「E-夢 はっしん!」
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奈良県教育委員会メールマガジン
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E-夢 はっしん!
平成23年2月15日(火)
≪ 第 187 号 ≫
  
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発行:奈良県教育委員会事務局企画管理室
-◆-◇◆◇- 目 次 -◇◆◇-◆-

【 巻頭言 】

 子どもの育ちのプロセスを大事に
   (帝塚山大学現代生活学部こども学科 教授  岡澤哲子)

【 今、学校では... 】

 県内の学校では ~奈良県の特色を生かして~ 小学校書写
  「卒業作品を作ろう!」
                      (学校教育課)

【 はっしん!みんなの夢 】

「いのちを輝かそう~正しいこと、大切なことを考えよう~」

 啓発標語・啓発ポスター最優秀賞を受賞して
       (奈良市立登美ヶ丘北中学校2年 野木 恵花)
       (橿原市立白橿北小学校5年   勝平 美幸)

【 奈良県の先生になろう!】

 奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第3期
 「教師という仕事」について
                       (教職員課)

【 おいしさ発見!ふるさと奈良レシピ 】-その18-

 ★今号のレシピは「大和まなのからしあえ」★

【 お知らせ 】

「なら教育リポート ~まなびだより~」今後の放送予定
                  (県立教育研究所)

【 報道発表資料 】
【 編集後記 】

 
【 巻頭言 】 目次に戻る


 子どもの育ちのプロセスを大事に

   帝塚山大学現代生活学部こども学科 教授  岡澤哲子

 子どもは、からだを動かして、心で感じる総合的体験から様
様なことを学習していきます。それには睡眠・食事・運動とい
う生活リズムの要素が整っていることが必要です。
 睡眠に係る光刺激や、食事の刺激は、脳や内臓・筋肉の生体
時計がキャッチし、体温やホルモンなどを調節し、情緒とも関
連しています。眠ってばかりいた新生児も朝の光や授乳時間で
しだいに24時間の生活になります。また泣くという行為にいつ
も応答してくれる人のにおいや体温などから、信頼感や愛情を
学習します。親しい人との食事は、目を見合わせ言葉をかわし
あう行為とともにあるので、栄養だけでなく安定した快の情緒
を形成します。

 今年度、奈良県で初めて実施された「幼児の運動能力・生活
習慣等調査」に協力させていただきました。その結果、奈良県
の幼児の運動能力は全国調査と比べるとやや低いこと、睡眠や
食事などが規則正しく、運動遊びの活発な幼児ほど運動能力が
高いことがわかりました。

 子どもは本来「動きまわりたい」「自分の行動で周りの環境
に自ら挑戦したい」という欲求をもっています。それが達成さ
れると自信をもち、積極的になります。それは生活への意欲と
なります。そしてまた運動したくなり、運動を繰り返すことで
学習が洗練され運動能力が高まります。すなわち運動能力とい
うのは意欲を基本とした学習の結果なのです。

 今回の調査結果を、運動能力を高めることが大事だととらえ
るのではなく、
睡眠・食事・運動を含めた生活環境のプロセス
を整えることを必要としている子どもが奈良県にはたくさんい
るのだと教えてくれたととらえたいですね。
小さいほど大人に
依存します。
大人のリズムに引きずられてしまいます。運動は
「面倒」「疲れる」という気持ちから生じる大人の行動を真似
してしまいます。子どもの
育ちのプロセスを大事にした方法を
考えて彼らの自律を支えていきましょう。

