第13回奈良県教育懇談会討議の概要  
 
◇日時  平成15年6月9日 14:00〜16:00
 
◇場所  奈良市法蓮町747−2 「春日野荘」(天平の間)
 
発言のポイント
 ・奈良県の児童生徒の体力の現状及び取組等について。(事務局より)
 ・スポーツを通して、集団規範や思いやり、忍耐力など、精神的な成長を期待。
 ・食事の面や日常生活での基礎的な体力づくりなど、トータルな考え方が必要。 
 ・人格形成にも意味の大きいスポーツ。日常の体力づくりにも各校が具体的な目標を掲げて取組を。
 ・添加物を避けて、手作りの食事を。
 ・地域の外部指導者の「運動部活動わくわくプラン21事業」について。
 ・総合的な学習の時間で食事や健康についての具体的な指導について。
 ・体力向上の重要性を親に伝えよう。
 ・健康な精神をつくることが体力づくりにも大切。
 ・大人がパワーをつけて子どもに接しよう。
 ・子どもが遊ぶ時間の確保を、また、大人や運動選手とともに運動する経験を。
 ・体力向上のための目標を明確にして議論を重ねよう。
 ・運動能力の二極化について。
 ・小学校で食に関する指導を、また、紫外線から子どもの保護を。
 ・健康づくりの視点で子どもにも親にも呼びかけよう。
 
「親学サポートブック」作成、配布について。(事務局より)
 ・指導力不足教員等への対応について。(事務局より)
 ・奈良県教育委員会メールマガジンについて。(事務局より)


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◇議事概要
 
T 事務局より 
 (奈良県の児童生徒の体力の現状及び取組等について)
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【事務局】(保健体育課長) 
1 奈良県の児童生徒の体力・運動能力の実態
 ・昭和60年をピークに子どもの体力の低下が進み、数年前からこの傾向は鈍化している。向上に転じた項
  目もみられる。
  (奈良県の児童生徒の体力・運動能力調査報告書)
 ・活発に運動する子どもと、そうでない子どもとの二極化が進み、運動しない子どもの体力低下が大きい。
 ・中学校では、運動部活動への入部者の減少が進んでいる。
2 体力低下の原因
 ・生活様式の変化による運動量の減少や学習活動に比べて外遊び、スポーツの重要性を軽視する傾向がある。
3 体力の捉え方
 ・競技力に関わる体力測定値の向上を目指す体力づくりから、生涯にわたって日常的な運動を習慣化するな
  ど、健康的な生活を目指した体力づくりへと視点が移ってきた。
4 体力向上への方向性
 ・体力は活動の源であり、健康の維持、意欲や気力の充実に関わり、人間の発達・成長を支える基本である
  という考え方を、保護者、教育関係者に浸透させる必要がある。
 ・運動をほとんどしない子どもや体力・運動能力の低い子どもへの対応が急務である。
5 体力向上への取組
 (1)学校
  ・体を動かす機会を保障し、学校教育活動全体で取り組むことが重要である。
  ・運動に対する意識が芽生える小学校で運動好きの子どもを育て、中学校、高等学校でスポーツ活動を生
   活の中に習慣化する。
 (2)地域
  ・生徒数が減少するなか、中・高等学校での運動部活動への入部者数の減少や部活動顧問の高齢化等によ
   り、活動が困難になってきている。運動部活動の学校教育活動としての意義を踏まえつつ、地域との連
   携等、新たな運営への発想転換が求められている。 
(3)家庭
 ・生活習慣の確立、外遊び、地域スポーツ等への奨励・啓発
6 県内の学校等における体力向上の取組例
 ・「総合的な学習の時間」の中で健康、運動に関する内容を取り扱う取組
 ・「特別活動」の中での「体育的活動」を充実する取組
 ・どの学年のどの時期にどのような力を身に付けるかという具体目標を設定した取組
 ・生徒全員が部活動に参加し、3年間継続するよう学校全体で支援する取組
 ・「運動部活動地域連携実践事業」により、多様な連携による部活動の取組
 ・「運動部活動わくわくプラン21事業」により、地域の外部指導者の活用

