令和元年9月10日(火曜日)知事定例記者会見

司会:

 それでは、知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は、発表案件が2件ございます。1件目は、ラグビーワールドカップ日本大会の機会を活用した観光プロモーションにつきまして。2点目が、9月20日にスタートいたします奈良県インバウンド宿泊キャンペーンにつきましての、発表案件2件でございます。
 それでは、知事より発表いたします。よろしくお願いいたします。


案件:ラグビーW杯を活用した観光プロモーションおもてなしイベント(奈良公園バスターミナルでパブリックビューイングほか)開催について
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 キャンペーン2つの発表です。1つは、ワールドカップ日本大会の機会を活用した観光プロモーションです。ワールドカップの日本大会が間もなく始まりますが、外国人観光客は40万人ほど来られる想定です。しかもラグビーを見に来られる方はお金持ちが多く滞在期間も長いと聞いております。それをターゲットにしたプロモーションです。

 このプロモーションの内容の一つめは、関西の鉄道駅を中心に「Amazing!NARA」というポスターを貼るものです。「Amazing!NARA」は、フランスのジャポニスムで行った「エスカパッド・スピリチュエル」と奈良のキャッチフレーズで、これは割と欧米で当たっています。「スピリチュエル」というのは、他にない観光素材、観光要素なので、フランスで当たりました。今度はアメージングという言葉をフレーズにしました。アメージングは割と使われるフレーズですが、「Amazing!NARA」は、この「スピリチュエル」と連動したプロモーションフレーズになります。皆さんが日々体験されているアメージングを売りにしようというコンセプトです。

 その次にプロモーションの二つめの内容は、奈良公園バスターミナルを活用したラグビーのパブリックビューイングの開催と、屋上ビアガーデンの開催です。ラグビーにビールはつきものだと言われていますので、パブリックビューイングとビールを奈良公園バスターミナルで一緒に楽しめるようにいたしました。開幕戦の日本対ロシアは9月20日で、計7試合を放映いたします。パブリックビューイングは200インチの大きさで、レクチャーホールとその横の情報広場で放映します。

 それから、ラグビーにビールはつきものということで、9月24日から29日までの6日間、屋上デッキでビアガーデンをします。夏より涼しくていいと思います。

 プロモーションの内容の3つめは、東京のまほろば館で、奈良の地酒の利き酒セットでのおもてなしをいたします。これはラグビーの何か看板を出すのかな。

担当課:
 ええ、出します。

知事:
 まほろば館でもラグビーファンを、サンセット最高というイメージの奈良を宣伝するという内容でございます。

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案件:インバウンド宿泊キャンペーンについて
《資料》(新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 発表案件の2つ目は、インバウンド宿泊キャンペーンです。ラグビーがきっかけにもなりますが、実は消費税対策です。奈良に訪れる外国人観光客の、宿泊料金の30%を割り引くいうキャンペーンです。OTAサイト、オンライン・トラベル・エージェントという、agoda(アゴダ)という会社がありますが、そこのオンライン予約割引を実施いたしますという内容です。

 9月20日からの宿泊に対する割引で、もちろんラグビーを見に来られる方が奈良に泊まって、神戸、花園に行ってもらうということも視野に入れております。もちろんラグビーだけではない期間ですので、オンライン予約の宿泊に弾みをつける狙いもあります。奈良に来られる外国人でインディビデュアル(個人)の人はオンライン予約が7割か8割ぐらいと聞いています。特に外国の方はオンラインの信頼性がとても高いですから、ご自身で値段と客室をいろいろ見て予約されています。この前、ならまちで一人の中年のフランス人男性が迷われている場面に遭遇しました。何かオンライン予約した案内所がわからないとのことでした。ちょうどそれに電話が書いてて、ならまちの近くだったので案内しました。ですので、そんなふうに旅行客は来られてるんだなということを実体験をいたしました。

 キャンペーンに参加していただくのは102施設です。奈良市が58、奈良市以外も44施設あります。別紙にありますが、インバウンドの要件として、Wi-Fiの整備、トイレの洋式化、案内の多言語化、タブレット端末の整備など、一人で来てもスマホでいろいろ連絡とられると思いますので、インターネット予約ができるという要件がございます。予算は、1億円計上しています。うち2,500万がオペレーション費用で、残り7,500万が割引に回る予算です。  ご説明は、以上です。

司会:
 ありがとうございました。

 それでは、発表案件に関しましてご質問ございましたらよろしくお願いいたします。

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質疑応答

案件:ラグビーW杯を活用した観光プロモーションおもてなしイベント(奈良公園パスターミナルでパブリックビューイングほか)開催について

NHK:
 このバスターミナルでのパブリックビューイングのターゲットは、インバウンドの方をターゲットということですか。

知事:
 いえ、奈良県の方にも楽しんでもらおうと思っています。ワールドカップの切符はなかなか手に入らないですよね。(花園ラグビー場など)近くでやったり、東京や全国各地でもやっていますが、奈良県は開催条件にかないませんでした。またキャンプ地もありませんので、パブリックビューイングで参加型のラグビーを楽しもうという狙いです。だから「Amazing!NARA」とまた少し違う趣向になります。もちろん外国から来られた方も、ワールドカップのパブリックビューイングを日本で見られると思っていなかったという人もおられると思います。ここはインバウンドの方がとても多い場所なので、インバウンドの方だけをターゲットにはしてませんが、インバウンドの方も、ビールを飲んで、日本も進んだなと思っていただけるかどうか分かりませんが、奈良はそのような趣向でやっているんだなと思っていただければ成功だと思います。それは、(インバウンドの方が)いや、俺たちを楽しませてくれる結果になったなと思われるのか、日本人もビールを飲んでラグビーを楽しむ味を覚え始めたのかと思われるかもしれません。初めての試みでワールドカップなんか最後かもしれませんが、ワールドカップの流儀にちょっと学んで実行しようかと思っています。

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案件:インバウンド宿泊キャンペーンについて

朝日新聞:
 すみません、朝日新聞です。宿泊キャンペーンのほうは、インバウンド向けにこういう宿泊料金の割引とかをやるのは初めての試みということですか、前にもありましたか。

知事:
 前やったことあるよね。

担当課:
 インバウンド向けには初めてです。

知事:
 インバウンド向けは初めてか。ああ、季節割引をインバウンドも含めた全旅行者に対してやったことはありましたですね。季節割引ですね、オフのところをオフアップをしようと、オフの底上げしようという趣向でやったことはあります。

