「E-夢 はっしん!」

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奈良県教育委員会メールマガジン
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平成22年10月15日(金)
≪ 第 179 号 ≫
 
E-夢 はっしん!
発行:奈良県教育委員会事務局 企画管理室
-◆-◇◆◇- 目 次 -◇◆◇-◆-

【 巻頭言 】

  公務員の大工さん
                 文化財保存課主幹兼課長補佐 今西良男 

【 教育委員会の動き 】

  平成22年度奈良県高校生社会参画活動統一行動を実施しています
                              学校教育課 

【 今 学校では... 】

  新たな幼小連携の在り方を求めて
                 香芝市立旭ケ丘幼稚園 園長 藤山範子 
                 香芝市立旭ケ丘小学校 校長 吉村幸三 

  奈良県の特色を生かして-小学校算数-
                              学校教育課

【 近畿高総文祭だより 】第7回

  横断幕が完成しました

                第30回近畿高等学校総合文化祭実行委員会

【 おいしさ発見!ふるさと奈良レシピ 】-その10-

  ★今号のレシピは「くるみ餅」★

【 お知らせ 】

【 報道発表資料 】【 編集後記 】

 
【 巻頭言 】                            目次に戻る



  公務員の大工さん

                 文化財保存課主幹兼課長補佐 今西良男 

  全国47都道府県のなかで、木工技能者、すなわち大工さんが正職員として働
 いているのは奈良県だけかもしれない。どのような仕事をしているかといえば、
 国宝・重要文化財建造物等の所有者からの依頼を受けた文化財建造物保存修理
 事業に携わっている。文化財建造物の修理は建造物の健全性及び機能の維持・
 回復のほか、建造物が建てられた年代の特定とその当時の建築形式やその後の
 改変経緯、使用されている建築技法・材料を明らかにして、文化財的価値の維
 持、新たなる発見を目指しているため、あえて「保存修理」と呼んでいる。
  彼らは、現場の棟梁として多くの大工さんやその他の職人さんを把ね、建築
 技師と一緒に文化財建造物を未来に引き継ぐ仕事をしている。本県では、昭和
 36年から保存修理事業を県の直営事業として実施しており、建築技師2~3人、
 木工技能者2人がチームを組み、修理現場に常駐しながら工事を進めている。
 平成22年度は13事業を実施し、そのうち職員が常駐する事業は6事業5現場で、
 いずれも建造物の主要構造体の全て若しくは過半以上を分解し、部材を補修し
 て再度組み立てる根本修理である。
  保存修理は伝統的な建築工法を主体にして行っている。現在の建築界では、
 伝統工法を用いて建築物を建てることは少なく、忘れられつつある技術である
 が、文化財保存の世界では、重要かつ不可欠な技術である。伝統工法の継承、
 後継者の育成に専念するには、その工法で「もの」をつくり、生計を立てる必
 要がある。このような観点から、公務員である大工さんの存在は、奈良県が誇
 る文化財の保全を担う人材として、少数ながらも奈良県にとって大きな戦力で
 ある。



「奈良県文化財の日」について
  世界に誇る奈良の文化財を守っていくことの大切さを再認識するとともに、
 県民の皆さんにより身近に感じていただく機会として、「文化財保護強調週間」
 (11月1日~7日)中の11月3日を、昨年度から「奈良県文化財の日」と定め
 ました。
  県教育委員会では、文化財を保存して次世代に継承することはもとより、積
 極的に公開・活用を行うように努めています。「奈良県文化財の日」を中心に、
 県内各地でさまざまなイベントを実施しますので、どうぞご参加下さい。

 
■「奈良県文化財の日2010」関連イベントは、こちら

 
【 教育委員会の動き 】                     目次に戻る

  平成22年度奈良県高校生社会参画活動統一行動を実施しています

                              学校教育課 

    県教育委員会では、高校生の社会性や自主性をはぐくむために、今年度
   より奈良県の高校生による社会参画活動を推進するための連絡会を設置し、
   県内高校生による統一的なボランティア活動などの社会参画活動を実施し
   ます。
 本年度は平城遷都1300年祭や近畿高等学校総合文化祭の開催の年にあたり、奈良を訪れた人々に素晴らしい思い出をお持ち帰りいただけるよう10月を「清掃活動強調月間」とし、県内の高校生約5,200名が参加(予定含む) して県内各地で清掃活動を実施中です。
 なお、この社会参画活動を一層効果的に進めるため、リーフレットを作成しました。
          (右クリックで拡大→)

  ■ポスター作者のVoice
   スローガンの部〔優秀賞〕 県立五條高等学校1年 藤岡 翔さん
     高校生が、自分たちの住む地域のためにみんなで力を合わせて何かに
    取り組むことが出来ればとの思いから、このスローガンを考えつきまし
    た。
   リーフレット原画の部〔優秀賞〕 県立大和中央高等学校1年 髙橋 美緒さん
     奈良県の高校生が協力し合い一つになって、きれいな奈良県をよりき
    れいにしている様子を描きました。

