
今年度、県が奈良県繊維工業協同組合連合会と一緒に取り組んできた奈良県産エコスタイル創出事業から誕生した「咲良史歌鹿(さくらしかじか)」の試作品が完成し、試着しました。
「咲良史歌鹿(さくらしかじか)」の試作品は、奈良県に縁のある吉野葛のクズ粉を絞ったあとの葛根部分を直径20ミクロンのパウダー状に粉砕し、和紙に漉き込んで「葛和紙」を作り、スリットを入れて細い短冊状にした「葛和紙」と天然素材の糸を撚糸した繊維から作られています。もともと、廃棄されていたクズ粉を絞ったあとの葛根部分を利用することで、エコを強く意識した素材として採用されました。
特長は、素材の良さを強く感じる麻のようなシャリ感と軽さです。また、カラー展開を、吉野の桜=ピンク、奈良墨=グレー、金魚=赤など、「奈良」をイメージできる色を取り揃えることで、鹿の子シャツ、ケーブルニットベスト、ニットタイ、ソックスなどアイテム同士の組み合わせやすさも考慮されています。
今後、地域ブランドとして確立すべく、試作品のブラッシュアップ、商品販路の開拓・拡大といった同連合会の取り組みを県としても支援していきます。
今回の取組が、奈良県の代表的な地場産業である繊維産業の活性化に繋がることを期待します。