NHK:
 関連ですみません。30%割引、結構大きいと思うんですけど、この要件を満たしていれば、価格帯としてはもうさまざまなんですか。

知事:
 さまざまですね。10万円の30%……。

NHK:
 もあるんですか。

知事:
 10万円も相手にするの、上限あるの。

担当課:
 極端に高いスイートなどは外すようにしています。

知事:
 スイート、登大路のあそこは5万円だっけ、も対象になっている。

担当課:
 いわゆるスイートルーム、10万円以上のスイートルームを外しています。

知事:
 10万円もあるけど、それは除外。

担当課:
 はい。

知事:
 5万円はオーケー。

担当課:
 はい。

知事:
 5万円はオーケーだそうです、大きいですね。

NHK:
 何万円から何万円ぐらいまでっていう……。

担当課:
 条件が、10万以上のスイートというのを外している形です。

知事:
 あそこ、オーベルジュの5万円があるじゃない、2人で5万円だけど、あれは対象に。

担当課:
 大丈夫です。

知事:
 オーケーですので、5万円で。あれは2人分で、2人泊まれば2人分だけど、5万円で3割ということですね。インバウンド対応だから、外国の人が泊まりに来ないと。いや、外国人がやって日本人がということはないように、趣旨はそういうことですね。

 前は、オフでは割引率どのくらいだったっけね、5割、大分したように思う。

担当課:
 半額まで。

知事:
 半額までしたので、5割引もしたんですね、オフで。だからその3割引にはあんまり驚いてないんだけど、こちらとしては。

時事通信:
 これは期間が来年の2月ですか、1月31日までなんですけども、奈良県冬季は観光客が落ち込むというところへの対応をというのもあるわけでしょうか、狙いとしては。

知事:
 たまたま、秋は割と繁忙期なんだけども、消費税アップに対応で、これは国の補助金も使っているのかな。

担当課:
 いえ、使っておりません。

知事:
 使ってない。ああ、県単独。ああ、偉いな。消費税落ち込みに対応するための消費キャンペーンで、観光客が落ち込むかもしれない。インバウンドは消費税アップだからというわけで動かれるわけでもないんだけど、値段が上がるのを、その2%分を割り引きますよという、ちょっとケチなことしないで、3割引しますよということを、その趣旨は消費税アップだけじゃないでしょうというので、消費税アップのときに国内消費の落ち込みを、国内消費の落ち込みが10だったら、インバウンドで10回復しようと思ったらこのぐらい割引せないかんかという感覚はありますけど、そう計算したわけではございません。だから冬の落ち込み、季節による落ち込み、それと消費税によるインパクトを緩和というような2つの目的で、結局は奈良の売り出しがこの機会にということです。

時事通信:
 これはたしかですけど、当初予算段階で予算額1億円でしたっけ。

知事:
 1億。

時事通信:
 それは大体何人分、何宿泊分ぐらいの想定でしょうか、量的には。

知事:
 量的なもくろみ。

担当課:
 約2万5,000人のアップを考えております。

知事:
 普通の値段にもよりますけども、2万5,000人ぐらいの対応できるかと。

時事通信:
 これは仮に好評で早い段階で1億円使い切ってしまった場合は、早目に終了ということもあるんでしょうか。

知事:
 ああ、もう売り切れてしまったら。

担当課:
 そうですね。

知事:
 まあそういうことですね。来る人はね、早く来るか遅く来るかは関係ありませんということですので、来たいときに来られたらいいけど、申し込みでもう予算がなくなりましたということはあるかもしれない。

時事通信:
 申し込み段階での先着順ということですか。

知事:
 そういうことですね。

時事通信:
 ありがとうございます。

産経新聞:
 産経新聞です。agoda(アゴダ)ということとあるんですか、agodaというのをちょっと初めて聞いたんですが、これを選んだ理由はどうしてですか。

担当課:
 プロポーザル提案方式で公募をいたしまして、JTBを委託会社にいたしました。JTBさんが連携している海外サイトがagodaという形で、今回agodaでの実施という形になります。

産経新聞:
 オンライントラベルエージェントの中の大手みたいな、そういう、大手という言い方もおかしいか。

担当課:
 海外サイトの中ではシェア3位と聞いております。

産経新聞:
 シェア3位。

担当課:
 ブッキングドットコム、エクスペディア、そしてagoda(アゴダ)という形になるということです。

産経新聞:
 この3割というのは、どういう形で表示されるんですかね、このサイトを見た人には。

担当課:
 これはもう外国人オンリーですので、日本からは見られない形になっておるんですけども、奈良スペシャルオファーというような形で、30%オフというのが、通常のいろんな割引なんかがあるかと思うんですけども、それに加えて奈良のこの企画で、30%オフしてますということが表示されている形になります。「奈良スペシャルオファー、30%ディスカウント」と表示されます。

産経新聞:
 1億円これへ投入するわけですけども、何というか掛け捨てみたいな感じになるのか、それとも1億円投入したことによって何かこう返ってくるものみたいなものを見込んでいるのか。

知事:
 これはオンラインでしか取引しない、オンラインばっかり見ている人の取引の条件だから、ずっとオンライン、僕はアナログだからあんまりできないんだけど、そうやってやってる人に聞くと、ずっとどこに行こうかと。どこの前に、どんないいオファーがあるのか調べて、もう行ったことのないまちでも、大体ホテルとエアチケットがあれば大体皆成立する。エアチケットとホテルとクレジットカードがあれば世界中どこでも行ける時代になってきてますので。それとスマホが要るかな。それでオンラインで検索するとスペシャルオファーというのがどれだけ出るのか。

 別に奈良ということを探さない人が望ましいですよね。日本のどっかいいとこあるかなと探されると、スペシャルオファーやってるとこがあるな、奈良というとこらしいな。そのホテルとか値段見てイメージ聞いてみると、行く値打ちあるかな。スペシャルオファーだからこの際行っとこうか、余り知らないけどもというような人は歓迎ですよね。それは新しい客層をゲットするという目的にもかなうと。いつも言ってるけども、せっかくだからまた行こうかという人も歓迎ですけども、それよりもニューの人がいいですよね。新しい人のほうで、それでいいところだったよという体験して、また発信してもらうというのが狙いですので、そのときばっかりもうけるという戦略は奈良県とらないようにしてますので、後に響く戦略をとろうということですけども、うまく、こういうことを積み重ねないとなかなか観光地のブランド化というか、評判が定着しないというのがもう定説ですのでというふうに思ってやるものです。

産経新聞:
 わかりました。

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案件:ラグビーW杯を活用した観光プロモーションおもてなしイベント(奈良公園バスターミナルでパブリックビューイングほか)開催について

毎日新聞:
 パブリックビューイングですが、県が主催ということですが、県がスポーツイベントをやるということは、パブリックビューイングというのは今まであったんですか。

知事:
 パブリックビューはあまりなかったかな、場所がなかったのでね。

担当課:
 協会に聞いたところ、いわゆる公共的なパブリックビューイングというセクションができているようなので、奈良県を初め、色んな場所で流行っていると思っています。

毎日新聞:
 いやいや、奈良県としてスポーツイベントの何か、ワールドカップ、サッカーでもいいんですけども、何かそういう。

知事:
 近鉄奈良駅で甲子園の野球の放送をしたりしたことがありました。あれは県ではなかったかもしれない。甲子園の野球のテレビ放送を奈良県が持っているデジタルサイネージでやったことがあるかもしれないですが。

