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実だけがついた枝を八組持って大声で泣きながら、「常とこ世よの国くにか折った枝や、葉を取り去って果とって高く挙あげて、おいおいとの実を採って、葉がついたまま置き、その木の実を枝からもぎり着いた多た遅じ摩....

実だけがついた枝を八組持って大声で泣きながら、「常とこ世よの国くにか折った枝や、葉を取り去って果とって高く挙あげて、おいおいとの実を採って、葉がついたまま置き、その木の実を枝からもぎり着いた多た遅じ摩ま毛も理りは、その木(墓)の前で残りの四組を捧ささげ長い旅を経へて、常とこ世よの国くににたど後、多た遅じ摩ま毛も理りは、天皇の御ご陵りょういわれていました。の実の四組を皇こう后ごうに献けん上じょうしたこの実は、不ふ老ろう不ふ死しの果実ともていた後でした。採ってきた木めて、果てしない旅に出ました。時には、すでに天皇は亡なくなっ苦労して持ち帰った木の実ってどんな味かな?「ときじくのかくの木こ実」を求のみしかし、ようやく戻ってきたい常とこ世よの国くにでしか手に入らない摩ま毛も理りは、海を越こえたはるか遠時すでに遅し取りました。仁にん天皇)から、命めいを受けた多た遅じそのまま多た遅じ摩ま毛も理りは息を引き伊い久く米め伊い理り毘び古こ伊い佐さ知ちの命みこ(と垂すい持ち帰るも、います」と、叫さけびました。そして、て参上し、おそばにお仕えして摩ま毛も理りは、来た道を戻もどりました。ら、常に輝く木の実を持ち帰っ果てしない旅へもらいたいという一心で、多た遅じ木の実を探す、帰き途とにつきます。天皇に喜んで多遅た摩じ毛ま理もりの物語幻まぼろのし木の実を探さしが続けたこのみolumnときじくのかくの木実Cコラム「ときじく」とは、「時を定めず常にある」という意味。「かく」は、かがやこのみ輝くさまを表します。よって「ときじくのかくの木実」とは、「常に輝く木の実」という意味です。『古事記』の中に、「今の橘と記されています。橘とは、古くからかんきつ類の総称として用いられた語。現在の何にあたるかはわかっていませんが、みかんのようなものではないかともいわれています。たちばなのこと」26