II 意見交換(子どもの体力向上について)
 

  (スポーツを通して、集団規範や思いやり、忍耐力など、精神的な成長を期待) 

【委員】 子どもたちの健康が大切であることは、自明の理です。
 小学校の運動会を見る機会がありました。6月の暑さのなかで、校長先生のお話がとても長いので、何人か
が倒れるのではと心配していましたが、一人も倒れずよく話を聞いているし、競技でも元気よく走り回ってい
ます。体力が落ちていると聞いていましたが、少しずつ良くなっているのかなという気がしました。
 私は、体力向上のために、スポーツを盛んにして、大いに団体競技などを経験させて集団規範や思いやり、
我慢することなど、精神的な成長を期待したいと思います。
 子どもを育てる親の年代は、仕事で忙しい時期ですが、家庭での健康・体力づくりに対する感覚をうまく引
っ張っていく必要があるのではないかという気がします。
 それから、食物・栄養の問題から体力向上をとらえていただいて、体に抵抗力をつけることも大切だと思い
ます。また、スポーツによる精神的な成長、元気に外遊びをすることも大いに奨励していただくようお願いし
たいと思います。


  (食事の面や日常生活での基礎的な体力づくりなど、トータルな考え方が必要)

【委員】 今もお話にありましたが、体力の問題は、トータルに考えていく必要があります。単にスポーツで
はなく、栄養などいろいろな面も含めて、食事について考えていかなければと思います。
 次に、日常生活の中で、体力をどのように増進させるかということです。このごろは、幼稚園児などが親の
車で送迎され、歩く力がついていないんですね。しっかり歩く機会がない。そうすると、子どもにいくらスポ
ーツをやりなさいと言っても、基礎的、基本的な体力がついてないものですから、できないし、できてもすぐ
に骨折する、あるいは、途中で落伍していくということになるわけです。
 部活動を通して、あるいは、体育、スポーツを通して、楽しみながら体力の向上を図ることも一つの方法で
すが、今、申しましたようにトータルな面で十分に考えていく必要があると思います。


  (人格形成にも意味の大きいスポーツ。日常の体力づくりにも各校が具体的な目標を掲げて取組を)
                                          

【委員】 最近、プーチン大統領のインタビューを見ておりましたら、自分は柔道に出会ったおかげで今日あ
るんだ、ということを言っていました。私は、スポーツというのは、体力の向上だけではなくて、人間づくり、
人格形成にも非常に大きい意味があると思うんです。
 最近見たテレビで、非常に荒れた学校に転勤した先生が陸上の指導に力を入れるなかで、学校全体が変わっ
たというものがありました。そういう意味で、もっとスポーツ指導に力を入れていただいてもいいのかなと思
います。
 ある私立の学校では小学校の1年生から校庭を毎朝、ランニングして記録し、富士山まで行ったとか、東京
から大阪まで走ったとか、日本縦断したとか、それぞれが目標をもって取り組んでいました。これは子どもの
自発性を喚起する上でも非常にいいと思います。
 最近、県内でも読書運動が定着してきましたが、体力づくりについても何か工夫し、それぞれの学校で体力
向上の目標を掲げてもらい、具体的に一つずつ取り組んでもらったらと考えています。
 それから、視察した学校でも、「ちゃんと朝食を食べてきたか」ということを確認していました。そういう
ことを公立学校でも踏み込んで教育していただいていいような気がします。


 (添加物を避けて、手作りの食事を)                 トップへ

【委員】 食事と体力ということで、よく論議するのですが、添加物の多い食品をとっていると体力の維持や
血液、筋肉など体の形成ということに、よい影響はないと言われます。昔ながらの、日本の伝統的なしょうゆ
や味噌といったものを中心に、日本食のよいところを生かして、就学前の体が形成される前の時期に、お母さ
んの手作りのものを食べさせた方がよいと思います。それが体力だけでなく、精神力にもよいということです
ので、参考までにご紹介しておきます。