担当課:
 少なくともパブリックビューイングという形で、ある一定のところで集まるというのは今回が初めてです。

知事:
 街角でビューをしたと。要は場所がなかったので、座って飲んで見ようかと。富山に知事会で行って、まちを歩いたら商店街の奥に広場があり、ものすごいテレビが(商店街の)上にかかっていました。それを老人ばかりでしたが、座ってテレビ放送を見ておられました。この(大きさの)広場だったら高校野球とか盛り上がるのかなという規模でした。近くには喫茶店もあり、外に座るところがありましたが、コーヒーは中で飲んでくださいと言われたので、店内で飲みました。そこは、外で飲食禁止されているかもしれません。これは富山の市街の街角を見学したときの話です。奈良県には富山県みたいな広場に大きな画面というのは今までありませんでした。一つはここ(バスターミナル)と、もう一つできるのはコンベンションセンターの天平広場です。天平広場の奥にすごく大きな画面を作ろうとしています。そこはパブリックビューイングのイメージで、ワールドカップや、オリンピックなどを見ようとしています。来年オリンピックもここで見れないですか。

担当課:
 その方向に発展していくのかなというふうに思っています。

知事:
 これでうまくいって人気があれば、オリンピックもここで見ようと思っています。同じようなスタイルで、「オリンピックのサッカーも見よう」でもいいです。情報広場でビールを飲みながら見ようと思っています。来年の4月に天平広場でもコンベンションセンターの大屋根の下の一番奥にパブリックビューイングができる予定だと思います。すると今度TSUTAYAが入るほうから出て、地上で見て、ちょっと上ですが中に座ってパブリックビューイングができるというような場所が、これで2つできます。今まで奈良にはなかった。というのが嚆矢としようというような試み。次のイベントはオリンピックかなと。

毎日新聞:
 いろいろできますね。

知事:
 出来るかなと思っている。

毎日新聞:
 ごめんなさい、このパブリックビューの費用って、ざっとどれぐらいですか。

担当課:
 放送にかかる費用で、3日間で100万円です。

毎日新聞:
 ほかに何か。

担当課:
 あと、もろもろの経費で6、70万円ということになると思います。

毎日新聞:
 じゃあ、合わせると170ぐらいという理解でいいですか。

担当課:
 はい。

産経新聞:
 何が100万円でしたっけ。

担当課:
 放送の権利の、放映権ですね。

産経新聞:
 ああ、そう。で、6、70万は何でしたっけ。

担当課:
 あともろもろの経費ですね。警備もつけなければならないというようなこともありますから。

知事:
 この200インチは借りるのか。

担当課:
 はい。

知事:
 それも入っている。

担当課:
 入っています。

毎日新聞:
 なるほど。

産経新聞:
 ビールとかソフトドリンクは、どこが販売するんですか。

担当課:
 (バスターミナル内で営業中の)店舗が入ってくれています。夏のビアガーデンのときに、TOKOKUROという店舗でお願いしましたが、今回もそちらで販売していただくことになると思います。それで、オフィシャルスポンサー以外の商品販売はだめという規約がありまして、ビールもハイネケンビール限定で、ソフトドリンクについてもサントリーという制約がございます。

知事:
 ああ、ラグビーはそうなっている。

担当課:
 はい。

産経新聞:
 レクチャーホール300人が飲食は禁止なんですね。それと情報広場はどうですか。

担当課:
 レクチャーホールは下のじゅうたんの養生の関係で禁止です。

 情報広場では飲食可能です。レクチャーホールに隣接していますので、飲みたい人、それからハーフタイムの時間的にはそこに出てきていただいたらいいかなと思います。

産経新聞:
 両方にモニターがあるんでしたっけ。

担当課:
両方とも設置します。そもそもレクチャーホールはもう200インチのスクリーンを持っておりますので、情報広場だけ仮設のスクリーンを設置します。

知事:
 お子さんとか(ラグビー教室の)生徒さんもいるから、それはレクチャーホールへ来てくださいと。大人は隣の情報広場でもいいと思います。椅子が少なさそうだけども、もうちょっと要るかもしれない。

担当課:
 立ち見も入れて100人ぐらいは収容できると考えています。また、レクチャーホールが300人ですので、合わせて400人ぐらいは見ていただけると想定しています。

産経新聞:
 情報広場は何インチぐらいのものを持ってくるんですか。

担当課:
  情報広場もレクチャーホールと同様に200インチのスクリーンの予定です。

産経新聞:
 ああ、同じ大きさですか。あと、展望ビアガーデンは、20日は実施できないですね。

 これはどうしてですか。

担当課:
 要は、ちょっと管理料の問題もありまして。1日置いて6日間、屋上のビアガーデンはさせていただこうかと思っています。

産経新聞:
 屋上ブリッジでもモニターはつけるのでしょうか。

担当課:
 ビューイングは20~22日の3日間だけで、ビアガーデンは単に東側の眺望を楽しんでいただくということでさせていただきます。

産経新聞:
 ああ、そうですか、これだと試合が見れないんですね。

担当課:
 見れません。

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奈良公園バスターミナルの利用状況について

NHK:
 このバスターミナルの関連でもあるんですけれども、5月、6月のバスの利用なんですけれども、県が想定されていた計画の半分程度ぐらいの利用だというふうに伺っています。知事としては状況をどのように捉えていらっしゃいますか。

知事:
 バスターミナルの利用ですが、NHKの記者さんが熱心に聞かれていて、なかなかいい取材というか、鋭い取材だったと私は感じております。バスターミナルの利用の出だしということに興味があったので、分析を指示し、ちょっと調べました。今日はNHKさんから質問も出るかと思ってちょっと勉強したという程度ですが。

 それで、このバスターミナルを作ってバスを大仏殿前駐車場から移そうというプロジェクトが一つですが、その目的は、県庁東交差点から大仏殿前交差点の渋滞を減退させようというのが一つと、もう一つは奈良公園にアメニティーがあまりない、トイレ、飲食、腰かけが少ない、アメニティーがないということを改善しようということです。

 もう一つは、バスで来られるお客さんを見ていると、今度もそれが反映されると思いますけども、朝早くから団体バスが来て、大仏殿前駐車場へ駐車して2時間滞在して帰ると。消費という点では、バスの駐機場2,500円と、拝観料が団体で幾らかというだけで、奈良に来たというセットを組んでおられると私は思っています。それが奈良にとっては不名誉なことでありますので、滞在時間を長くする、宿泊に繋がるようにするというのが戦略、願いでありますので、バスターミナルに持ってくると大仏殿前だけじゃなしに興福寺や、中金堂もありますし、実は美術館もあり、このあたりの文化ゾーン、観光ゾーンを楽しんでもらいたい。場合によっては、ならまちまで行ってもらいたい。実際こちらに来て、ならまちまで行かれる方も増えてきていますが、圧倒的じゃないです。向こうに行って帰るという典型パターンがあり、そのような見方の中でのこの実験でした。