今年度の奈良県高校生社会参画活動の取組の様子
平城遷都1300年祭平城宮跡会場での桜井高校と特別支援学校による展示への案内
「清掃活動強調月間」における通学路での活動
 
【 今 学校では... 】                                目次に戻る





  新たな幼小連携の在り方を求めて

                 香芝市立旭ケ丘幼稚園 園長 藤山範子 
                 香芝市立旭ケ丘小学校 校長 吉村幸三 

  旭ヶ丘幼稚園と旭ヶ丘小学校は隣り合わせに位置し、幼稚園は8学級 220名、
 小学校は43学級1356名のどちらも大規模な学校です。いわゆる「小1プロブレ
 ム」に対応するために、幼稚園から小学校へ円滑に接続しようと3年前から新
 たな交流・連携の取組を始めました。
  交流・連携を深めるためには、お互いの教員の思いや考え方を理解すること
 が大切だと考え、保育や授業を公開した研修会を開催しています。このことに
 より、子ども同士の交流行事にもスムーズに取り組めるようになってきていま
 す。
  交流行事には、一日体験入学や七夕祭り、小学校の保健委員会の児童による
 園児への紙芝居を使った規則正しい生活のすすめ、小学校のボランティア委員
 による幼稚園清掃への協力などがあります。今回は七夕祭りの子どもたちの様
 子を紹介します。
〔旭ヶ丘幼稚園〕------------------------------------------------------
  「ヨイショ、ヨイショ」園児たちは幼稚園の七夕祭りで使うのと同じ大きな
 笹を、みんなで小学校に運んでいきました。小学校のお兄さんやお姉さんの七
 夕祭りにも笹を使ってくれたらうれしいなぁという思いからのプレゼントです。
 小学校では、1年生の授業でその笹に自分たちの願いを短冊に書いて飾ってく
 れました。
 七夕祭りの後、「ささをありがとう。がっこうはたのしいよ。おともだちもいっぱいいるよ。」「おおきなささにかざりをつけたよ。」「ささをありがとう。また、いっしょにあそぼうね。」1年生のお兄さんやお姉さんから、大きな模造紙にきれいに貼り付けてある手紙をもらって、園児たちからは「すごいな!うれしい!」といった歓声が上がりました。自分たちが笹を持っていったことを、小学生のお兄さんお姉さんたちが喜んでくれて、満足感を感じたようです。また、小学生をより身近に感じ、小学生に対する憧れの気持ちをもつようにもなってきています。
〔旭ヶ丘小学校〕-----------------------------------------------------
  来年度も 224名(9月現在)が入学する本校。その大多数を占める旭ケ丘幼
 稚園の子どもたちが、大きな笹を学校へ届けてくれたのは、七夕祭りの5日前
 のことでした。1年生は自分たちの願いを込めた短冊を付けた笹を飾りました。
 また、校舎内の「ひかりのにわ」には、「しょうがっこうへいったらいっぱい
 おともだちをつくりたい」「しょうがっこうのうんどうじょうでおもいっきり
 はしりたい」といった園児たちの短冊を付けた笹も飾りました。児童たちから
 は、休み時間などに園児たちの願いを見て、「幼稚園の時、ぼくらも笹をもっ
 てきたよ」「早く、1年生になって学校へ来てほしいな」といった声が聞け、
 自分たちの弟や妹にあたる園児たちが入学してきたらお世話をしたいという思
 いを強くしたようです。
 七夕祭りが終わってから、1年生の子どもたち一人一人が書いたお礼の手紙を、今度は幼稚園に届けました。
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  こうした取組に保護者の方の理解が得られ、協力の輪が広がってきています。
 今後、小学校の教室を利用した保育に取り組み、園児に小学校での学びをあら
 かじめ体験させるなど、新たな指導の手立て(学びの再編成)を探ると共に、
 「園児と児童」「幼小相互の教職員」の交流の輪を一層拡げていきます。




  奈良県の特色を生かして-小学校算数-

                              学校教育課

  今年は、「平城京」が誕生してから1300年目に当たり、これを記念する平城
 遷都1300年祭の多彩な行催事が、平城宮跡をはじめ、県内各地で開催されてい
 ます。
  算数の授業においても、身近な話題である平城遷都1300年祭から、算数への
 学習意欲が高まるような学習を行っています。ここでは、奈良市内のある小学
 校の6年生の授業を紹介します。この事例は「奈良県小学校教科等指導資料」
 にも掲載しています。