 
地域の外部指導者の「運動部活動わくわくプラン21事業」について) 
  (総合的な学習の時間で食事や健康についての具体的な指導について)
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【委員】 中学校では、部活動の入部者が減少していると聞いています。中学校に通う息子が野球部で活動し
ていますが、先生は忙しくて、土日は来てくださるんですが、普段の日はあまり指導に来られないので、キャ
プテンを中心に自分たちで練習しているようです。親としては、学校外のスポーツを専門とする指導者に来て
いただけるとありがたいと思います。そこで、地域の外部指導者の活用事業である「わくわくプラン21」に
ついて、実際にどれくらいの学校で実施され、どれくらいの指導者がいらっしゃるのかお聞きしたいと思いま
す。
 先ほどから出てますように、食べ物も体力づくりにとても大切だと思います。添加物の問題とか、子どもが
知らないことが多くあります。知識として、情報として、学校で教えてほしいと思います。資料に総合的な学
習の時間で健康に関する内容を教えるということがありますので、ぜひ食べ物と健康とのつながりについて、
総合的な学習の時間のなかで指導していただけたらと思います。実際にそういった授業をしている学校もある
と思いますので、例があれば教えていただければと思います。

【事務局】 「わくわくプラン21」での外部指導者を活用した部活動の数は、平成14年度、中学校で48
部、高等学校で22部、今年は中学校で45部、高等学校で26部になっています。
 県では指導者資格を持っている方のバンクをつくっておりまして、県内には、それに該当する方が3000
人くらいおられると思います。うち、500人くらいの方がバンクに登録し、活動してくださっています。
 また、それとは別に、有資格者ということではなく、運動の好きな人をということでスポーツボランティア
をこれから発掘していかなければならないと考えています。
 次に、学校給食についてですが、学校給食は、教育の一環であるということで先生方にも自覚してもらいな
がら取り組んでいます。また、栄養士さんは栄養や献立を考えるだけではなく、教科の先生とタイアップして
栄養等に関することをいろいろな機会に指導していくという考え方も出てきています。今後、いろいろな形で
食についての重要性を考えていきたいと思っています。


 (体力向上の重要性を親に伝えよう)              トップへ

【委員】 体力の低下が進んでいることと学力を重要視することには関係があるのではないかということにつ
いて、確かにそうだなと思います。親が勉強をさせることを最優先した結果、このようなことになったのでは
ないかと、多くの子どもを見てきて思います。
 学力の必要性に匹敵するくらいに、体力を向上させることのメリットをいかに強く表現していくのかが大切
で、そこのところがちゃんと理解されれば、親たちはいろんな意味で体力向上のために必要な努力をするだろ
うと思います。
 学力を優先する風潮が大きいと思うのですが、基本的には体力をつけていないと、学力等、すべてのものが
ついていかないのではないでしょうか。

【事務局】 学力も大切ですし、体力も大切です。体力低下の現象は学力重視のみによるものではなく、社会
や生活の変化の中で多くの要因によるものと思います。学力優先の考え方も一つの原因と考えられますが、そ
れに対しては、体力が重要であり、人間の活動の源であるということを踏まえ、体力についての認識と理解を
進めていかなければならないと考えています。


 (健康な精神をつくることが体力づくりにも大切)        トップへ

【委員】 大学時代の保健の授業で医学部の教授が「健康な肉体に健康な精神が宿る」ではなく「健康な精神
に健康な肉体が宿る」と言われたことを覚えています。精神と肉体の相互関係については、体力が精神の営み
に深く影響するのと同じく、精神が体力や肉体に深く影響を与えていくということです。深い背景をもつ言葉
だと思いますので紹介しておきたいと思います。


