奈良県立民俗博物館企画展示室において、1月14日(日曜日)まで、奈良県薬務課、薬事研究センターと共催で、「奈良のくすりの歴史を知ろう展」を開催しています(博物館の入館料で観覧できます)。
なお、11月18日(土曜日)と19日(日曜日)は、「関西文化の日」として観覧料が無料となります。




奈良県では、飛鳥時代に、山岳修験で有名な役行者がすでにキハダの内皮を煮てエキスを取り、胃腸病などに効果のある薬を作ったことなど、古くから製薬の歴史を刻んできました。
特に、奈良県の吉野郡などで盛んに栽培されているトウキ(当帰)の根は、貧血や冷え性、月経不順などに用いられることで知られるなど、製薬と大きな関係性をもってきました。
新型コロナ後も様々な病気が蔓延する昨今、こうした製薬の方法や歴史にスポットをあててみました。
歴史が分かるものでは、正倉院が担った薬物記録の歴史や、奈良が歩んできた薬事関係の歴史などが分かる資料を展示しています。
見どころの資料は、生薬ごとに名前が書かれたたくさんの引き出しのある薬箪笥などは圧巻です。
ほかにも、体験コーナーも設けています。薬とするために様々な薬の素をすりつぶす道具「薬研」を実際に使って、植物の葉のすりつぶしを体験することができます。ほかに、薬を包み紙に包んで売っていた時代の「薬包」の折り方を体験しながら学ぶこともできます。
現在でもなじみのある葛根湯の詳しい解説等も充実しており、奈良のくすりについて理解を深めることができます。

開催期間
令和6年1月14日(日曜日)まで
開催場所
奈良県立民俗博物館 企画展示室(大和郡山市矢田町545番地)
主な展示資料
正倉院による薬物記録の歴史や、奈良が歩んできた薬事関係の歴史が分かります。
※1 生薬ごとに名前が書かれた、たくさんの引き出しのある薬箪笥などは圧巻!。
※2 現在でもなじみのある葛根湯等の詳しい解説等も充実しており、「奈良のくすり」について理解を深めることができます。
ワークショップ(会期中を通して実施)
薬とするために様々な薬の素をすりつぶす道具「薬研」を実際に使って、薬用植物の葉のすりつぶしが体験できます。
薬を包み紙に包んで売っていた時代の「薬包」の折り方も体験できます。

展示ガイド(終了しました)
奈良県薬事研究センターの職員が展示の見どころを案内します。
・実施日:11月4日(土曜日)、5日(日曜日)
・時間:両日とも10時、13時、15時~(20分程度)
・場所:民俗博物館 企画展示室