古事記ゆかり地マップ

神倭伊波礼毘古命(

二柱の神が国を生む/黄泉国に妻を追う

高天原(たかあまのはら)を治める天照大御神(あまてらすおおみかみ)の子孫である神倭伊波礼毘古(のちの神武天皇)は、日向(ひむか/宮崎)の高千穂宮(たかちほのみや)で、世の中をうまく治めるために東へ行こうといって、豊国(大分)、筑紫(福岡)、阿岐国(あきのくに/広島)、吉備(岡山)を経て、海路で浪速(大阪)に上陸します。そこで、登美能那賀須泥毘古(とみのながすねびこ)に敗北してしまい、兄の五瀬命(いつせのみこと)は受けた傷がもとで亡くなります。南へ迂回して紀国(きのくに/和歌山)の熊野に再度上陸しますが、そこで現れた大熊の毒気に当てられ、一行は、ばたばたと倒れてしまいます。しかし、天照から夢のお告げにより授けられた剣を高倉下(たかくらじ)が献上すると、皆、正気を取りもどしました。そして道案内の八咫烏(やあたがらす)に導かれて吉野に入り、現地の反対勢力を倒して、倭の畝火(うねび)の白檮原宮(かしはらのみや)で初代の神武天皇として即位しました。

神倭伊波礼毘古命

神倭伊波礼毘古命に関するゆかり地

番号 府県 市町村名 名称 ゆかり地説明
88 宮崎 高原町 皇子原[おうじばる]神社 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が生まれた地といわれる
89 宮崎 高原町 狭野[さの]神社 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が生まれた地といわれる
90 宮崎 日向市 立磐[たていわ]神社 境内には神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が腰掛けたといわれる「お腰掛け岩」がある
91 宮崎 日南市 駒宮[こまみや]神社 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が阿比良比売[あひらひめ]を妻に迎えた宮の跡と伝わる
92 宮崎 日向市 美々津[みみつ] 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)東征の出発地といわれている
93 福岡 北九州市 岡田宮 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が東征の際、一年滞在したといわれる
94 広島 府中町 多家[たけ]神社 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が東征の際、七年滞在したといわれる
95 岡山 岡山市 高島宮 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が東征の際、八年滞在したといわれる
96 兵庫   速吸門[はやすいのと] 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が槁根津日子[さおねつひこ]と出会ったとされる
97 大阪 大阪市 浪速[なみはや]の渡 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が東征の際、この地を通過したとされる
98 大阪 東大阪市 青雲[あおくも]の白肩津[しらかたのつ] 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が東征の際、この地に停泊したとされる
99 和歌山 和歌山市 竈山[かまやま]神社 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)の兄である五瀬命を祀る
100 和歌山 新宮市 熊野の村 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)が紀伊半島を南へ迂回して着いた地とされる
101 奈良 宇陀市 八咫烏[やたがらす]神社 八咫烏の化身といわれる建角身命[たけつぬみのみこと]を祭神としている
102 奈良 橿原市 橿原神宮 神武天皇が即位された橿原宮の聖蹟に明治二十三年に創建された(橿原神宮の説明による)
103 奈良 橿原市 神武天皇陵(畝傍[うねび]山東北陵) 畝傍山東北の地に比定されている神武天皇の陵墓
104 奈良 天理市 石上[いそのかみ]神宮 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)を熊野の村の大熊から救った霊剣が納められた社
105 和歌山 田辺市ほか 熊野三山 熊野本宮大社、熊野速玉[はやたま]大社、熊野那智大社の総称。八咫烏は三山の神の使いとされる
106 宮崎 宮崎市 宮崎神宮 皇宮屋[こぐや](皇宮[こうぐう]神社) 神倭伊波礼毘古命(神武天皇)を主祭神として祀る
107 奈良 奈良市 率川[いさがわ]神社 伊須気余理比売[いすけよりひめ]を祀る