 その一つが渋滞緩和で、話が長くなりそうで申しわけありませんが、なるべくかいつまんで言います。県庁東から東側へ混むのは自家用車とバスですが、自家用車はまた別の方策として、大仏殿前駐車場が予約制でなかったときは、予約なしのインバウンドのバス、自家用車が氷室神社の前へ列をなし、あそこは片道一車線しかないため、渋滞がここまで来たという事例を目の当たりにしたものだから、予約制にしようと。予約のないバスは入れないと。それでも空くまで待ってたという事例が最近まであったので、それをなくすのが大きな一つの目的でありました。

 そのためには大仏殿前駐車場にバスを入れないで、バスターミナルで乗降してもらおうと思っていましたが、思わぬと言ったらあれだけど、伏兵は春日大社駐車場でした。数量的に去年の、4、5、6月の数計でいたしますと、大仏殿前と春日大社駐車場、昨年は2万8,407台それが、今年の4、5、6月は大仏殿前がゼロになり、県のバスターミナルが増えたと。県のバスターミナルと春日大社で、昨年2万8,407台が、実は2万8,890台になっているというのが、この4、5、6月で分かりました。

 すると、県庁東から大仏殿前ということになりますと、大仏殿前がゼロになって、奈良公園バスターミナルに来たのは1万3,690台。1万3,690台が県庁東から東に行かせなくなったということは、成果だったと思います。ところが、春日大社は、昨年は5,807台だったのが、この4、5、6月は1万5,200台に増えています。これがちょっと私にとっては想定外でした。春日大社が、1万5,200台増えました。全体は変わらないということで、春日大社に去年の6,000台から1万5,000台に、倍以上になりましたと。これはバスだけですが、こういう結果になりました。

 県庁東から東のほうの渋滞を緩和するという目的というか、バスを皆こちらにするということはかないませんでしたが、バスの流入を減退するというのは、1万3,690台こちらに戻しましたということがあります。それが予想よりも少ないわけですが、もっと来ることを思ってキャパも増やしてたということです。

 さて、どうするかということになります。当初の目的はもちろん県庁東から向こうの渋滞緩和。自家用車は相変わらず混むときもありますが、確かに1万3,000台がこちらに来てるから、3カ月で1万3,000台だから、月に4,000台以上こちらにとまってるというので、渋滞緩和には寄与したことは間違いないとは思います。春日大社も含めて、バスが、春日大社もバスも、もとの5,800台、6,000台ぐらいに減るとね、この間、1万台近く増えてますので、3カ月で1万台だから月に3,000台増えてますので、月に3,000台ということは、1日100台向こうに行ってるということはすごく大きな量を春日大社だけで吸収している。

 これをどうするかというので、春日大社は予約。これからの分析で、NHKさんになぞって分析して、一つは大仏殿だけ見て帰る人が多いというのが、特にバスはそう。歩いて来ると多少不便だから他も見て帰ろうかというようになります。お腹すいたからお昼食べようかという人が多いのが1つ。

 もう一つは、春日大社の駐車場をどうするか。これは民間の駐車場だからだめというわけにいかないけども、予約なしでどんどん入れられるとやっぱり大仏殿前駐車場の予約なしと同じような現象が起こり得るし、実際起こってる日もあります。春日大社と一括運用しませんかと。バスのお客さんが約6,000台から1万5,000台まで増えたということは喜ばしいことだけども、例えば6,000台というのはもちろん前の量は確保してもらってもいいけども、もう少しこちらに停めるように、あるいは予約制にしませんかということを呼びかけています。

 予約制だったら、そんなに押し込みがなくなるということなので、それは経費がかかるとか、基本的に反対ではなさそうなんですけど。それと予約制一括運用という道があります。春日大社に停めて、春日大社も見られると思うんだけど、あそこからおりて大仏殿までぞろぞろと歩いている人が多い。甍に行くときにいつも見る。ということは、みんな旅行会社が、特にインバウンドは、大仏殿だけ見せようという魂胆だというふうに思います。これはちょっと奈良、地元としては情けないなと思います。そういう傾向がありまして、東大寺はいいんだろうけども、その周りが賑わわないという構造的な欠陥があるというのを是正することをどうするかという知恵が要るというふうに思います。

 もう一つ、3つ目の論点は、春日大社と一括運用、一体的運用がどうなるか分かりませんが、制約するという気持ちはないですが、3カ月で1万5,000台はいかにもちょっと多く、向こうに大仏殿だけ見せるという戦略があるにしても、もう少し緩和できないか。バスターミナルを利用しやすくするというのは1つ。こちらもなかなか魅力ありますよと。遠くへ停めて歩かすという面もありますが、それなりの意味がありますよ。値段は変わらない、奥もこちらも。

 そうしますと今の運用上、これはNHKさんの指摘でもありましたが、予約が、とりにくいんじゃないか。特に上三橋駐機場までバスを回遊するということになりますので、予約を取りやすくする。予約を実は最初心配して、バスが予約に入る時間待ちで、県庁前に並ぶんじゃないかというふうに心配して予約をちょっと厳密にしましたが、それを緩和しようという方針を考えてくれています。運用改善の1は、予約の緩和。要は1時間当たりの予約の台数を増やそうということです。10分当たり8台にしてたのを、10分当たり5台増やして13台まで予約しようと。8台が5台増えるということは、10分当たりということは、1時間当たりに30台増える。そんなしょっちゅう混まないから、4時間すると1日120台増えますよということで、例えば予約の緩和で春日大社に日に300台行く日があるということは、こちらで120台。もしこの予約が取りにくいとか、あるいは回遊が長いなど、120台戻るかどうか分かんないけど、120台戻るとね、多少緩和になりますねというような量的なもくろみをまず1つしてます。

 もう一つの運用は、上三橋駐機場の方へ回遊すると、駐機をするというのがちょっと不評だというふうに聞いていますので、それを高畑駐車場とバスターミナルを一体運用しようかと。高畑駐車場に行く回遊バスは大仏殿前直行、直進しないですね。時計と逆回りに回っていくので、高畑に停まる、駐機だけをする車の台数を増やせないか。すると近くだから、高畑駐車場は滞在時間1.5時間以内しか駐機できないと言っていたが、とりあえず2時間まで拡大しようかと。高畑駐車場へ回送する台数を増やしましょうということで、高畑駐車場で1時間半だったらちょっと利用しにくいなと、もう少し要るからというふうに思われる人が、それだったら長くいるなら上三橋駐機場でもいいじゃないですかと、こういうつもりでしたが、それでも向こうまで行くの大変だからというようなこともあるし、それじゃ高畑駐車場の、2時間でもちょっと少ないかもしれないけど、ちょっと高畑駐車場での駐機を増やそうかというふうに試みを。そんな試みをして、このバスターミナルのバスの利用のしやすさを増やそうかと。

 それで春日大社に入っているのが戻るかどうかちょっと直ちには分かりませんが、やっぱり大仏だけ見たいという人は、こちらよりも春日大社からでもちょっと歩くので、似たようなものじゃないかと思います。こちらのほうが、春日大社をライバルというわけじゃない、春日大社もこの程度増えて減るのは大変かと思われているかどうか分かりませんが、要は春日大社もバスターミナルで儲かるというよりも、やっぱりお客様で繁盛するほうがいいということだと思いますので、一体的にうまくマネジメントできたらというふうに思います。そのようなオペレーションの改善を今考えております。