  (大人がパワーをつけて子どもに接しよう)             トップへ

【委員】 小学校に入ったばかりの子どもを見ていますと、体力、学力という前に、子どもらしさ、すなわち、
気力が低下しています。気力のない子どもに気力を持たせるには、どうすればいいのか。大人もスポーツをし
てきた人にはパワーを感じます。子どもの元気を引き出すために、大人がパワーを付けて子どもに接する必要
があると思います。パワーのある大人が増えれば子どもたちも元気になるだろうと思います。その辺に視点を
当てて考えていただけたらと思います。


  (子どもが遊ぶ時間の確保を、また、大人や運動選手とともに運動する経験を)  

【委員】 今、小学校では、体育の授業時間以外で、子どもが外で遊ぶなどの集団的な遊びの時間が減少して
います。学校週5日制により、友だちとの遊びの機会も減ってきています。学校では、遊びや運動の空間はほ
ぼ充足されていると思いますが、子どもの遊びの希薄さを改善するためにも、時間の問題が大きな要素であり、
各学校で何とかここのところに力を入れて工夫していくことが必要だと思います。
 もう一つの視点から考えますと、子どもは先生や大人と一緒に遊ぶことが大好きで、そういう経験をいっぱ
いさせることは必要だと思います。同時に、よいものを見せることも大切であり、小学生が高校生の運動選手
が運動する様子を見れば、憧れを抱いて、あのようになりたいなと思って真似ようとします。学校教育の中で、
高校生等と一緒に運動するような機会や、たまにはプロの選手のプレーを見せてもらうような機会をつくれな
いかなと思います。そういうことが子どもの体力向上への一つの方法を担っていくのではないかと思います。


  (体力向上のための目標を明確にして議論を重ねよう)          トップへ

【委員】 子どもの体力向上の問題については刹那的な方法ではなく、なぜ体力を向上させなければならない
のかを明確にして考えなければならないと思います。たとえば、他国に比べて劣っているからということでは
なく、生きる目標や体力向上を掲げるための目標は何なのか、そのためにどのようにしていくのかということ
を、もう一度考え直してみる必要があるのではないかと思います。
 目標を明確にして、そして、生き方そのものを見直すことが非常に大事なんですが、行き過ぎると間違った
方向につながることもあるので、バランス感覚をもちながら常々振り返っていくことが必要だと思います。
 体力向上が必要であるなら、なぜそうしなければならないかを考えて、何度も議論を重ねることが大切なよ
うに思います。


  (運動能力の二極化について)                       トップへ

【委員】 運動する子どもとそうでない子どもとの間で二極化が進んでいると聞いていますが、奈良県にはそ
のようなデータがあるのでしょうか。運動しない子どもが平均値を下げているということでしょうか。

【事務局】 一日あたりの運動量ごとに比較した調査がありますが、1日に2時間以上運動する子どもと、1
日に30分くらい又は全然しない子どもの運動能力には、かなりの差が出ています。

  
  (小学校で食に関する指導を、また、紫外線からの子どもを保護を)        トップへ

【委員】 文部科学省から出ている冊子「学校教育活動全体で取り組む食に関する指導」という栄養指導のパ
ンフレットを見た覚えがあるのですが、現場で活用していただくことが大切だと思います。早い段階、小学校
で毎日の学校給食の時間に、食べ物をバランスよく食べることの大切さなど、食に関することや健康づくりの
ことをわかりやすく指導してもらいたいと思います。子どもにしっかり教えて、それが親に届くようであって
ほしいと思います。
 それから、紫外線についてですが、まだ学校では取り組まれていないのではないかなと思います。昔は日光
浴が体に良いものとされていましたが、今は、特に小さな子どもを紫外線から保護してあげることが大切だと
思います。たとえば、オーストラリアの学校ではそういうことは当たり前になっていますし、最近でしたら私
立の幼稚園、小学校で水泳のときなどの紫外線への配慮などがなされているところがあります。是非、奈良県
でも取り組んでいただきたいと思います。