【 今、学校では... 】 目次に戻る

県内の学校では ~奈良県の特色を生かして~ 小学校書写

「卒業作品を作ろう!」
                      学校教育課

 今回は、伝統文化を取り入れた、奈良市内のある小学6年生
の授業を紹介します。
 書写に関わる奈良の伝統産業といえば、筆、墨、紙の製造と
いえるでしょう。この授業は、「宇陀紙」という和紙を長年作
ってこられた吉野町にお住まいの紙漉き職人の方にご協力いた
だいて実現しました。
 紙は「漉(す)く」という過程を経(へ)てできあがります
が、この「漉く」という文字には、奈良に縁のある「鹿」とい
う漢字が旁(つくり)にあります。「鹿」は象形文字です。象
形文字は、ものの形をいろんな方向から見て、その姿を抽象的
に表した文字です。小学校では、このような文字の成り立ちや、
象形文字の形から楷書(かいしょ)へと変遷していく過程を学
習したりしています。
 さて、紙を漉いて作る方法を発明したのは、中国の後漢時代
の蔡倫(さいりん)と伝えられています。日本で紙が作られる
ようになったのは、日本書紀の記載によると7世紀初めとなっ
ています。手漉き和紙の原料は、楮(こうぞ)や三椏(みつま
た)、雁皮(がんぴ)といった植物です。その樹皮を水に溶い
て大きな簀(すのこ)で漉いて、脱水、乾燥してできあがりま
す。
 「卒業作品を作ろう!」と取り組んだ授業は、この紙を漉く
という作業から始まりました。紙漉き職人の方は、紙漉きの伝
統を絶やさないために全国各地で実演指導をされています。紙
ができあがるまでの過程や紙の特徴についての説明を大変わか
りやすくしてくださいましたが、実際に漉いてみると、分厚く
なったり、薄すぎたりと、なかなか思うようには漉けません。
何とか色紙の大きさの和紙を漉き、乾かすまでの時間を利用し
て書写する文字の練習をします。書く言葉は将来の夢や希望。
前もって国語の授業等で考えておいた言葉を筆で練習します。
色紙に多くの字数を書く場合、文字が小さくなりすぎるため、
ポイントとなる字を大きく大筆で書いて、後は小筆で小さめに
書くとまとめやすくなります。子どもたちは、世界に1枚しか
ない自分が漉いた紙に書くために線の太さ、長さ、方向、各文
字の大きさや配列をよく考えて練習を積み重ね、自分が納得す
る作品を仕上げることができました。


 
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 「いのちを輝かそう~正しいこと、大切なことを考えよう~」
 啓発標語・啓発ポスター最優秀賞を受賞して

 

 小学生から高校生までを対象に、「正しいこと、大切なことは何か」を考え、前向きに一生懸命生きて「いのちを輝かせること」のすばらしさを伝える標語・ポスターの最優秀賞に、勝平美幸
さん(標語の部)、野木恵花さん(ポスターの部)の作品が選ばれ、2月8日に開催された「小・中・高校生の未来を考える集会」で表彰されました
 2人の作品から作られたポスターと2人の声をお届けします。
Voice
 (標語の部)
             橿原市立白橿北小学校5年
                                かつひら みゆき
                     勝平 美幸さん

   世の中のすべての人が生きる喜びを感じることができれ
  ば、きっと笑顔のあふれる社会になると思います。わたし
  は、そう信じてこの標語をつくりました。
   確かに、生きていると苦しいことや楽しいことがあると
  思います。苦しいことがある時、私は乗りこえようと努力
  します。その努力が報われて何かができた時、気分がすっ
  きりして生きることの大切さを感じるのだと思います。
   わたしはこれからも多くの人と関わり、つながりをもつ
  中で、生きる喜びを感じたいと思います。また,わたし自
  身も出会ったいろんな人に生きることの素晴らしさを伝え
  たいです。

Voice
 (ポスターの部)
           奈良市立登美ヶ丘北中学校2年 
                                 のぎ  けいか
                    野木 恵花さん

   私たちは人とのつながりをもたなければ生きていけませ
  ん。いつもお互いに助け合って生活しています。そんな当
  たり前のことも忘れています。そこで、どれだけ自分がま
  わりの人に支えられているかに気付き、そして感謝の気持
  ちをもって欲しいという想いをこめて描きました。
   たくさんの人がこのように考えれば人を思いやることが
  出来ると思います。

 
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 奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第3期
 「教師という仕事」について

