第32回国民文化祭・なら2017/第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会<概要>

回顧映像バナー
 
「第32回国民文化祭・なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」は平成29年9月1日から11月30日の期間を終え、閉幕しました。ご参加・ご来場いただきありがとうございました。


「第32回国民文化祭・なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」は、全国初の一体開催として、「日本文化の源流を探る」「文化の今を楽しむ」「文化芸術立国の礎を築く」「障害のある人とない人の絆を強く」の4つのテーマのもと、9月1日から91日間にわたり、県内市町村で800を超える事業を展開しました。
 皇太子同妃両殿下の御臨席を賜り開催したオープニング「開会式」では、東大寺大仏殿前を会場に、「“交流” と“ 融合” と“ 創造”の1500年物語」として、日本文化がもつ独自のダイナミズムを伝統芸能や創作パフォーマンスにより描き出しました。
 大会期間中には、地域の特色を活かした様々な事業が展開され、約142万4千人が参加し、障害のある人もない人もともに楽しんでいただきました。
 フィナーレ「大和のまつり」では、地域に伝わる伝統芸能に光をあて、未来世代に継承される新たな祭りを創造しました。また、フィナーレ「閉会式」では、「これからの1500年物語~若い力で、未来へと~」をテーマに、様々な人々や文化の交流を通して、生み出される新しい文化の予感を、若い世代を中心とした創作パフォーマンスで表現するとともに、次期開催県の大分県に国民文化祭旗を引き継ぎ、閉幕しました。
大会概要                    

■名称
第32 回国民文化祭・なら2017
第17 回全国障害者芸術・文化祭なら大会

テーマ
日本文化の源流を探る  ~日本文化の源流を国際的つながりも視野に掘り起こす
文化の今を楽しむ  ~積み重なった今ある日本文化の厚み、深みを堪能する
文化芸術立国の礎を築く  ~文化の交流で地域に元気をつくる
障害のある人とない人の絆を強く  ~文化の力で新たな関係をつくる

基本理念
・「大和は国のまほろば たたなづく青垣山ごもれる やまとしうるはし」(古事記)と称えられた奈良は、 日本文化を代表する様々な文物の発祥の地でもあります。同時に、古来の文化と渡来の文化が交流・融合を果たし、日本文化独自のダイナミズムが生み出された場所です。
・現在、日本各地で祭りや踊りなど地域に根ざした伝統行事があり、日常の稽古事や趣味を含め盛んに文化活動が行われているのは、こうしたダイナミズムの下で文化が育まれ、受け継がれてきたからにほかなりません。
・「第32 回国民文化祭・なら2017」・「第17 回全国障害者芸術・文化祭なら大会」は、国家形成の地である古都奈良から日本文化の真髄を探り、その厚みと深みを再認識するとともに、今に繋がる多種多様な文化活動を堪能、展開することにより、継続性と包容力を特色とする日本文化を広く発信する機会とします。
・全国で初めて国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭を一体開催することにより、文化芸術が障害のある方の活力の源になるとともに、障害のある方とない方の新たな関係性が生まれることも期待します。
・奈良県は、この一体開催を、文化を奈良県のブランドとして全国に、そして2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、世界に力強く発信していく契機とします。古都奈良が日本文化の原点であったように、国民文化祭で生まれる新たな交流を触媒として日本各地の文化力を盛り上げ、我が国が目指す文化芸術立国の礎となることを目指します。

会期
2017 年9 月1 日(金)~ 11 月30 日(木)

開催地
奈良県内39 市町村(荒天の影響で事業を中止した市町村を含む)

主催者
文化庁、厚生労働省、奈良県、第32 回国民文化祭奈良県実行委員会、第17 回全国障害者芸術・文化祭実行委員会、市町村、市町村国民文化祭実行委員会、文化芸術団体
 

■「国民文化祭」とは
全国各地で行われている各種の文化活動を全国的規模で発表、公演する機会を提供することにより、国民の文化活動への参加の気運を高め、新しい芸術文化の創造を促すことを目的として、昭和61年度から毎年、各都道府県で開催されている文化の祭典です。


「全国障害者芸術・文化祭」とは
障害者の芸術及び文化活動への参加を通して、障害者本人の生きがいや自信を創出し、障害者の自立と社会参加を促進するとともに、障害に対する国民及び県民の理解と認識を深めるため、障害者週間(毎年12月3日~12月9日)に合わせて実施する等、全国持ち回りで開催しているものです。

 
実施状況

■参加者数(延べ数                                                 (単位:人)

区分

観客

スタッフ・ボランティア

出演・出展者

合計

総合フェスティバル(3事業)

3,647

447

880

4,974

シンポジウム事業(7事業)

2,886

327

158

3,371

国際交流事業(2事業)

2,234

33

55

2,322

障害者交流事業(17事業)

137,041

953

5,836

143,830

分野別フェスティバル(75事業※1

161,026

5,948

32,346

199,320

上記以外の事業(704事業)※2

1,070,580

1,070,580

合 計(808事業)

1,377,414

7,708

39,275

1,424,397

1 中止の4事業を含む

2 県内で開催された応援事業・協賛事業等

■出演・出展者の内訳                                               (単位:人)

区分

出演者

出展者

県内

県外※

合計

県内

県外※

合計

総合フェスティバル

835

45

880

0

0

0

シンポジウム事業

72

86

158

0

0

0

国際交流事業

2

53

55

0

0

0

障害者交流事業

476

79

555

5,005

276

5,281

分野別フェスティバル

9,894

6,729

16,623

9,171

6,552

15,723

合 計

11,279

6,992

18,271

14,176

6,828

21,004

※海外を含む

■出展数                                           (単位:点)