【事務局】 「学校教育活動全体で取り組む食に関する指導」については、各学校において、栄養職員も含め
いろいろ取組をしています。食、健康、体力の大切さを踏まえ、これからも検討をしていきたいと思っていま
す。
 紫外線については問題として上がってはいます。厚生労働省にも問い合わせていますが、今のところはっき
りしたものは出ていないということで、今の段階では難しいところがあり、いろいろと検討している状況です。


  (健康づくりの視点で子どもにも親にも呼びかけよう)            トップへ

【委員】 体力作りを考える上で、健康という概念が大切であり、親、子どもともに、健康という言葉で呼び
かけた方が説得力があるのではないかと思います。健康づくりの中には体力づくりや栄養の問題も入ってくる
わけで、そのことを含めて考える必要があるのではないかと思います。
 健康という視点から考えるといろいろな方法が考えられると思います。スポーツだけではなく、そのような
観点で体力づくりに迫っていく、そして県民の皆様にPRしていく必要があるのではないでしょうか。
 

【事務局】 本日は、体力向上、健康というテーマで、現状の認識や課題という部分につきましては、ほぼ共
通したご意見をいただいたかと思います。いただきましたご意見について事務局で整理をしまして、次回もう
一度、体力、健康ということをテーマに討議を深めていただけたらと思います。ありがとうございました。

V 事務局より

   (「親学サポートブック」作成、配布について)               トップへ

【事務局】(県立教育研究所副所長)  この教育懇談会の中間提言で、初めて子育てをするすべての親に、
親としてなすべきこと、それから親としてのあり方を示した手引きをつくって配布して活用を促す、そういう
ご提言をいただきました。
杉村会長さん初め学識経験者、教育関係者、医師、臨床心理士、あるいは心理判定員、イラストの関係者の8
名からなる作成委員会でこの「親学サポートブック」を作成し、各市町村で実施しております1歳6カ月の健
康診査を受診する保護者の方々に配布しています。
 作成に当たりましては、いただきましたご提言に沿いまして、子育てにおきます親の役割、あるいは子育て
のノウハウというものをできるだけわかりやすく、具体的に示すように努めたところです。
 それから、作成の途中で200名の保護者の方々にモニターになっていただきまして、分量は適当であるか
とか、わかりにくいところはないかといったことにつきましてご意見をいただきまして、内容、語句の見直し、
レイアウトの修正などを行いました。
 本年度、1万6千部を印刷いたしまして、1歳6カ月健康診査時に、すべての保護者に配布しております。
そのほかに、市町村の教育委員会、保育所、幼稚園、幼稚園の家庭教育学級、子育て企業フォーラムの参加者
などに配布し、活用していきたいと思っています。
 新聞等にも取り上げられておりまして、配布対象以外の方々からのお問い合わせもいただいております。ま
た、ある高等学校では、家庭科の先生から、ぜひとも授業で使いたいというお電話もいただいております。こ
れらの声にお応えして、より多くの皆様方に活用していただくため増刷し、個人的に希望される方には実費1
00円でお分けするということも考えているところです。
 また、この内容をわかりやすく解説する15分のビデオを2本作成しまして、奈良テレビで放映するととも
に、そのビデオを各市町村、保育所、幼稚園等に配布する予定です。親学サポートブックパート1、パート2
とし、家庭教育番組「いきいき家族」という番組で9月から放映していきたいと考えています。水曜日の21
時40分から15分間。それから金曜日の14時45分から15分間放映します。9月10日、12日がパー
ト1、9月17日、19日がパート2です。また、12月、3月にもそれぞれ再放送があり、合計12回とな
ります。

