人権の時代1

※現在の歴史観と異なる部分もありますので、ご了承ください。

人権の時代


 原始・古代 ~身分のおこりと古代身分制~

 

「21世紀は人権の時代」といわれています。
これまで私たちの国では、どのように人権は扱われていたのでしょうか。
ある親子とともに見てみましょう!

21世紀は「人権」の時代って聞いたんだけど、どういうことなの?
そうね、一人一人が幸せに生きることができる時代のことだとお母さんは考えているわ。
今まではそうじゃなかったの?
そうなの。人間が人間らしく生きていくことができなっかった時代があったのよ。

各時代の人々の生き方がどうであったか、人権が守られず差別がどのようなものであったかを、みんなで見てみよう。

 はじめはみんなで力を合わせ、支え合い、分け合う暮らしでした。
 いまの日本列島の形ができたのは、いまから約一万年前といわれています。そのころの人々はシカやイノシシを捕り、貝や魚、木の実などを採って暮らしていました。
 みんなで力を合わせて獲物を捕り、分け合う共同生活を営んでいました。
 
 支配する身分と支配される身分がつくられていきました。
 やがて紀元前三世紀ごろ、中国・朝鮮から水稲栽培と金属器が伝わり、農耕の開始と、薄くて実用的な土器の使用がはじまりました。これによって、生産の拡大と生活の向上がもたらされたことはいうまでもありません。
 しかし一方で、人びとが「蓄え」を持つようになり、貧富の差を発生させることとなりました。そして支配する者とされる者との社会がつくられていったのです。
 
 人びとは「良民」と「賤民」に分けられました。
大和王権は強力な国家を建設しました。権力の象徴としての「古墳」が現在も残っています。七世紀の大化の改新後には、中国(隋・唐)の律令制が取り入れられ、王族や貴族でない人びとは「良民」と「賤民」に分けられたのでした。
 
大仙古墳
大仙古墳〈大阪府堺市〉

子:

ねえ、どうして人間が貴族や良い民、賤しい民なんかに分けられなければならないの?

父:

おかしなことだね、この時代の主なキーワードの「貴」・「賤」というモノサシで測られ、差別された人たちがいたんだろうね。また、大きなお墓が作られたりもしたんだ。

子: 信じられないよ!だって同じ人間じゃないか!


 
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