 分析とオペレーションの改善を考えてますということで、十分かどうか分かりませんが、とりあえずNHKさんが突っ込んでくるから、よく勉強して、一生懸命必死で勉強したのを、そうだな、そうだなといってちょっと最近議論したとりあえずの結果ですので、とりあえずですけど、不十分かもしれませんが、とにかくまた改善をさせていただきたいというふうに思います。長くなってすみません。

NHK:
 いえ、ありがとうございます。そのバスターミナルが思ったより利用されてないというのは、要因としては、やはり大仏殿だけ見てすぐ帰りたいので、一旦おりて、駐機させるという手間よりも、より便利な春日大社に行ってしまっているという。

知事:
 春日大社があった。2つですね。あれだけ見て帰りたい。しかし、奥に行けなかったら、ここしかなければね、こちらに来るはずだったと、こう思ってた。僕もそう思っていたけど、春日大社という大きな避難所があったということです。それと、春日大社は大きなバスが、3倍に増えました。それはそれで収入があるからいいことだと思いますが、あまり渋滞すると迷惑になりますからというふうには思っておられるようでありますので、それはちょっと調整ということになると思います。いいやり方が出ればというふうに思います。

 こちらはキャパの予想が大分外れましたが、それは春日大社に行くのを私自身も予想していなかったのですが、ターミナルに来るからこのぐらいあってもおかしくないよという設計をしてたことは確かです。まだ空いているということは、こちらにそのバス全体が、さっき申し上げましたように大仏殿前へ行かれるバスが3カ月で2万9,000台もあるということで、これは全体まだ増えるかもしれませんが、2万9,000台あるということは、こちらでみんな運用しても、今1万4,000台ぐらいですから、1万4,000台が2万8,000台まで行くには相当運用をうまくすると、キャパシティー的には十分ありますが、時間帯が集中します。これ分析すると、見て帰ってほかに行こうという魂胆だから。朝早く来たりね、夜間近に、ちょっと時間帯の波を分析すると、大仏だけ見て奈良見たことにしようという魂胆がよく分かるなと私は思います。それは奈良にゆっくりしようと思ったら多少ゆっくり来られてもいいじゃないかと僕は思うけど、そうは旅行会社との折り合いがそんなすぐにはいかないと、ほかも見せたいからというので商品をつくっておられるから、それとの知恵比べみたいにはなろうかと思います。

NHK:
 その予約の台数をふやす、枠をふやす対策をとられるということですけど、まず一つ。それはまだ、じゃあ集中しているときはバスターミナルがいっぱいなんで、例えば春日大社だったりほかのということもあったということですか。

知事:
 それもね、渋滞だから、こちらが第1オプションで向こうが第2オプションか、そもそも向こうが第1オプションかは分からないけど、私の予感は、やっぱり春日大社が第1オプションの人が、要は大仏殿まで見て帰させようという人は、こちらより向こうのほうがいいと。値段はあんまり変わらないと思うんでね、と思っておられるのかなと思いますけれども。

NHK:
 その春日大社が第1オプションの方をバスターミナルの利用に促すためには、何かしらのこっちのほうが値段が安いですとか、利便性ですとか、そういうメリットが。

知事:
 それが普通の商品ですけど、交通は、伊勢の内宮は物すごく混む。交通規制を休日は毎日やっています。内宮の前にとまって歩いていかれるという、バス優先でものすごいバスが停まってますよね。自家用車の駐車場は基本的にないんですよね。だから中に駐車場をつくらないで猿田彦神社か、皇学館とか、相当離れたところに自家の駐車場を置いてあるんですよね。バスは入れるという仕組みで何となく落ちついて、それでも伊勢神宮行くという人が多いんですよね。伊勢神宮はまたゆっくりと時間をとるから、大仏を仰いで帰るという時間が短いわけでもないからですね。だから伊勢内宮の交通規制というのは、自家用車はすごく遠いところに停まってますよ。

 三重交通がバスを走らせているから、三重交通はすごく好調なんですよね、交通の観点から言うと。それは競争で自家用車が周りに停まっているわけじゃないですよね。もうやむを得ず停まっている。みんなここもそうなんだけども、民間の人が駐車場1,000円と、こう看板出して、民間の駐車場を制約できないから、駐車場商売をされている面があります。NHKの前もたくさん、角で看板を持っておられますけど、それは制約できないけど、しかし混雑のもとであることは間違いない。混雑するとまちの人は困るんだけども、しかしそれが奥まった観光地の実態で、交通規制をある程度して、あんまり混雑し過ぎないように、車があふれてもしようがないけど、スムーズにいくようにするようにというのが地域政策、交通政策としては当然あるんですよね。

 奥にたまたま春日大社の駐車場があって、内宮は、駐車場は市の駐車場以外はないと。あれ伊勢神宮の駐車場かな、ちょっと分からないけど、伊勢神宮の駐車場かもしれないですけどね。

産経新聞:
 神宮会館の駐車場。

知事:
 神宮会館だから伊勢神宮だよね、市じゃない。

産経新聞:
 伊勢神宮は、街並みがずっとあるじゃないですか、駐車場から。だからあそこにとめても楽しいんですよ。おかげ通り、おかげ横丁。

知事:
 おかげ横丁あるからね、みんな奥へ行きたい面もあるんで、やっぱり内宮に参ってからおかげ横丁。

産経新聞:
 そうですね、おかげ横丁へ行って内宮へ入っていくというルートがあるんで。

知事:
 それもね、ルートで、だから端っこに停めようかという人はやむを得ず停めているというのが今の意見なんで、そこにあるから、中に停められても外にとめるかという仮定の話はあんまりないと思います。中に停まったらおかげ横丁は流行らないかもしれない。外にあるからあんなにおかげ横丁が混んでしまう、人があふれるほど来てということ。同じようなことは、桜井で、駐車場を中にするか、石の鳥居の大きい……。

産経新聞:
 大神神社ですか。

知事:
 大神神社、それで揉めてる。同じように、おかげ横丁的にするには、鳥居のとこに駐車場を置いて、歩いて大神神社へ参ってもらう。神社は反対なんで、もう参って帰ってもらいたいというぐらいの話が普通なんだよね。

 伊勢神宮も、おかげ横丁は結果的にそうなった。駐車場が外だからおかげ横丁ができたわけじゃないわけなんだけども、だから伊勢神宮に参っておかげ横丁へ行って帰る人が圧倒的に多いと思いますけどね。それで自家用車じゃなしにバスで、バスがあれだけけ停まっているから、バスの時間ぐるっと回って戻られるという人が多い。

 自家用車は、おかげ横丁へ歩いて行こうかという人もいるかもしれないけども、僕は内宮までバスがあれだけ駐車場で、前で待っておられるから、内宮までバスに乗られる人も多いんじゃないかなと思いますけども。

