血液検査室


 血液検査室ホームページでは、大きな項目について若干の機能的な解説をいたします

血液検査・赤血球について 
白血球について  
血小板について  
止血・凝固線溶検査について
.参考値と考えられる疾患
特殊検査(細胞性免疫検査)について

血液検査・赤血球について

  血液検査について

 血液は人の約8%すなわち1/13を占めると言われ、心臓のポンプ作用により血管を通って全身を循環している。血液の中には、酵素や炭酸ガスのようなガスや、ブドウ糖や脂質のような有機物や、ナトリウム、カリウムといった、無機物が含まれています。これらは、生化学検査室で扱われます。また、細菌など感染に対して生じる抗体も血液に含まれています。こちらは、血清検査室で扱われます。

 血液検査室では、血液内の顕微鏡で見ることのできる、成分(赤血球・白血球・血小板・等)の数・形態を検査します。また、血液の止血・凝固系検査も行います。血液検査室では白血球をより詳しく調べ、正常な細胞、異常な細胞を分ける検査・目に見えない白血球おもにリンパ球のタイプを分ける検査(細胞性免疫検査)も行っています。


  
赤血球について   測定機器 ADVIA120

 赤血球は円板状で中央が両面からくぼんで薄くなっている、円板の直径は6〜9.5μm(μm=1/1000mm)赤血球の2/3は水分で1/3はヘモグロビンとよばれる蛋白質からなり、寿命は約120日間です。ヘモグロビンは酸素と簡単に結合し、または、離れる作用がり、ガスの代謝に重要な働きをし、これが赤血球の機能としてもっともたいせつな仕事です。すなわち、肺で取り込んだ酸素を体中の細胞に配っているのです。ヘモグロビンが酸素の運搬を担っているので、ヘモグロビン値が低下すれば、細胞に酸素の運搬が十分出来なくなります、酸素を十分もらえなかった細胞は、尿酸と言う物質を分泌し、疲労につながります。


白血球について    測定機器:ADVIA120

 白血球は赤血球と違って、いろいろな種類の白血球細胞を総称したもので、白血球細胞の中には顆粒球、リンパ球、単球などと呼ばれる細胞が含まれます。

白血球は外敵(細菌、ウイルスなど)から守ってくれます。

 白血球には顆粒球と呼ばれる細胞がほとんどで、顆粒球の中でも、好中球と呼ばれる白血球細胞が多くを占めています。白血球の働きは一言で言えば、生体防御です。好中球は体内に侵入した異物(微生物など)をアメーバー運動をしながら異物(微生物など)に向かって行き、食べてしまいます(微生物によって壊された白血球は膿となります)。好中球に食べられた異物(微生物など)は好中球の細胞質と呼ばれる部分の中で袋に取り込まれます。すると、過酸化水素・スーパーオキサイドなど活性酵素が産生され異物(微生物など)を殺してしまいます。殺された異物(微生物など)は蛋白分解酵素などの作用により消化されてしまいます。よって細菌に感染したり、炎症をおこすと、一般的に白血球中の好中球が上昇します。


 次に白血球のなかで多いのがリンパ球です。侵入してきた異物(微生物など)を直接攻撃して破壊したり、ミサイルのように異物(微生物など)を攻撃する抗体を作り出し、からだの防衛機能の中心を担っています(これを免疫機能といいます)。

 続いて、単球です。単球は血管の中に存在しますが、組織に出てマクロファージと呼ばれる細胞に変身し、異物(微生物など)を食べたり、サイトカインと呼ばれる物質を分泌し、炎症、生体防御などに能力を発揮します。また、リンパ球と共に働き、免疫反応にも関与します。

 あと、顆粒球の中の、好酸球・抗塩基球と呼ばれる細胞ですが、この細胞は細菌の殺しますが、好中球ほど強くはなく、もっぱら寄生虫虫体・寄生虫の卵を攻撃します。また、アレルギー反応を引き起こします。

好中球 リンパ球 単球 好酸球 好塩基球

ごみのように見えるのが血小板です
赤血球・白血球(上記のような)の形態を観察して異常所見があれば、直ちに報告しています。

血小板について    測定機器:ADVIA 120


血小板は出血を止める働きがあります(止血)。

 止血機能とは出血を止める機能であり、血小板の力が重要な働きを持っている。細胞は核を持たない、僅か2〜4μmのちっぽけな細胞なのです。血小板は血管の近くを流れ、血管の壁が切り傷などで障害されたとき、その傷ついた部分に、血小板は集まって来て、血小板同士の凝集が始まり、傷口を塞ぎにかかります。また、血管の方も収縮して、血液が流れ出にくくします。もちろん、血小板だけの働きだけではなく、血小板に関る凝固因子・凝集した血小板を固める糊の役目をする、フィブリンと呼ばれるものがなどが働き、しっかりとした頑丈な血栓を作り出血を止めるのです。

止血・凝固線溶検査について    測定機器:CA5000・LPIA200


止血については”血小板について”を参照してください。


凝固系について

 止血機構には血管及び血管周囲の結合組織、血小板、血液凝固、繊維素溶解(線溶)、凝固線溶系因子に対する阻止因子、血行力学的要因が密着に関与し、お互いにバランスを保っています。止血機構の破綻により出血傾向をきたしますが、この止血機序は状況により血栓形成機序ともなり、出血性素因は各種疾患の病態、合併症として血液疾患の領域で重要視されてきています。

参考値


項目 男性 女性 増加の場合考えられる疾患 減少の場合考えられる疾患
赤血球数 43〜57×105/μml 38〜48×105/μml 真性多血症・赤白血病(M6) 鉄欠乏性貧血・悪性貧血・再生不良性貧血・骨髄異型性症候群 など
白血球数 30〜80×102/μml 30〜80×102/μml 炎症性疾患・白血病(慢性・急性)・百日咳(リンパ球) 骨髄異型性症候群・再生不良性貧血・
ヘモグロビン濃度 13.0〜17.0g/dl 12.0〜15.0g/dl 赤血球と同じです 赤血球と同じです
血小板数 15〜40×105/μml 15〜40×105/μml 本態性血小板血症・川崎病 血小板減少性紫斑病・白血病(慢性・急性)


特殊検査(細胞性免疫検査)について      測定機器:EPICS XL/MCL


 人間の体は、いろいろな病原微生物の危険にさらされいます。これらの危険から免がれる能力をもっています。この能力を免疫と呼ばれます。血液中の免疫グロブリンはリンパ球が形質細胞と呼ばれる細胞に成熟、分化してこの免疫グロブリンを産生し、体に入って来たさまざまな毒素(抗原)と中和させることにより、外敵から身を守っているのです。この免疫グロブリンを産生する細胞は、リンパ球から成熟・分化した細胞ですが、リンパ球の中でもB細胞と呼ばれる細胞で、B細胞から産生される免疫グロブリンの産生を促したり、抑制させるのがリンパ球の中でT細胞と呼ばれる細胞です。B細胞・T細胞のバランスは非常に大切で、B細胞またはT細胞一方が多すぎても、少なすぎても免疫のバランスは崩れてしまいます。
 また、Tリンパ球の中でもリンパ球自身が持つ抗原があり、この抗原をCDと呼ばれる番号で認識しています。たとえばCD3はT細胞です。このようにT細胞・B細胞は細胞の役割からまだまだ細分化されます。こう言った細分化をサブセットと呼ばれ、T細胞・B細胞の比率。T細胞・B細胞のサブセットを検索して、報告しています。