区分

県内

県外※

合計

障害者交流事業(9事業)

2,834

549

3,383

分野別フェスティバル(21事業)

12,956

24,626

37,582

合 計

15,790

25,175

40,965

※海外を含む
■主な成果

■障害のある人もない人もともに楽しむ文化芸術活動の創出
全国で初めて「国民文化祭」と「全国障害者芸術・文化祭」を一体開催することにより、障害のある人とない人の交流が促進され、障害のあるなしにかかわらず、誰もが参加し楽しむことができる文化芸術活動を展開する契機となりました。
 

■地域との連携による文化の推進
分野別フェスティバルなどで実施した市町村との連携やオープニング「開会式」等における社寺との連携など、地域の様々な機関と連携した事業を展開することにより、県全体の文化力を向上させ地域の活性化を図る契機となりました。
 

■奈良の歴史文化資源の再発見
県内各地域に根付く伝統芸能や特色ある文化芸術活動を発掘し、広く県内外に発信することにより、奈良のもつ歴史文化資源の価値の再認識はもとより、文化芸術活動を生み育てる力を未来へ継承することにつながりました。
 
■参加・体験型イベントの促進
従来からの鑑賞型のイベントに加え、来場された方が主体的にイベントに参加し、様々な文化芸術活動を体験し楽しむ参加・体験型のイベントを展開することにより、県民をはじめとして文化芸術活動に親しむ人たちの裾野を広げることができました。
事業構成
総合フェスティバル 
「第32回国民文化祭・なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」のオープニング・フィナーレにふさわしい基本理念・テーマに沿った式典、祝祭イベント・パフォーマンスを展開。
  ◇オープニング「開会式」    9月  2日    会場:東大寺大仏殿前
  ◇フィナーレ「大和のまつり」 11月25日   会場:五條市上野公園総合体育館(シダーアリーナ)
  ◇フィナーレ「閉会式」       11月26日   会場:奈良県文化会館

□シンポジウム事業
基本理念・テーマに沿った文化フォーラム、日本アートマネジメント学会全国大会など、奈良の文化を考えるシンポジウムを開催。 

国際交流事業
海外の音楽や食を通じて奈良の魅力を発信する国際交流イベントを開催。

奈良県の多様な文化を積極的に発信し、文化芸術の国際交流や国際的な相互理解を深めることを目的に音楽、ダンス、料理、ファッション、食文化等を体感できるイベントを開催。


□障害者交流事業
体感する奈良!"心"感覚(シンカンカク)展、まほろば あいのわ コンサートなど、障害のある人もない人も共に楽しむことができるイベントを開催。

□分野別フェスティバル
音楽・舞踊・美術・生活文化など様々なジャンルの文化イベントを県内全市町村で地域の特色を活かして開催。
    ◇音楽  ◇舞踊  ◇美術  ◇生活文化  文芸  ◇伝統文化  ◇歴史文化  ◇文化一般


□協賛事業(文化庁承認事業)
国民文化祭の趣旨に賛同し、その目的に沿った、全国の自治体・文化団体・企業等が行う事業について、文化庁が協賛事業として承認。

□応援事業(奈良県承認事業)
奈良県大芸術祭など、「第32回国民文化祭・なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」の趣旨に賛同する団体等が実施する文化事業等を応援事業と位置づけて相互に広報協力。
「第32回国民文化祭・なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」開催前に実施する奈良県・県内市町村等が実施する文化事業を「プレイベント」として開催機運の醸成を図る。


 

 
ロゴタイプは、奈良時代に確立した書体である「楷書」をベースにし、シンボルマークは、
正倉院の宝物に描かれた動植物を円形に配置。
シンボルマークの色には、奈良県の色である「蘇枋(すおう)」を選びました。

                                                             制作:水野 学(クリエイティブディレクター)
はかませんとくん  
奈良県マスコットキャラクターである「せんとくん」が、紋付き袴の新衣装により、県内外でPR 活動を展開しました。また、「国文祭・障文祭なら2017」バージョンとして3 種類のデザインを加え、各種広報に活用しました。
                                                                                     制作:藪内 佐斗司(彫刻家)
イメージソング

 「日本文化の源流を探る」という基本理念から、自分なりに歌をイメージしてみたら、古事記、日本書紀から題材を取るべきだとの考えにいたりました。

                                                                       制作:新井 満(作家、作詞・作曲家)

大古事記展に出品した作品も、まさしく日本文化の源流をイメージしたものでした。奈良県が取り組んでいる“ 記紀・万葉プロジェクト” からイメージを膨らませました。
                              制作:絹谷 幸二(洋画家)
公式記録集

各事業の開催状況や広報の取組みなどをまとめた公式記録集を作成しました。PDFファイルをダウンロードしてご覧下さい。

<PDFダウンロード>

 表紙(表)/表紙(裏)

 目次
 皇太子殿下おことば・主催者あいさつ・歓迎の辞
 ◆1章 写真編
 ◆2章   総括編
   ◆3章 主催事業編 
     ・総合フェスティバル
     ・シンポジウム事業
     ・国際交流事業
     ・障害者交流事業
     ・分野別フェスティバル(音楽舞踊美術生活文化文芸伝統文化歴史文化
      文化一般/その他) 
 ◆4章 関連事業編
   ◆5章 広報編(12