産経新聞:
 確かにバスと乗用車で完全に分離してますよね。バスは内宮の宇治橋のとこまで行けるんですけど、乗用車は行けない。

知事:
 行けないんで。だから2車線あるからいいが、ここは片道1車線しかないから、これを一方通行にしようという提案を県が六、七年前にしたんですけども、嫌だとまちの人が反対して頓挫しているんです。最初はこう回って、夕方こう回ってという案もできると思うんだけどね。林君って、今、桜井市に行っている担当がね、提示したけど、負けてしまって。やっぱりまちの住民もおられるから、住民といっても商売している人が中心だけど、そんな一方通行だと困るという店の人が中心になって潰れてしまった。やっぱり交通の規制と商売というのはなかなか、それと神社はなかなか折り合わないことも多いので、調整して、いい答えが出れば。

 その一つの投資といいますか、こちらに混まないようにしようというのがバスターミナル、先ほど言った渋滞緩和と、アメニティー向上と、それとこの展開ですね。3つともまだ十分ではないというふうに思いますけど、その目標は必要だとは思っています。奈良公園は大仏殿だけじゃないですよということを、興福寺もあるし、美術館もあるし、こちらの今在家もあるし、ならまちもある。

 もう一つのバスターミナルとの関係だってね、ぐるっとバスを走らせまして、ぐるっとバスの赤バスをならまちのほうを回したら、ならまちが賑わったという経緯がありますよね。ならまちまで、行くの大変だから、特にインバウンドでぱっと帰られる人はならまちも何も知らないまま中国へ帰ってしまわれる方ばっかりだったけれども、ここに泊まると、時間さえあれば奈良、ダウンタウンどうなのか。ならまちがすごく店が増えてきてますけども、赤バスの貢献も多少あるかなと私は思っています。歩くのに便利なまちにするというので、赤バスが決まったと。あとは西のほうになるべく駐車するという点、これから青バスをどう利用するかというふうに、奈良公園の来られる方のマネジメントですね、流入マネジメントをどうするかって、まだ途中ですけども、試みの最中ですので。NHKさんの分析は鋭かったけど、まだ格闘途中だというふうに総括的には申し上げたいと思います。

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県職員自殺をめぐる裁判について

朝日放送:

 自殺をめぐる裁判がきょう初公判ありまして、県側の主張を改めて知事からお伺いしたいのと、この件について見解をちょっとお伺いできればな、公務災害と認定されてますけれども、どういうふうに裁判されるのか、見解をお聞きしたいと思います。

知事:
 公務災害と、今度の裁判は過失認定が大きな決め手ですので、公務災害と過失というのは違います。裁判所で過失認定をどのように具体的にされるのかというのが再発防止につながりますので、過失認定の中身に関心を持っています。そのようなことから、過失の判定は裁判所でされるということについて、過失を一応どこが過失ですか、どのような過失でしたかということを争いたいと思います。過失の認定がどのように出るかに関心を持って注視をしていきたいというふうに思っています。

 公務災害とは、直接過失というのは結びつかないんだけども、最近の判例の傾向は、結果判断で損害があれば過失と認めようという傾向もあるので、このようなケースは過失の内容がこれから大事な内容になるというふうに私は思っています。

朝日放送:

 裁判としては、ごめんなさい、ちょっと初公判を聞きに行けてないんですけれども、県としては請求棄却を求めているということですか。

知事:
 そういうことですね、棄却を求めます。

毎日放送:

 原告側としては、県に安全義務違反があったという主張をされるんですけども、県としてはどのような主張をされる予定でしょうか。

知事:
 それは裁判所で明らかにしたいと思います。

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予算編成時期の前倒しによる効果について

時事通信:
 県庁内の話で、来年度の予算編成を今年から1カ月程度前倒して開始される方向性を、もう恐らく予算編成方針も配ってらっしゃると思うんですけども。それをされる狙いと、どういった効果を期待されているかというところを教えていただけますか。

知事:
 予算の内容は、私は熟議を、よく知恵を出してくださいとお願いしておりました。時間をかければいい知恵が出るわけでもありませんが、討論を重ねることが大事だと思いますので、今、「奈良新『都』づくり戦略」の討論をずっと続けて、随分進んできております。これ割と楽しいんですよね。「奈良新『都』づくり戦略」の項目ごとに、空いてる時間があればどんどん進めていくんですが、それが予算編成につながるように、予算編成は今、消費税がアップされると、消費の落ち込みを避けるために財政介入、投下をするというようなことも十分あろうかと思います。

 そのときに、国の動向もよく勉強しながら知恵を絞るということで、今まで地方、奈良県は特にそうだったと思うんだけど、国の予算が出たら、よっこらしょと、どのように使うんだろうかというふうに予算編成をしてた面が強かったんだけども、国の予算の編成がされる前に、地域としてはどのようなことがあればいいのかということを、どんどん前広に知恵を絞ってもらおうというのをずっとやってきております。その知恵を絞っておくと、国の予算がうまく出なくてなかなか実行できないということがあり得てもオーケーだということになりますが、国の予算が出たのに知恵がないので実行できないというのは悔しいから。大体最近では地方が知恵を絞ると国が予算を後づけでもつくってくれることが多いんでね。

 それが地方創生で、国の言うことをしてもらうための国の交付税とか補助金じゃなしに、地方のアイデアを実行するための国の補助金というふうに一寸は変わってきているような感じがします。そのためには地方が知恵を出さないと国にアピールできないよと言っています。その勉強を奈良県では「奈良新『都』づくり戦略」の議論の中で重ねています。それをずっと重ねて、できたところから予算化しようと思っています。

時事通信:
 また今回の狙いの一環として、働き方改革、業務の平準化という面もあるやに伺っていますが、そのあたりはいかがでしょうか。

知事:
 予算班は節句働きと昔言って、節句になれば、ばたばたっと忙しくなると。予算班というのはそういう傾向があるんですが、奈良県だけじゃないと思うんだけど、議会も財政課が所管し、補正予算もあるんでね。国のほうの予算編成は、節句働きがすごく強いですよね。概算要求が8月に出て、そこから、9月から12月まで、9、10、11、12、主計局のほうの節句は4カ月で、あとはぼうっとしててもいいよというような季節労働者だなと冷やかしていました。しかし、今そういうわけにもいかなくなって、年がら年中考えたり、予算編成をしないといかん事情は生じていると思いますけども。

 それを地方だと国の予算編成を待って何を執行するかというふうに考えていたのを、いつも知恵を出して国の予算が出るようにしよう、陳情を前広にしよう、それと予算があれば実行しよう。国の予算があると大分負担が違いますので、そのようなことの中での1カ月前倒しという程度ですので、働き方改革に効果があればいいですけど、すごく効果があるかどうかというほど期待してやっているわけでもありません。多少効果があればいいなと思っていますけども。

時事通信:
 わかりました。ありがとうございます。

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名阪国道有料化にかかる陳情について


毎日新聞:
 前回の知事定例会見のときに、名阪国道が話題になって、抜本的見直しで有料化陳情しますとおっしゃいましたが、その後上京された際に、政府へ口頭を含めて陳情はされなかったと聞いているんですけども、これは。

