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とっておきの奈良
 光明皇后ゆかりの門跡寺院、法華寺の隣は写経発祥の古刹(こさつ)・海龍王寺(かいりゅうおうじ)。その先には緑豊かな古墳群が連なり、遥か古代の栄華が大和路の情景に溶け込みます。
 近鉄新大宮駅から歩いて15分。交通の便の良さに関わらず、ふと気づけば驚くほどの静寂の中で、歴史散策できるのが法華寺町界隈です。奈良時代の法華寺領からなる法華寺町は名所旧跡の宝庫。全国の仏像ファン憧れの美仏を拝み、古社寺を次々と巡っても1万歩以内に収まるという密度の濃さです。
 佐保川沿いから佐保路(東大寺転害門(てがいもん)から法華寺へと至る東西の道)をたどれば、不退寺(ふたいじ)、海龍王寺、法華寺と名刹が並び、うららかな春の日和の散策にもってこい。これらの寺を目指す「佐保路の三観音寺巡り」は人気のルートです。
 「この町の豊かな魅力を発信したい」と地元有志による「法華寺むらづくりプロジェクト」では、手作りマップを作成し、マップ片手のウォークラリーも開催。足に優しい平坦な道は、子どももお年寄りも無理なく歩けます。歴史の宝に出会いながらの散策は、学びあり、楽しさあり。その昔、光明皇后が人々を慈愛の精神で包んだように、この地を歩く人の心をやんわり癒してくれるようです。
「法華寺」
光明皇后創建の総国分尼寺。皇后の姿をあらわしたものと伝えられる、国宝の本尊「十一面観音菩薩立像」は美仏で有名。3月1日〜18日まで古代ひな人形展を開催。
「海龍王寺」
法華寺の隣、同じく光明皇后創建の古刹。山門をくぐると、奈良時代の佇まいが残る心地よい空間に迎えられる。西金堂の五重小塔は国宝。
   
「奈良時代の法華寺領」
平城宮の東隣、平城宮内の優美な東院庭園から東に広がる広大な「法華寺領」が現在の法華寺町。この地に立って、1300年前に思いをはせると、昔の栄華が感じられます。
   
「法華寺むらづくりプロジェクト」
 「法華寺町は、地元の人にもあまり知られていませんが、3つも国宝がある歴史の宝庫。この地の歴史を共に学び、楽しみ、地元の人に誇りをもってもらいたい」と2年前に会を発足させました。塚本武利(つかもと たけとし)会長のもと、創設から関わった辰巳裕(ゆたか)さん、鈴木末一(すえいち)さんなど15人の会員で活動中。手作りマップは会員の上総嘉章(かずさ よしあき)さんの挿絵スケッチが好評です。
 写真は、1月22日に開かれた「ほっけじむらウォークラリー」。子どもからお年寄りまで100人を超す参加者が“お宝巡り”を楽しみました。
問 法華寺むらづくりプロジェクト
tel 0742-33-7622


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