                       教職員課

 奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第3期も、いよい
よ中盤にさしかかり、受講生は現在、「分かる授業づくり」を
目指して、指導案の作成や教材の準備などに一生懸命取り組ん
でいるところです。
 「教師になる」という夢をかなえ、実際に学校現場で活躍し
ているリクルーターは、受講生にとって、身近な目標です。
 今回は、リクルーターの林 幹人先生が、自身の教職に対す
る思いを綴ります。



        リクルーター 林 幹人(光陽中学校教諭)

 講師を1年経験し、採用されてから2年が過ぎようとしてい
ます。自分が生徒の立場であったときには、多くの先生方にお
世話になり、そのことに感謝をしながら成長してきたように思
います。中学時代には、自分も同じ「教師」の舞台へと夢をも
ち始めました。
 夢がかない、教師の仕事を始めた時は、自分の想像していた
教師像と比べる余裕すらありませんでした。生徒の対応や保護
者との連携等、先輩教師には助けてもらってばかりで、自信の
ない自分自身と日々葛藤しながら、一日一日を過ごしていくの
がやっとでした。
 少し時間が経ち、生徒への対応に「慣れ」がでてきたときに
は、「慣れ合い」になってしまい、教師と生徒との関係があい
まいになることもありました。だからと言って「上から目線」
で生徒に対応しても、良い関係は築けません。毅然とした関係
を保ちつつ、場面毎で、生徒への対応を考えなくてはならない
ことを少しずつ学びました。生徒から学ぶことはこれからもた
くさんあると思います。
 「教師という仕事」は正解もないし、マニュアル本もありま
せん。たくさんの先輩教師や様々な生徒がいて、その中で自分
自身の「教師としての役割」を見つけていくのは本当に容易で
はありません。
 それでも、生徒と共に学び合い、自分らしく「教師の仕事」
を果たしていきたいと思っています。


おいしさ発見!ふるさと奈良レシピ -その18-

 子どもたちが郷土を理解し食文化を伝承していくための資料
「奈良県の郷土料理集」(県教育委員会作成)の中から、料理
レシピをピックアップしてお届けしています。

★今号のレシピは
  「大和まなのからしあえ」★
  (右の画像をクリック!→)
〔ちょっと一言〕
 「古事記」に出てくる「菘(すずな)」という漬け菜が「大
和まな」のルーツなのだそうです。
 
お知らせ 】 目次に戻る



 「なら教育リポート ~まなびだより~」
   今後の放送予定

                      県立教育研究所

   奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(17:45~18:30)の中で、
  18:20~18:25頃放送します。
   
  ○2月16日(水)
   「やまといろ」 入江泰吉記念 奈良市写真美術館

 ■過去の放送分は次の Webページからご覧いただけます。
11月 8日 15日 22日

【配信中】

奈良県民教育フォーラム

~企画管理室~


【配信中】

学校をサポートする

奈良県立教育研究所
~学校教育アドバイザリーチーム~

【配信中】

美を追い求めて

奈良県立美術館

 
報道発表資料 ◇1月31日~2月14日◇ 目次に戻る

1月31日 緊急生徒指導担当者会議の開催について
■2月8日 第15回奈良県高体連「栄賞」授与式
 
編集後記  目次に戻る    




 梅一輪のあたたかさを詠んだのは、芭蕉の弟子、服部嵐雪
(はっとりらんせつ)。豪雪や噴火など自然の脅威を伝えるニ
ュースが相次いだだけに、各地からの「梅だより」にはホッと
させられます。
 梅は学問の神様・菅原道真ゆかりのご神木。本格的な受験シ
ーズンの到来を控え、梅への思いを強める人が増える季節です。
どうか皆さんにあたたかい春が訪れますように。


 


平成22年度最優秀賞・優秀賞・佳作の作品を決定しました。
入賞作品は、こちら
平成23年度応募作品は、こちら
特別陳列「埴輪のはじまり-大和の特殊器台とその背景-」開催のお知らせ
開催期間:平成23年2月5日(土)~平成23年3月21日(月・祝)
休館日:月曜日 ※ただし3月21日(月・祝)は開館

  
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