第 170 号

    ▲   ■ ▲     ◇ 奈良県教育委員会メールマガジン ◇
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        発行:奈良県教育委員会事務局 企画管理室              
          http://www.pref.nara.jp/kyoiku/                
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                  「E−夢 はっしん!」第170号html版            
    http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/mailmaga/html/no170.html
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【 巻頭言 】

   食育と家庭科教育
                (奈良教育大学 教授 鈴木 洋子)

【 教育委員会の動き 】
  
 〔1〕食育の啓発資料「奈良県の郷土料理集」について
                                           (保健体育課)

  〔2〕「幼児の運動能力・生活習慣等調査事業」が始まりました
                        (県立教育研究所)

  〔3〕平成22年度第1回保育所・幼稚園職員合同研修会を開催しました
                        (県立教育研究所)

 〔4〕まなびースクールの受講生を募集します!
                       (人権・社会教育課) 


【 今 学校では... 】
  
  奈良県の特色を生かして−中学校音楽−
                                                    (学校教育課)

【 校訓を訪ねて 】第4回

  「自律」「協力」「奉仕」
          − 五條市立奈良県立五條高等学校賀名生分校 −

【 奈良県の先生になろう!】
  
  奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第3期の募集について
                                                      (教職員課)


【 お知らせ 】

  「なら教育リポート 〜まなびだより〜」今後の放送予定
                        (県立教育研究所)


【 報道発表資料 】【 編集後記 】

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【 巻頭言 】

  食育と家庭科教育
 
                 奈良教育大学 教授 鈴木 洋子
                                                                                          
  生活物資の量的な面では十分すぎるほど事足りていますが、安全安心
 を得る質的な面では多くの問題を抱えています。携帯電話等の発達によ
 り便利になった一方、面と向かい目を合わせて話し合う機会が減少する
 など、人と人との相互関係が希薄になっています。家庭内でモノをつく
 る機会が減り、人とモノとの繋がりも形骸化しています。
  食育の本質は「命と生活を守ること」にあります。食べるものを自分
 でつくる中で、栄養・食品の知識や調理の技能・技術を習得するだけで
 なく、作業を段取りよく進める術を学びます。また、自分が作った料理
 を人に食べてもらうことを通してコミュニケーションが生まれるなど、
 総合的な学びが成立します。食育が重視されている背景には、メタボ等
 の健康の悪化、食料自給率の低下、食文化の軽視などがありますが、こ
 のように食育には生きていく上で不可欠な多くの要素が集約されていま
 す。
  食育は学校全体で取り組むことが重要ですが、教科の中では家庭科、
 技術・家庭科の家庭分野が中心です。今、中学校の家庭分野は、1・2
 年生は週に1時間、3年生はさらに少なく、調理実習の時間を確保する
 のが難しい状況にあります。高等学校の家庭科も1学年での学習で終わ
 っているのが大半です。これでは、調理に自信のある生活者を育てるこ
 とは難しいです。献立を考え、手指を駆使して料理(モノ)をつくり、
 料理(モノ)を通して人とかかわる生活を重ねることにより自立の基礎
 を身につけ、豊かな人間性が育まれます。多くの生産活動が、諸々の科
 学を発達させてきましたが、その方向性を見誤ると、地球資源を維持し、
 環境汚染を抑えた持続可能な社会を形成していく上で多くの課題を残す
 ことになります。生活に正面から取り組んできた教科は家庭科をおいて
 ほかにはありません。今こそ、生活に関する学習に充分な時間を割くこ
 とを真剣に考える時期にあります。食育は、その大切な第一歩と捉えて
 います。


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【 教育委員会の動き 】

 〔1〕食育の啓発資料「奈良県の郷土料理集」について

                           保健体育課

    県教育委員会では、子どもたちが郷土を理解し食文化を伝承して
   いくための資料として、奈良県に伝わる郷土食のレシピ集「奈良県
   の郷土料理集」を作成しました。
    今号から毎号この「奈良県の郷土料理集」の中から旬の料理をピ
   ックアップしてお届けします。

   ■おいしさ発見!ふるさと奈良レシピ−その1−

    今号のレシピは「柿の葉寿司」↓
        http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/ryouri/kakinoha.pdf

       6月、色鮮やかに大きくなった柿の若葉で柿の葉寿司作りに
        挑戦してみませんか。
     すし飯を小さくにぎり、〆鯖をのせて柿の葉に包み、押しを
        かけると出来上がり。意外に簡単ですよ。

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 〔2〕「幼児の運動能力・生活習慣等調査事業」が始まりました
   
                         県立教育研究所
                    
    今後の子どもたちの運動能力の向上に役立てるため、県内29の幼
   稚園・保育所で、5歳児とその保護者を対象に、運動能力調査と生
   活習慣等に関する質問紙調査を実施しています。
    運動能力調査は25メートル走(又は往復走)、立ち幅跳び、テニス
   ボール投げ、両足連続跳び越しの4種目。中には近隣の高校生が調
   査を手伝ってくれている幼稚園もあります。子どもたちは、初めて
   の調査種目にとまどいながらも精一杯取り組んでいます。

    ■詳細は、次の Webページからご覧になれます。
        http://www.nara-c.ed.jp/katei/youkyouhp/undou.html