    親学サポートブック パート1  9/10(水) 9/12(金)  2/17(水) 12/19(金)  3/10(水) 3/12(金)
    親学サポートブック パート2  9/17(水) 9/19(金)  2/24(水) 12/26(金)  3/17(水) 3/19(金)

【委員】 全体に大変よくできていて、いいものをつくっていただいたと思います。ありがとうございました。
アンケートのときも、子育て支援ボランティアをやってもいいという方が非常に多かったので、これを一つの
素材として、子育て支援の輪が広がるような方策を考えていただき、親だけではなくて地域の人たちがこれを
共有するような形にしていただくとありがたいと思います。よろしくお願いします。

 (指導力不足教員等への対応について)               トップへ

【事務局】(教職員課長) 指導力不足教員等への対応については4月25日に、教育委員会内部の課長で構
成する判定委員会を行いました。9名の申請のうち、6名を指導力不足教員と判定し、残り3名のうち、2名
は、学校において指導の継続をしていただき、1名は受診指導をしていただくということでスタートしました。
指導力不足教員6名につきまして、5ヶ月の研修を経て現場復帰していいのか、さらに研修を続けなければな
らないのか、あるいは職種替え、分限免職などの判定を行いたいと考えております。また、一方、8月下旬の
第3回諮問委員会に諮る新たな申請も同時に受け付けていく予定です。
 また、これに関するもう一つの課題である、精神科の医師で構成する「教員のメンタルヘルスに関する審査
会」の第1回会合を7月7日に予定しております。

【委員】 ただいまのご報告は、提言の中で教員の資質向上、正確には「県民から信頼される教員を目指して」
という提言に関わるものです。また、次回にも、提言に関わって、こんなことを今やっているというような報
告が関連する課からあるかと思います。
 
【委員】 今の指導力不足教員だけではなくて、いい先生に対する引き抜きというのは、公立、私立を問わず、
これからは県を越えて、市を越えて起きてくるんですね。それぞれの先生のヒストリーというか、どういう勉
強をしているか、どういう資格があるか、教育の実績はどうか、そういう人事考課についてはあまり整備され
てないとお聞きしてますので、いい先生をよく評価していくためにも、何かそういう工夫を検討していただい
たらいいのではないかと思います。
 指導力不足の先生の処遇だけではなくて、いい先生の評価も含めてちゃんとやっておかないといけないと思
います。いい先生がたくさんいる奈良県が草刈り場にならないように、ぜひよろしくお願いいたします。

【事務局】(教職員課長) 優秀教員につきましても既に提言等をいただいておりまして、それを今年度中に
は実現したいと考えております。ただ、優秀という概念がかなり難しいですので、ただいま内部で検討をして
おりますが、いずれ今年度中には行いたいと思っております。

 (奈良県教育委員会メールマガジンについて)              トップへ

【事務局】(教育企画課長) この件につきましては、直接、この教育懇談会からの提言ということではない
わけですが、少し紹介だけさせていただきたいと思います。
 教育企画課は本年4月に新たに設置され、主な役割として教育改革に関するさまざまな施策の企画調整、推
進をするということになっております。特に教育改革推進という点では、この教育懇談会がその推進力になっ
ていただいていると考えております。
 教育改革を進める上で、教育委員会としての考え方や取組、あるいはそれが学校にどのようにあらわれてき
ているのかという情報を、多くの方々に発信していく必要があるのではないかと考え、ホームページ等に加え、
もう一歩積極的にメールマガジンという形で、登録していただいた方に直接配信していくことにいたしました。
基本的に月2回という予定で、この6月2日に創刊号を出しました。もちろん無料でございますので、ぜひ皆
様方にもご登録いただきたいと思っています。
 今の教育改革というのは、教育委員会だけで進めていけるものではないと思っております。いろいろ活動を
していただいている方々の協力を得ながら、一緒に考え、一緒に取り組んでいきたいという思いをこのメール
マガジンを通して伝えていきたいと思っています。

 
            〔文責は奈良県教育委員会事務局〕     
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