第17回奈良県教育懇談会(議事速報)
◇懇談会日時
平成16年6月23日(水) 14:00〜16:30
◇場所
奈良市鍋屋町15 共済会館やまと
◇議事概要
(1)討議されたテーマ
「勤労観・職業観の育成について」
(2)主な意見は次のとおり
・国民は労働を強制されるものではないが、一人一人が職業意識をもつことは
日本国憲法により要請されている。
・資本主義は労働者の勤労や節約だけで成り立つものではなく、社会全体に倫
理観が確立していることが必要
・日本は、石門心学や陽明学など、倫理観があったことによって経済発展を遂
げてきたが、戦後、それを強く否定する体制が続いてきた。どうすればそれ
を取り戻すことができるのかが大きな問題
・挫折や絶望からはい上がった人たちから学ぶことが大切であり、生き方のモ
デルに触れて感激することや自分の未来に対しての創造力をはぐくむことが
健全な勤労観の育成につながる。
・今は少なくなった「その道一筋の熟練者」を子どもたちに出会わせることは
大切。このような地域の人材の授業への導入をさらに進めてもらいたい。
・社会性を身に付けるためには、家、地域、国などへの帰属意識を持たせるこ
とが大切
・個人主義の行き過ぎを振り返り、「家族」の在り方や、地域との関係の中で
の「家」の在り方について考えることも必要
・小学校での子どもたちの活動は、学級活動、委員会活動など学級やみんなの
ために「働くこと」の連続である。家庭教育においても、学校の取組と一体
となって進めていくことが大切
・過激なゲームソフトが子どもたちの間に起きている様々な問題の背景にある
ことを認識するべきである。
◇今後の予定
学校教育関係者、家庭、企業・職場等広く県民の皆様に向けて「勤労観・職業観
の育成」を求める「アピール」を提出し、具体的な取組の推進等協力をお願いする。
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