【レポート】奈良県立万葉文化館 特別展「香川元太郎 迷路絵本展ー歴史考証をもとにー」

【レポート】奈良県立美術館「所蔵名品展 奈良県美から始める展覧会遊覧」

【ナラプラス現地リポート】(令和4年3月)

大人も夢中に!緻密な迷路・かくし絵イラスト

ナラプラス現地リポート

奈良県立万葉文化館(明日香村)で、特別展「香川元太郎 迷路絵本展ー歴史考証をもとにー」が始まりました(3月19日~5月22日)。
香川元太郎氏は、かくし絵・迷路イラストを多数制作するほか、歴史考証イラストレーターとしても活躍中です。代表作となる「迷路絵本シリーズ」は、2005年刊行の『時の迷路』以来、累計300万部を発行するベストセラーとなっています。
今回の特別展では、全201点におよぶ迷路やお城などの原画イラストが展示され、作品の緻密な美しさ、発想の豊かさが存分に体感できます。また、会場内にはクイズを楽しみながら遊べる巨大立体迷路が登場するなど、お子さんはもちろん、大人も夢中になれる展示内容です。

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奈良県立万葉文化館の特別展「香川元太郎 迷路絵本展ー歴史考証をもとにー」。この日は会期の初日ということもあり、待ちわびたたくさんのファンが来場しました。

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この日は香川元太郎氏と、近年は共作もしている娘・香川志織氏によるギャラリートークも行われました。迷路作品の制作のきっかけや背景、そこに込められた工夫についてなど、数々の貴重なエピソードが披露され、大変な熱気となりました。

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この≪バベルの塔≫は、2008年の『伝説の迷路』に収録された作品です。遠目からは、古典をモチーフとした歴史的な絵画に見えますが、それだけではありません。
[1] この作品は迷路になっていて、スタート地点からゴール地点までたどることができます。
[2] かくし絵の要素もあり、クイズにあるように「天使 or 悪魔」のいずれか10体が絵の中に描かれています。
[3] この絵の中にお遊び要素として、現代の建設機械が書き加えられています。
迷路で楽しく遊びながら、描かれたテーマについても自然と興味がふくらんでいくようになっており、大人も夢中になるほどの完成度です。

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当初は歴史をテーマとすることが多かった同シリーズですが、それだけではありません。『昆虫の迷路』(2010年)のために描き下ろされた≪チョウの花園≫は、蝶と草花が美しく描かれています。図鑑のように楽しむこともできますし、もちろん迷路としても遊べるようになっています。

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2011年の『宇宙の迷路』から、≪もえる太陽≫と≪土星のリング≫です。どちらも細密で美しい作品ですが、宇宙をテーマにそれをどう迷路にするのか、アイデアを出すのが大変だったとか。この他にも宇宙ステーションや月の世界をテーマにした作品などもあり、発想の豊富さに驚かされます。

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こちらは『物語の迷路』(2012年)から≪不思議の国のアリス≫です。迷路のゴールへ向かうごとに、ストーリーも進展する仕組みになっています。また、木の上のネコ(チェシャーネコ)のニヤニヤ笑いが、絵の中に10箇所もひそんでいるとか。思わず夢中になって探してしまいますね!

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シリーズ第14段となる『おもちゃの迷路』(2017年)のために描き下ろされた≪伝統おもちゃ屋敷≫。
これまでの作品がどちらかというと男の子好みの題材が多かったため、この本から共著者となった志織氏から、おもちゃの世界をカラフルに描くというアイデアが出されたそうです。
また、絵の中にはさまざまな人形が登場しますが、スノーマンがケーキ作りをしていたり、猫とネズミが追いかけっこしていたり、ページをめくっていくとそれぞれのストーリーが進展していくのだとか。会場でもぜひ注目してみてください。

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会場では、書籍には掲載されていない≪貝の島≫(2005年)、≪ハートの迷路≫(2011年)など、貴重な作品も見られます。
迷路好きだった息子さんを喜ばせるために迷路を描き始めた香川氏が、最初期に描いたのが≪貝の島≫です。出版社に持ち込んだところ、「これまで歴史のイラストを描いてきたのだから、その要素を加えてみれば」とのアドバイスがあり、現在のスタイルを確立していったのだとか。ファン必見の記念碑的な作品ですね。

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会場内には「巨大立体迷路」のコーナーも設けられています。入口から中へ入ってみると、

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作品が高さ2m近くまで大きく引き伸ばされ、立体迷路のように展示されています。作品はすべて迷路ですから、お子さんに全身を使って遊んでもらえます。

奈良ゆかりの歴史イラスト作品も数多く展示

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展示の最後は、香川氏が歴史考証イラストレーターとして、歴史の教科書や資料集、歴史雑誌などに描いてきた51作品が並びます。
解説中の作品は、向かって左が1992年の≪信貴山城≫。松永弾正久秀が織田信長の軍勢に攻め込まれたシーンを描いたものです。その右は、信貴山観光協会の依頼で新たに描いた≪信貴山城≫(2021年)で、こちらは平和で華やかだった光景が描かれています。見比べてみると面白いですよ!

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会場には、全国のお城やお寺を描いた作品が並びますが、東大寺や法隆寺、高松塚古墳など奈良にゆかりの作品も数多く展示されています。歴史的な風景を俯瞰で見たり、建物の断面図を描いたり、作風もさまざまで驚かされます。

サイン会にたくさんのファンが集まりました

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この日は、両氏によるサイン会も開催され、たくさんのファンの方が集まりました。シリーズ作品すべてを集めているような熱心な方もいらっしゃり、笑顔が広がりました!

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ミュージアムショップには特設コーナーが設けられ、「迷路絵本シリーズ」を中心に、関連グッズなどが販売されています。香川氏のイラストを使用した「はじめてのお城ガイドマップ」なども並んでいます。ぜひチェックしてみてください!

特別展「香川元太郎 迷路絵本展 ―歴史考証をもとに―」

会期:2022年3月19日(土曜日)~5月22日(日曜日)
会場:奈良県立万葉文化館 日本画展示室
観覧料:一般 800円、大学・高校生 500円、小・中学生 無料


今後の関連イベント

担当学芸員によるギャラリートーク
日時:4月20日(水曜日)15時40分~、5月18日(水曜日)15時40分~
※申込不要・要観覧券

香川元太郎先生による「歴史考証イラスト」講演会&ギャラリートーク
日時:4月30日(土曜日)13時30分~15時
講師:香川元太郎氏
定員:100名(※応募者多数の場合抽選)
申込締切:2022年4月13日(水曜日)17時 まで
※詳しくはこちらをご覧ください
※新型コロナウイルスの状況により内容が変更に、また開催が中止となる場合があります。
※ご来館の際は、「うつらない」「うつさない」の予防措置の徹底をお願いします。



交通案内

「奈良県立万葉文化館」(高市郡明日香村飛鳥10)へは、近鉄橿原線「橿原神宮前駅」より、飛鳥駅行きバス(明日香周遊バス:赤かめ)に乗車(約20分)。「万葉文化館西口」下車すぐです。
※駐車場も無料でご利用いただけます。




(リポート・写真 / ナラプラスライター N)



(記事投稿者)
奈良県庁広報広聴課 辻本・林野
電話番号 0742-27-8325

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