○奈良県がん対策推進条例

平成二十一年十月九日

奈良県条例第十三号

奈良県がん対策推進条例をここに公布する。

奈良県がん対策推進条例

(目的)

第一条 この条例は、がんが県民の疾病による死亡の最大の原因であり、県民の生命及び健康にとって重大な問題となっている現状にかんがみ、がんの予防及び早期発見を推進し、科学的な知見に基づく適切ながんに係る医療(以下「がん医療」という。)を提供する体制の整備を促進するとともに、がん患者及びその家族の療養生活の質の維持向上等に資するための基本となる事項等を定めることにより、総合的ながん対策を県民とともに推進することを目的とする。

(県の責務)

第二条 県は、がん対策に関し、国、市町村、医療関係団体、医療機関及びがん患者又はその家族等の組織する団体その他の関係団体との連携を図りつつ、がん対策基本法(平成十八年法律第九十八号)第十一条第一項の規定により県が策定するがん対策推進計画に従い、本県の特性に応じた施策を実施する責務を有する。

2 県は、普及啓発その他の施策を行うことにより、県民のがんに関する知識と関心を深めるよう努めるものとする。

(保健医療関係者の責務)

第三条 がんの予防又はがん医療に従事する保健医療関係者は、県が講ずるがん対策に協力するよう努めるものとする。

(県民の責務)

第四条 県民は、食生活、喫煙、運動その他の生活習慣及び生活環境が健康に及ぼす影響等がんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に注意を払うとともに、積極的にがん検診を受けるよう努めるものとする。

(事業者の責務)

第五条 事業者は、次に掲げる環境の整備に努めるものとする。

 従業員ががんを予防し、かつ、無理なくがん検診を受診することができる環境

 従業員ががん患者となった場合に、当該従業員が勤務を継続しながら、治療し、又は療養することができる環境

 従業員の家族ががん患者となった場合に、当該従業員が勤務を継続しながら、当該家族を看護することができる環境

2 事業者は、県が講ずるがん対策に協力するよう努めるものとする。

(平二五条例七二・追加)

(がんの予防及び早期発見の推進)

第六条 県は、がんの予防を推進するため、次に掲げる施策を講ずるものとする。

 食生活、喫煙、運動その他の生活習慣及び生活環境が健康に及ぼす影響に関する啓発及び知識の普及

 女性に特有のがんの予防及びがんにかかりやすい年齢を考慮したがんの予防に関する啓発及び知識の普及

 健康増進法(平成十四年法律第百三号)第二十五条に規定する多数の者が利用する施設における受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するための施策

 前三号に掲げるもののほか、がんの予防を推進するための支援その他の必要な施策

2 県は、がんの早期発見を推進するため、がん検診に携わる医師その他の医療従事者に対する研修の機会の確保その他のがん検診の質の向上等を図るために必要な施策を講ずるとともに、がん検診に関する普及啓発その他の県民のがん検診の受診率の向上に資するために必要な施策を講ずるものとする。

(平二五条例七二・旧第五条繰下・一部改正)

(がん教育の推進)

第七条 県は、児童及び生徒ががんに関する正しい知識を持つとともに、がんの予防及び早期発見の重要性等について理解を深めるよう、学校関係者及び保健医療関係者と連携を図りつつ、がんに関する学習活動を推進するものとする。

(平二五条例七二・追加)

(専門的な知識及び技能を有する医療従事者の育成及び確保)

第八条 県は、手術、放射線療法、化学療法その他のがん医療に携わる専門的な知識及び技能を有する医師その他の医療従事者の育成及び確保を図るため、必要な施策を講ずるものとする。

(平二五条例七二・旧第六条繰下)

(がん医療に関する情報の提供)

第九条 県は、県民に対して、がん医療に関する情報の提供に努めるものとする。

2 県は、がん診療連携拠点病院をはじめとする医療機関等が県民に対して行うがん医療に関する情報の提供を充実するために必要な施策を講ずるものとする。

(平二五条例七二・旧第七条繰下)

(がん医療の充実)

第十条 県は、県民に質の高いがん医療を提供するため、次に掲げる取組を推進するよう努めるものとする。

 がん診療連携拠点病院の整備の促進に必要な取組

 都道府県がん診療連携拠点病院、地域がん診療連携拠点病院及びその他の医療機関の相互の連携及び協力の促進に必要な取組

 医療機関におけるがん医療の体制の強化を支援するために必要な取組

 前三号に掲げるもののほか、がん医療の向上のために必要な取組

(平二五条例七二・旧第八条繰下)

(緩和ケアの充実)

第十一条 県は、がん患者の身体的若しくは精神的な苦痛又は社会生活上の不安の軽減等を目的とする医療、看護その他の行為(以下「緩和ケア」という。)の充実を図るため、次に掲げる施策を講ずるものとする。

 緩和ケアに関する専門的な知識及び技能を有する医師その他の医療従事者の育成

 居宅において適切な緩和ケアを受けることができる体制整備の支援

 緩和ケアに関する関係機関及び関係団体との連携の強化

 前三号に掲げるもののほか、緩和ケアの充実のために必要な施策

(平二五条例七二・旧第九条繰下)

(がん登録の推進)

第十二条 県は、がん医療の向上に資するため、がん登録(がん患者のがんのり患、転帰その他の状況等を把握し、分析するための施策をいう。以下同じ。)その他の必要な施策を講ずるものとする。

2 前項の施策を講ずるに当たっては、がん登録により登録された情報がその利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱われないようにする等がん患者に係る個人情報の保護に配慮しなければならない。

(平二五条例七二・旧第十条繰下)

(がん患者及びその家族の療養生活の質の維持向上等)

第十三条 県は、がん患者及びその家族の療養生活の質の維持向上を図るとともに、がん患者並びにその家族及び遺族の精神的又は社会的な不安その他の負担の軽減に資するため、医療機関及びがん患者又はその家族等の組織する団体その他の関係団体と連携し、次に掲げる施策を講ずるものとする。

 がん患者の身体的、精神的又は社会的な問題に関する相談

 がん患者の家族又は遺族の精神的又は社会的な問題に関する相談

 がん患者及びその家族の就労に関する啓発その他必要な施策

 前三号に掲げるもののほか、がん患者及びその家族の療養生活の質の維持向上並びにがん患者並びにその家族及び遺族の精神的又は社会的な不安その他の負担の軽減を図るために必要な施策

(平二五条例七二・旧第十一条繰下・一部改正)

(奈良県がんと向き合う日)

第十四条 県民のがんに関する知識と関心を深めるとともに、がん対策の一層の推進を図るため、奈良県がんと向き合う日を設ける。

2 奈良県がんと向き合う日は、十月十日とする。

(平二五条例七二・旧第十二条繰下)

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成二五年条例第七二号)

この条例は、公布の日から施行する。

奈良県がん対策推進条例

平成21年10月9日 条例第13号

(平成25年3月27日施行)