い系サイトに走る子どもたち
         ーインターネットの危険性ー」

 子どもが寂しさや自信のなさから出会い系サイトに入り込もうとしていたことに気づいた母親が、子どもを理解していなかったことを反省すると同時に、子どもも出会い系サイトに走ろうとしていた自分を冷静に見つめ直すという内容でした。  


           







 (概要)
  
 「平成20年度全国学力・学習状況調査」の結果等のデータをもとに、全国と比較した奈良県の子どもたちの学力・体力・考え方・家庭での状況・生活習慣の傾向と、そこからうかがえる奈良県の子どもたちの課題は次のようなところにあります。

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1.国語、算数(数学)の成績は比較的良いが、国語や算数(数学)が好きな子どもが、全
  国に比べ少ない。
2.体力は全国平均を下回っている。(特に持久力)
3.学校の決まりを守ることや、新聞やテレビのニュースなどへの関心が低く、ルールを守
  る規範意識や社会性に問題がある。
4.平日に家族と朝食をとることが少なく、家の手伝いをしている子どもも少ない。
5. 就寝時刻が遅く、睡眠時間が極端に少ない。
6.塾に多くの子どもが通っているが、地域の行事への参加は少ない。
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 このような状況は2年間続けて同様の結果となっています。
このことを受けて、10月に県教育委員会委員長から子どもと保
護者、教職員、地域の人それぞれに向けて「緊急アピール」を
行いました。(教育委員会トップページに掲載)
 また、「奈良県ディア・ティーチャー・プログラム」による
教師養成塾や、「学校支援地域本部事業」では地域の力を学校
支援に生かす取組をすでに行っています。子どもたちの教育に
は学校だけでなくご家庭や地域のご協力が不可欠です。是非ご
協力をお願いしたいと思います。
                            


(詳しい内容は下記にリンクされているDVD動画をご覧ください。 )
                                                                                    
             パネルディスカッション
   
 教育長から示された奈良県の課題を受けて、「奈良県の子どもの現状を踏まえ、課題にどう取り組むか」をテーマに、3人のパネリストに、それぞれ専門の立場から「全国学力・学習状況調査」の結果等を分析・検討 し、奈良県の子どもたちをめぐる教育的課題を具体的にとらえ、解決の方向性について話し合っていただきました。

              
コーディネーター
                   山本 吉延  奈良県教育委員会事務局理事 
              パネリスト
                   小柳 和喜雄 奈良教育大学教授     
                   杉井 潤子   京都教育大学教授      
                   西村 拓生   奈良女子大学准教授                    


 全国と比較した奈良県の子どもの「学力」「体力」「考え方」「家庭での状況」「生活習慣」「地域での活動」の結果と課題について、次の3つの観点よりパネリストからの意見をうかがいました。

          1.平成20年度の全国学力・学習状況調査の結果をどう受け止めているか。
                        
          2.奈良県の結果を受け、なぜそのような状況が出ると考えるか。
                         
          3.良いところをどのように伸ばし、不十分なところをどう改善していけばいいと考え
            るか。

 このパネルディスカッションを通して、奈良県の子どもたちの現状と、今後やっていかなければならないことは何なのかが浮かび上がってきました。                       

            (詳しい内容は下記にリンクされているDVD動画をご覧ください。 )

デモンストレーション
 
「2009近畿まほろば総体に向けて」

 はじめに、高校総体に行われる競技種目と、総体に向けて様々な準備を高校生自らが実践している「高校生実践活動」を映像とともに紹介しました。

  紹介者:高校生実践活動リーダー会
      「わっしょい倭(やまと)」執行部、
      県立御所実業高等学校 谷向宏亮さん
      県立橿原高等学校   中西瑤子さん

 次に、高校総体で行われる競技の中から、フェンシング競技について、ルールや道具等の紹介がありました。その後、下記の選手が、実際の競技ルールに従い舞台上で力の入った試合風景の披露があり、拍手喝采を浴びました。

  紹介者: 県立西の京高等学校   村田敬史先生
  演技者: 県立奈良工業高等学校  亀田宇司さん
       県立西の京高等学校   為貝佳彦さん

エンデイング
 
 合唱   下市町立下市中学校コーラス部
 
  曲名:「我が家のマーチ」 (家庭教育の歌)
      「手紙」 (アンジェラ・アキ作詞・作曲)
      合唱曲集「空飛ぶうさぎ」から
      「手紙」「お母さん」「空飛ぶうさぎ」
 
 伝統と実力を備えた同校生徒が優しい歌声を披露しました。会場の参加者は素晴らしい演奏に聞き入りました
 最後に、障害をもつ子どもたちがつくった詩をもとにできた歌3曲の合唱があり、歌の終わりとともに平成20年度奈良県民教育フォーラムが閉幕しました。


「教育長の提案」と「パネルディスカッション」の詳しい内容は下記アドレスでご覧いただくことができます。(番号は、チャプター番号で、DVDの番号と一致しています。)

「教育長の提案」

1.子どもの学力等
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum1.asx

2.子どもの考え方
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum2.asx

3.課題の整理
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum3.asx

「パネルディスカッション」

4.現状について
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum4.asx

5.データの分析
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum5.asx

6.分析と改善
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum6.asx

7.まとめ
http://www.nara-c.ed.jp/multi/webtv/forum/forum7.asx

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