知事:
 いや、大臣に。

毎日新聞:
 ペーパーにはその一部路線を変更しますというのは書いてあるんですが、有料化という言葉がないので、口頭でもおっしゃらなかったということは、陳情したことにはなってないと思うんですが。

知事:
 いや、しましたよ。誰がしてないって言ってるの。

毎日新聞:
 担当課です。

知事:
 陳情したよ。担当課の誰が言ってるの、言ったよ。

毎日新聞:
 口頭で、有料化お願いしますって何かおっしゃった。

知事:
 石井大臣(=国土交通大臣)に言ったもん、そのとき。名阪、第二阪奈と京奈和との接続と、その延長で名阪の話がありますから。これは国の仕事だから。だって国から検討があって、一緒に検討してた経緯もあるから。国の方が考えてる話でもあるし。

毎日新聞:
 そうですね。

知事:
 してないことはないと思うけど。

毎日新聞:
 したということですか。

知事:
 もう一回聞いてごらん、担当に。本当にどういうので陳情してないと思うんだって知事が不思議に思ってるぞと聞いてくれたら、ちょっと事情がわかるかと。どうしてそう思ったかという事情もわかると思います。

毎日新聞:
 そうすると、荒井さんは結構本気ということなんですね、名阪国道の有料化ということ。

知事:
 向こうのほうが本気だから。

毎日新聞:
 国はね、はい。

知事:
 国の事業だから、名阪国道はね。しかし、負担金が出るから、県は負担金を負担しますよという意思表示だからということなんですよね。

毎日新聞:
なるほどね。何年か前に沿線の自治体さん、一部議会さんが有料化反対の議決をされてますが。

知事:
 正式じゃないんで、正式には陳情ないよ。

毎日新聞:
 いや、知事のほうに送られてるそうなんですけども。。

知事:
 見たことないよ。

毎日新聞:
 ああ、そうですか。

知事:
 新谷さん(=元県議会議員)が反対と言ったけれども、地元の人には迷惑かけないですよと言っておさまってたという、そんな、だから。

毎日新聞:
 スタンスは変わらないんだそうです、地元のね。そういう理解を求めるという……。

知事:
 地元はどういうふうに出ていくか、理解も届いてないから、そういう意向かどうかまだわかんない。地元っていうのはどこなの、地元の主体はどこなの。

毎日新聞:
 山添さんでしょう。

知事:
 山添村なの。

毎日新聞:
 村議会が。

知事:
 ああ、そうなの。見てないけどね。

毎日新聞:
 じゃあ、担当課が隠してるんですかね、知事に見せずに。

知事:
 あそこに関係あるのは、山添村だから新谷さんだよ。だから新谷さんには地元には迷惑かけないよと言ったら、ああ、そうですかっていって。その程度だから。ほかの市町村ないでしょう。

毎日新聞:
 ないはずですね、それは。

知事:
 だから、山添村だからという、それは新谷さんだからというような。それは記者さんだから政治的判断できるでしょう。

毎日新聞:
 いやいや、政治的判断じゃなくて、ただ議決されているので、それがどうも……。

知事:
 だけど、新谷さんの陳情だというふうな、もしね、あったとしてもという感じで。山添村にもう一回聞いてごらんなさいよ。

毎日新聞:
 いや、もう聞きました、それは。

知事:
 で、出すって、もう一回。

毎日新聞:
 それは考えておられるそうですよ。

知事:
 そう、もう一回出てきたらよくわかるじゃん。出てこないんじゃないの。

毎日新聞:
 とはいえ、県としてね、そこら辺の地元の理解を得るということは。

知事:
 いやいや、もう一回出てくれば、もう少し地元の、新谷さんの理解か地元の理解かわからないと僕は今言ってるわけだから、そのように地元の意向とか、そういうのを決めつけるまでの事情の話があろうかと私は思いますけどね。地元がそう思っておられますかと。ほか出てこないのもおかしいでしょう。

毎日新聞:
 いやいや、そんなことはないです。

知事:
 関係するのは、いや、だって天理だって関係するじゃない。福住とか天理から出てきてないでしょう。

毎日新聞:
 出てきてないはずですね。

知事:
 だから地元といっても一部の地元、しかも新谷さんが言われたことという認識ぐらいだからね。地元といっても広く、NHKが言ったように、地元といっても高畑でも、一自治会が言ったら地元住民とかいう表現をされるから用心してるわけ。地元っていっても、誰だということを言ってるんじゃなくて、そこをそうやって広く表現するのは危ないなと。

毎日新聞:
 いや、だからそれはちょっと論点ずれてると思うんですが。

知事:
 山添村ですか、ほかはない、山添村だけですねということを今、確認してるわけ。

毎日新聞:
 うん、出ているのはそこだけだと思います。

知事:
 そうでしょう。山添村とは、地元という表現は不適切ですねということを言ってるわけ、理屈だけどね。

毎日新聞:
 いや、地元への配慮という意味ではね、前回言われたときに、地元の人が乗ったときにね、すぐおりたらまた無料化にしてほしいとか、そういうロジックとか、それをおっしゃっているわけですか。

知事:
 それは言ってる。で、新谷さんはおさまったと理解しているんだけど、地元に別に迷惑かけないよということを言って、それで、通過交通にかけるというのはね、通過交通だけにかけるというのに反対されてるんですか、山添村さんは。

毎日新聞:
 うん、あの決議文見るとそう書いてありますね。

知事:
 だから、それは今もそうなのって。

毎日新聞:
 うん、そうらしいです。

知事:
 今もそうなの。そうじゃないでしょう、どういう理屈で通過交通に反対されるのかということ。理屈がわかんない、地元の村民として迷惑がかからないと言ってるんだけども、いや、通過交通、あそこを無料で通るのは嫌だから反対するというのは、どういう理屈ですか、毎日新聞さんの解釈では。

毎日新聞:
 いや、私に言われても、それは。

知事:
 だから地元と何かしてとおっしゃるんだから、きっとお考えあってのことだと思うんだけど。

毎日新聞:
 いや、それは聞かれたらよろしいんじゃないですか。

知事:
 いや、だから理屈もわかんないのに答えようがないじゃないですか。地元といったって、山添村といって、ここを通るのがおかしいという意見には答えようがないじゃない。国は答える場合があるかもしれない。

毎日新聞:
 いや、何かここでね、議論してもどうしようもないような話ですので、あれですけど。

知事:
 大事な点だから。

毎日新聞:
 うん、大事な点ですよ。

知事:
 膨らましちゃだめだということを言っている。

毎日新聞:
 別に膨らますわけじゃないです。

知事:
 いや、地元というのは、山添村でしょといって。

毎日新聞:
 出ているのはファクト(=事実)なんで、しかも生きてるという話なので。

知事:
 いや、そうじゃないと思うな。

毎日新聞:
 それは知事の思いというか、願いだと思いますよ。

知事:
 いや、そうだってわかんないよ、実態かもしれないから。争っとかないと。

毎日新聞:
 何かそういうコミュニケーションとかされるお考えはあるんですか。

知事:
 ああ、山添村とはしょっちゅうやってますよ。だってそんな話伝わってこないもん、僕に。全然来ないよ。

毎日新聞:
 上げないんですか。

知事:
 だから新谷さんが言ったことは覚えてるから、新谷さんに言ったけども、だからどうして地元なのか、不思議な気がしたから。それを地元と称してコミュニケーションしないんですかと言われたら、違和感があったよ。普通の反応してるつもりだけどね。人聞き悪いじゃないですか、地元と会話もしないのかというふうにこしらえる必要はない。