  先生が子どもたちに写真を見せています。
  子どもたちは、口々に朱雀門のことや平城遷都1300年祭のことについて話し
 ます。
   「朱雀門って大きいなあ。」
   「私は、この前の日曜日に見てきたよ。本当に大きかったなあ。」
   「奈良時代にこんな立派なものを作る技術はすごいね。」
  一人の子どもが言いました。
   「朱雀門ってどれくらいの高さがあるのかな?」
  先生が問いかけます。
   「朱雀門の高さはどれくらいかな?三角定規を利用して測れるかな?」
  三角定規を使って高さを測る方法を子どもたちは考えます。
   「え~三角定規で測ることなんて無理だよ。」
   「そんなこと本当にできるの?」 
   「そうか、前の算数の授業で習った縮図の考え方を使うと三角定規で測れ
    るよ。」
   「自分の歩幅が分かれば、三角定規を使っておよその高さが分かるね。」
  日常生活の中には、算数で学習したことが活用できる場面がたくさんありま
 す。
  先生は、およその高さの求め方をまとめたあと、江戸時代の『塵劫記』(じ
 んこうき)に記されている木の高さを求める話を紹介しました。子どもたちは、
 昔の人の知恵のすばらしさや縮図のよさを実感したようです。
   「では、実際に外に出て、校舎の高さを測ってみよう。」
 これからも、子どもたちは、様々な場面で算数を使いながら、算数のもつ魅力や有用性を感じていくことでしょう。



      奈良県小学校教科等指導資料算数へは、
      右の資料をクリック→
奈良県小学校教科等指導資料 算数(算34ページ)より


 
【 近畿高総文祭だより 】第7回               目次に戻る



  横断幕が完成しました


        第30回近畿高等学校総合文化祭実行委員会
                奈良県生徒実行委員会副委員長
                県立奈良高等学校        内田桃子
                      (小倉百人一首かるた部会代表)

  先日の実行委員会で、遂に近畿高総文祭の横断幕が完成しました。美術部会
 の大西さんが描く下絵にそって、私達が大胆にペンキを塗りたくって作りまし
 た。先生が敷物のブルーシートまで鋏(はさみ)で切ってしまうなど、ハプニ
 ングもありましたが、それも団体で何かをする楽しみのうちではないでしょう
 か。完成した横断幕を見て、近畿高総文祭奈良大会へのやる気と期待がむくむ
 く湧いてきました。
 様々な文化が一つになるこの「総合」文化祭の成功のため、生徒みんなが力を合わせ一生懸命がんばりますので、応援よろしくお願いします。
  
 ■近畿高等学校総合文化祭の Webページはこちらからご覧いただけます。
  http://www.pref.nara.jp/secure/47881/index.html


おいしさ発見!ふるさと奈良レシピ -その10-    目次に戻る



  子どもたちが郷土を理解し食文化を伝承していくための資料「奈良県の郷土
 料理集」(県教育委員会作成)の中から、料理レシピをピックアップしてお届
 けしています。
 
★今号のレシピは「くるみ餅」★
(画像をクリックするとレシピが現れます。→)

〔ちょっと一言〕
  くるみ餅と聞くと木の実の「胡桃(くるみ)」を使った餅を想像しますが、
 今回の餅は、餅を餡(あん)でくるむところから「くるみ餅」と呼ばれていま
 す。

お知らせ                           目次に戻る



〔1〕「第35回全国育樹祭」開催1年前プレイベントを開催します!!

  奈良県では、平成23年秋の第35回全国育樹祭(会場:平城宮跡)の開催に
 向けて準備を進めています。


  その1年前プレイベントを、11月3日(祝)に平城宮跡で開催します!


〔プレイベントの概要〕


記念式典
   9:30~10:30
   
平城宮跡交流広場 まほろばステージ

体験型イベント

10:3015:30

   平城宮跡交流広場 芝生広場

○国民参加の森林づくりシンポジウム
   13:0016:30
   奈良文化財研究所 平城宮跡資料館・講堂
  ※国民参加の森林づくりシンポジウム
   のチラシはこちら
表面)(裏面

プレイベントの詳細は
  左のリーフレットをクリック!


■全国育樹祭開催準備室のWebページはこちら
 ___________________________________

〔2〕「なら教育リポート ~まなびだより~」
   今後の放送予定
                             
県立教育研究所 

   奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(17:45~18:30放送)の中で、18:20~
  18:25頃放送します。

  ○10月27日(水)「遊んで学ぶ『わくわく まなび フェスタ』」県立教育研究所


  ■過去の放送分は次の Webページからご覧いただけます。 
9月 1日 15日 22日
地域に根ざす社会教育~人権・社会教育課~
【配信中】

地域に根ざす社会教育


~人権・社会教育課~
新人先生奮闘中!~教職員課 Part1~
【配信中】

新人先生奮闘中!


~教職員課 Part1~
ディア・ティーチャー・プログラム~教職員課 Part2~
【配信中】

ディア・ティーチャー・
プログラム

~教職員課 Part2~
 
報道発表資料  ◇10月1日~10月14日◇       目次に戻る

 ■10月01日
「奈良県文化財の日」の事業実施について
 ■10月07日 不登校対策委員会の開催について
 
編集後記                            目次に戻る    



江戸時代、今回の【今、学校では】に出てくる『塵劫記』を幼少期から学ん
だ関孝和は日本独自の数学(和算)を究め、のちに「算聖」と称されました。
 今年の吉川英治文学新人賞に輝いた冲方丁(うぶかたとう)氏の「天地明察」
に天文歴学者渋川春海とともにその姿が生き生きと描かれているのをご存知の方
も多いのでは。
 真摯に学問に向かい、真理を探究する心は、ずっと受け継いでいきたいもので
すね。


 





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