9ヶ月間の職業訓練の成果を発揮
【ナラプラス現地リポート】(令和2年12月)
2020年の年末、奈良県立高等技術専門校造園技術科の訓練生が、職業訓練の一環として製作した “門松” を、県庁正面玄関に設置しました。
奈良県立高等技術専門校は、学校を卒業し新たに職業に就かれる方や、再就職を希望する方が、職業に必要な技能・知識を学ぶ、職業能力開発促進法に基づく公共職業能力開発施設です。
当日は、訓練生16名が9ヶ月間の職業訓練で得た技術を発揮し、新年を祝う見事な門松が完成しました!
門松は、奈良県庁本庁舎の正面玄関前に設置されます。左右一対となるため、2班に分かれて作業が行われました。

作業にあたったのは、奈良県立高等技術専門校造園技術科の訓練生の皆さんです。訓練期間は1年間で、樹木の植栽と剪定整姿技術、植物の病理と防疫、建設機械・CADの操作などを学んでいます。再就職を希望する方が職業に必要な技能・知識を習得する学校のため、シニア世代の方も少なくありません。
大きな門松の製作ですが、輸送中についてしまった松の枝のクセを手で直したり、細やかな作業の連続です。門松の素材となる草木も、その時々でコンディションが違います。今年はベストな状態のものが手配できず、かなり難しかったそうです。

美しい門松とするために最も重要なのは「バランス」だとか。枝の広がりや重なりを、少し離れた位置から目視して何度も確認します。また、左右一対で見た際のバランスも考慮しながら作業を進めていきます。

梅や南天が加わると、雰囲気が一気に華やかに。

葉牡丹が加わり、ぐっとお正月らしさが増します。この門松には、松・竹・梅とともに、葉牡丹・南天・笹など、縁起が良いとされる草木のみが使用されました。

最後に笹の葉を周囲に追加して完成です!

完成した一対の門松の画像を並べてみました。向かって左の「雄松」は黒松や白い葉牡丹を使って男性的に、右の「雌松」は赤松と紫色の葉牡丹を使って女性的にしているそうです。佇まいの違いがはっきりとわかります。

完成した門松の周囲に囲いをつけて作業終了です。見事なチームワークでした!
最後に記念撮影です。この日の作業時間は1時間半ほど。訓練生の皆さん、お疲れ様でした!
■県庁正面玄関の「門松」設置(※終了しました)
●門松据え付け日時:2020年12月25日(金曜日)10時~12時ごろ
●設置期間:2020年12月25日(金曜日)~2021年1月8日(金曜日)
●場所:奈良県庁本庁舎 正面玄関(奈良市登大路町30番地)
●造園技術科について
・訓練生:定員20名
・訓練期間:1年間(4月から翌年3月)
・訓練内容:庭園・花壇等の設計と築造、樹木の植栽と剪定整姿技術、植物の病理と防疫。保護管理の知識と技能、建設機械・CAD等の操作
●高等技術専門校 ホームページ
(リポート・写真 / ナラプラスライター N)
(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課 中路・林野
電話番号 0742-27-8325