全国知事会コメント(令和2年6月4日)

全国知事会議(令和2年6月4日)に係る知事コメント(WEB会議)
                                 

会議の概要

・「新型コロナウイルス対策」、「地方税財政・地方創生」及び「安心・安全・防災」等をテーマに議論。

・「コロナを乗り越える日本再生宣言」、「地方税財源の確保・充実等に関する提言(案)」及び

 「地方創生の危機突破・加速 化に向けた提言(案)」等について協議。

・「新型コロナウイルス対策検証・戦略プロジェクトチーム」、「ゼロカーボン社会構築推進プロジェクトチーム」及び

 「花粉発生源対策推進プロジェクトチーム」の設置を決定。

荒井知事の発言要旨

(新型コロナウイルス感染防止対策について)

・今やるべきことは、第2波に備えて感染防止対策を講じること。そのために必要なことは、

 これまでの感染経路の把握と分析、感染を防ぐ手段の発見・開発である。

・危機管理の要諦として、最大の武器となるのは、記録と分析。奈良県では、記録と分析を重視している。

 ただ、奈良県の発症例が90例しかないことと、クラスターが発生していないことから、奈良県の事例のみの分析では、

 量的にも、種類的にも限界がある。他の地域での知見を共有していただければと思う。

・今までのさかのぼり調査、感染経路の把握・分析の対象について、地域によって重点の対象は違うと思うが、

 共通すると思われるのは、医療機関や福祉施設のような所でのクラスターの発生。

・志を持った地方公共団体が、これまでの感染事例をいろいろ分析して、

 その知見を知事会で集めていただくことを希望する。

・感染経路の分析の対象は、クラスターだけでなく、家庭での感染や勤務先での感染などもある。

 例えば、勤務先での感染であれば、感染が起こった勤務先と起こらなかった勤務先は、医療機関のように、

 リーダーがいたからかどうかという分析があれば、今後の対策の検討にとって随分助かる。

・感染事例の分析により、感染を防ぐ手段の発見につながれば、行動自粛による制約を、

 できるだけ縮小化・限定化させることにつながる。これは、経済活性化と感染防止対策を両立させるということ。

 感染経路が分かることで、クラスター発生につながる行動を限定的に自粛する。

 それ以外については、行動自粛をなるべくしないという戦略につながる。

(今後の地方創生等について)

・コロナ時代の地方創生、とりわけ経済活性化についての知恵を、他の都道府県と共有したい。

 地方創生は、知恵から始まる。

・国が、地方創生臨時交付金を、コロナ対応で出していただいたことに感謝している。交付金を活用することで、

 様々な対策を行うことができる。

・コロナ時代の経済活性化のポイントとして、奈良県が考えているのは、ひとつは消費の喚起。

 どう喚起するのかについて、大都市と地方では違う。奈良県では、足元需要・足元消費を喚起しようと思っている。

 プレミアム商品券など、市町村の消費喚起の取組に、県が上乗せ補助をすることを検討している。

・消費の中で大きいのは、観光。外国や大都市からの観光客に頼っていたのが、地方の観光の実情。

 それを、地元からの観光、県民による県内観光振興に舵を切りたいと考えている。将来、落ち着いてくれば、

 大都市や外国からも、観光客が来ることもあるかもしれないが、まずは、県民による県内宿泊・消費・観光に、

 地方創生臨時交付金を使いたい。

・2つめは、生産面であり、事業主支援について、何よりも資金の融通が大事。

 奈良県では、無利子・無担保3,000万円の制度融資に踏み切った。

 30億円の枠だったが、その後増えて、1,000億円になり、1,500億円になり、

 今3,000億円に拡大することを検討している。制度融資を使っていただき、喜んでいただいていると思うが、

 財政面からは、身の丈を超えた将来負担になる。この点で、交付金の支出を、資金融通に対しても充てられるように

 なっているので、助かっている。将来の利子分まで、できるだけ充てられるようにと思う。

・それから、このような時代なので、地方の経済活性化と定住促進は、少子化対策や国の強靱化に大きな意味がある。

 一極集中是正によって、少子化対策も解決できるということを考えなければならない。地方では、

 働き口づくりとまちづくりが、大きなテーマになってきている。多少長期的になるが、国の方向は

 そちらだということを、この際肝に銘じていただきたい。

・最後に、コロナ以外の災害もある。地震や水害、多重災害も起こりうる。奈良県では、紀伊半島全体を見渡して、

 南海トラフ地震に備えた大規模広域防災拠点を整備しようと考えている。空からの救難・救援という思想で、

 遠方に助けに行けるような構想。これには、緊急防災・減災事業債の適用が欠かせない。

 緊急防災・減災事業債の延長と、その適用範囲の拡大や弾力化を要望したい。