毎日新聞:
 まあ有料化は進めるということですね。国があれですけども、県としても。

知事:
 有料化は国だけどね、県の意向としては陳情したというところですが、それは経緯でね、今、無料になっているのを有料にするのは難しいよと国のほうも言ってるから、いや、その意向はそうだけどもと。あんなとこは無料にして、県は何でそんなことを言ったか、これはもちろん理解されているでしょう。あんなとこ通るのはおかしいというのも機を一にするわけ。大阪-名古屋まで、名神、第二名神だったら7,000円以上かかるんだけども、こちらだとね、西名阪、名阪だと3,000円台で行ける。で、こちらがヘビーになってきて、これは山添村が別におかしいというのも変だなと思うんだけども、困るのは天理で、下から来てね、大きなトラックが奈良公園通ったり、まちをうろうろして天理の無料区間へ乗っていくのは、おかしな道路マネジメントじゃないかということを国にクレームつけたわけ。どういうふうに考えてるのと。3つあるのをね、7,000円、7,000円、3,500円にしているのはどういうつもりなのといってクレームつけたわけ。おもしろいでしょう。

産経新聞:
いや、それね、あれが有料化になるのかと思うとすごいです。どこに料金所を設けるんですか、した場合は。

知事:
 いや、有料化の構想は頓挫してるんだけども。

産経新聞:
 知事のお考えとして。

知事:
 通過交通有料化というのはね、外の話で恐縮だけど、ドイツは、ポーランドからフランスに行く道路とか、ノルウェーから地中海に行くトラックが走るのが嫌で有料化したんですよ。その有料化の手法は衛星なんだよね。機械を積んで、その通過交通がドイツの無料区間を通過するのを、こんなの事故も起こすし、税金で道路つくったのを勝手に利用されたら嫌だという反応があって有料化して、それに衛星を使ったんだ。日本はETCでずっとしたからやり方が違うんだけど、ETCをどのように利用するかというのは、その課金のテクニックということになると。

産経新聞:
 というか、山添村のとこに料金所を設けるのか、もっと三重のところに設けるのか、どうですか。

知事:
 通過交通だけなので、ずっと通過交通だけのETCってのは、もう一つ向こうの出口が要りますよね。天理で無料になって、あと向こうにも有料があるけどね、向こうのこの区間を課金するようなソフトで相当できるんじゃないかと。

産経新聞:
 亀山と天理の間ですよね。

知事:
 ああ、天理の間ということ。

産経新聞:
 その間のどっかに料金所を設けると。

知事:
 いや、それは通過するのに設けるんだけど、あと住民の人が乗っていくときに、住民の人の乗るところのゲートが要ると思うんだよね。それは課金のためじゃなしに、無料にするためのゲートが要ると、私の構想では。

産経新聞:
 あの短い区間を有料化すると。

知事:
 無料に置いておくと。皆有料にしても、そこは無料にしておくゲートは要るという構想だったんだけど。住民の人の移動を無料にするためのゲートは要るよと。通過するときは皆有料にすれば済む話だからという構想、単純な構想です。だけど無料を有料にするのは大変だというので頓挫している経緯はあるんだけども、いかにも道路マネジメントとしては偏って、それは国交省も認めているわけです。

 建設費の4割か県が負担してる、無料にするために。工場がどんどんできてればいいんだけども、意味のない、トンネルみたいなところに4割。しかも維持費3割負担してたの、無料の維持費。もう全く何か悔しかったですよね。県が3割負担、維持費。今その3割はなくった。それは橋下徹さんが、やらずぶったくりだと言ってなくなったので、維持費の3割はなくなった。

毎日新聞:
 大きいですね。

知事:
 大きいよ、それは大きいですよ。無料にして、無料か有料かは向こうの、国の話だけど、そのために3割負担ってかなわないですよ。その有料化になれば負担なくなる。維持費だからもういいんだけどね。建設のときは、無料でつくるというのはとても負担が大きい。今でも無料でつくると負担が物すごく大きいから、有料だというのでも負担があるんだけども、大分少ない。そんな事情が、財政的な事情がありますから。財政的な県の負担は、山添村はあんまり関係ないんだけどね。

日経新聞:
 すみません、今の話に関連してちょっと気になってるのが、今の京奈和って無料ですよね、開通してる区間は。

知事:
 京奈和、南のほう無料、ええ。京都部分は有料。

日経新聞:
 ええ、あれってつながったら有料にできるんですか。

知事:
 向こうは有料にならないですよ、郡山ジャンクションまでは有料にならない。郡山から北は有料になる、まだつながってないから。

日経新聞:
 つながった暁には、全線有料になるのか。

知事:
 南はならない。

日経新聞:
 ならないですか。

知事:
 だから、ずっと無料で来て、郡山ジャンクションまでは無料で、西名阪の郡山ジャンクションから天理までは有料、これは割と高かったのが減額してもらったという経緯はあります。今でも有料になって、西名阪が天理まで有料だから。すると今でも下から上がってきて、あそこの郡山ジャンクションへ入ると無料からいっとき有料になるんですよね。それは割と高かったんだよね、600円ぐらいしてた。そのあんまり短いのに有料困るよと言ったら、400円ぐらいに減額してくれた。だから、それぞれ今、無料、有料、無料になっている変なところなんですね。それは南の郡山までは無料ですけど、ジャンクションなると有料になる。しかし、天理から東に行くとまた無料になるという、今の事情はそのままになってると思います。無料、有料、変な体系になってるんですね。

 名阪が、あれ無料になったのは、河野一郎建設大臣のときに千日道路でわあっとつくったんだよね、地元の陳情があって。それであんなオメガカーブみたいなのできたという話が残ってますけども、とにかくわあっと河野一郎大臣のお声がかりで早くつくったというので、早くつくったら後にたたるものができたというような感じですよね。

 その後に、また名神ができて、こちらができて、新名神が、第二名神ができてきたという経緯だから、でき上がってみると設計哲学がちょっと変だったなと。後追いかもしれないけど、そのように思えるところがありますけどね。後だから言えるという知恵でもあると思いますが。それは是正すべきだとは思いますが、是正するのをどうすればいいかというのは、なかなか難しい面もあると思います。

司会:
 よろしいですか。
 ほかにご質問はどうでしょうか。よろしいですか、ほかのご質問はいいでしょうか。よろしいですか。
 幹事社さん、ご質問よろしいでしょうか。いいですか。

知事:
 いいですか、ありがとうございました。

司会:
 それでは、これで知事定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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