ブックタイトル祈りの回廊 2016年3月~9月 春夏版

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概要

祈りの回廊 2016年3月~9月 春夏版

逢香氏妖怪書家辻村泰善氏元興寺住職妖怪談義ようかいだんぎ払うものではなく、大事なご先祖様だから「お迎え」するわけです。れる5つの家系が伝わる天川村もそうですね。ここでは鬼は追い辻村住職その通りです。「鬼は内」と言えば、鬼の子孫だと言わきをされていますね。逢香そう言えば元興寺さんは節分の際「鬼は内」と言って豆ましいものなのではないかと思いますね。いったものは必ずしも単なる悪ではなく、むしろ身近なもの、愛たち誰しもが鬼になる可能性があるということです。鬼や妖怪と見つかった人が鬼になる」というルールがありますね。つまり私辻村住職そして例えば「鬼ごっこ」。あれは「鬼に見つかると、逢香説明がつかないことは妖怪の仕業だと。か。社会的な装置として。間世界が何かに戸惑っているときに現れるのではないでしょう辻村住職そうですね。鬼や妖怪、物の怪というのは、私たち人業とされたみたいだな、と思うことも多いですね。います。これは日常の中で起きた不思議な出来事が妖怪たちの仕だったのだろう」と考え、調べながら絵のイメージを膨らませてが、「この妖怪が生まれる元になったものは何だろう。どんな状況逢香私は薄気味悪さに心惹かれて妖怪画を描き始めたのです出来上がっていったのだなと感じます。ど具体的な特徴が見られます。ヒトの中で段々と鬼のイメージが古いものは鳥のようにも見える表情で、新しいものは角があるなは大変珍しいです。うちのお寺にいくつか鬼瓦があるのですが、辻村住職お寺の名称がそのまま鬼、妖怪の名前になっているの逢香そうなのですね。透しました。寺の名前だと知っている人は少なくて、むしろ鬼の名前として浸辻村住職昔、元が興ご寺ぜという言葉が日本中に広まったときは、お中には戒めや畏怖の念も込められているようです。によるものだと描かれることが多いようです。そしてことや困ったことが起こると、それは正体不明の存在奈良県各地で伝えられる怖い話に奇妙な話。不思議な正体不明のものたちが描かれた奈良の昔話妖怪かも知れない─おしろいばば白粉婆画僧たちのために苦労を重ね、お粥の接待をして功徳を積んだ老婆十津川流域に伝わる老婆の妖怪。また長谷寺には「創建の際、僧たちの食事を十二分に賄った老女がいたが、ある時、姿を消してしまった。人々は観音様の化身だったと考え、着物と白粉をお供えするようになった」という昔話が「一箱べったり」という行事とともに伝えられました。長谷寺の境内にある、同寺草創のお堂・本長谷寺には現在も白塗りの仏様が祀られています。長谷寺所桜井市初瀬731-1? 0744-47-7001行近鉄長谷寺駅から徒歩約15分http://www.hasedera.or.jp/MAP P22 a-1特別開帳P16本長谷寺堂内に安置てら寺つつき嘴(くちばし)で寺中をつついて壊そうとするキツツキのような怪鳥「討伐された物部守屋が寺つつきという怨霊となり、聖徳太子ゆかりの寺院を荒らしまわった。そこへ鷹がやってきて寺つつきを追い払った。この鷹は聖徳太子の化身だった」というお話があり、寺つつきの正体はキツツキの一種・アカゲラとされています。法隆寺所生駒郡斑鳩町法隆寺山内1-1? 0745-75-2555行●JR法隆寺駅から法隆寺門前行きバス終点下車、徒歩すぐ●近鉄筒井駅から王寺駅行きバス「法隆寺前」下車、徒歩すぐhttp://www.horyuji.or.jp/MAP P20 c-2特別開帳P13写真:一般財団法人奈良県ビジターズビューロー奈良に伝わる不思議譚6