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 〔3〕平成22年度第1回保育所・幼稚園職員合同研修会を開催しました
   
                         県立教育研究所
                    
    5月13日、県立教育研究所において、平成22年度第1回保育所・
   幼稚園職員合同研修会を開催しました。この合同研修会では、毎年
   2回、県内の幼稚園と保育所の教職員が集まり、子どもの今日的な
   課題について一緒に研修をしています。
    本年度は、県立教育研究所の研究指導主事から「子どもの体力の
   低下傾向について」の講義があり、その後グループに分かれ、幼稚
   園・保育所で取り組む、子どもの体力の向上に向けた具体的な実践
   方法等について熱心に意見交換を行いました。
    
   ■詳細は、次の Webページからご覧になれます。
    http://www.nara-c.ed.jp/katei/youkyouhp/22goudou/goudou.html

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 〔4〕まなびースクールの受講生を募集します!

                        人権・社会教育課 

    県立学校の教育的、文化的機能を地域に開放し、県民の生涯学習
   を深めるために、県ではまなびースクール事業を実施しています。        
    今年度は、29の県立学校で44の講座を実施します。多数のご参加
   をお待ちしています。                      
    なお、参加ご希望の方は、直接、実施校にお申し込みください。

   ■実施校や講座の内容、申込方法等詳細は、人権・社会教育課社会
    教育係の Webページからご覧になれます。

    http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-20022.htm

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【 今 学校では... 】

  奈良県の特色を生かして−中学校音楽−
                                                    学校教育課

  奈良県には下市町の縄跳び歌「一羽の烏が」や川上村の「筏(いかだ)
 節」など、たくさんのわらべ歌や民謡が伝えられています。こうした歌
 には、その地方の暮らしや風土の特色がよく表れています。
   ここでは、中学生が日本に昔から伝わる音楽の音階の特徴を感じ取る
 学習をした後、自分の住む地域に伝わる音楽に目を向け、その特徴やよ
 さに気付くことをねらいとした授業例を紹介します。

   教室の中に、箏(そう)とアルトリコーダーの合奏の音が響いていま
  す。「さくら」です。
   演奏が終わると生徒がつぶやきます。
    「『和』のイメージやな!」
   先生が生徒にたずねます。
    「なぜ『和』のイメージだと感じるの?」
  生徒は口々に答えます。
    「箏の音色だから。」
    「だけどアルトリコーダーでも吹いていたよ。」
    「短調みたい。」
  先生が助言します。
   「短調のように感じたという人がいましたね。それでは短調と同じ
    音階になっているか調べてみましょう。この曲に使われている音
    を低い方から順番に、五線の上に並べてみましょう。」
  生徒は「さくら」が基本となる五つの音からできていること、それは
 陰音階という日本の音階の一つであることなどに気付きます。
   「ほかの日本のわらべ歌や民謡も五つの音からできているのかな。」
   「知っている歌の音階を調べてみようよ。」
  生徒は歌集の中から聴いたり、歌ったりしたことのある奈良県のわら
 べ歌や民謡を探します。その中には陰音階とは印象の違う陽音階や、雅
 楽の音階でできているものもあります。
   「私たちの地域に伝わる歌はどんな音階でできているのだろう?」
  数人の生徒が地域に伝わる子守歌を聴き取ってきました。それを昔な
 がらの口伝えで学級の生徒に広めていきます。一定でない拍子のおもし
 ろさ、ゆったりしたテンポ、すりあげるような音程などを味わいながら、
 赤ちゃんをあやす気持ちで歌います。楽譜のなかった時代、子や孫に自
 然と伝わった歌に生徒は愛着を深めていきます。


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【 校訓を訪ねて 】第4回

  「自律」「協力」「奉仕」

          − 五條市立奈良県立五條高等学校賀名生分校 −

  昭和25年、農業科と家庭科の昼間定時制高校として、現在の五條市西
 吉野町賀名生(あのう)に設立された五條高校賀名生分校。同校の校訓
 は、当初五條高等学校本校の「質実」「剛健」「礼節」でしたが、後に
 「奉仕」が加わりました。分校ではこうした校訓のもと、「北海道実習」
 や地域の高齢者の方をお招きする「健康祭」が行われています。今では
 多くの学校で取り組まれている体験学習や地域との交流を、すでに30年
 以上も前に始めていました。
  昭和41年に始まった「北海道実習」は、北海道余市町の大規模農家に
 分宿し、農業経営を実際に体験するものです。生徒たちに北海道のきび
 しい自然に立ち向かっている農家の方々のフロンティア精神を実感させ
 たい、また大規模経営農家における農業に対する取組・考え方・技術等
 を学び、郷土を愛し郷土の発展に尽くす、心豊かでたくましい人間を育
 てたいという当時の先生方の生徒への思いがこもった取組で、時代の変
 化に対応しながら現在まで続けられています。
  また、昭和49年に始まった、同校の家庭クラブが地元の老人クラブを
 招待しスポーツを通じて交流する「健康祭」も、その後、交流の輪を西
 吉野村(現・五條市西吉野町)全域に広め、「世代交流活動ふれあい健
 康祭」として地域に根付いています。そうした同校の活動や地域ととも
 に歩んできた経緯を校訓に生かすこととして、平成4年、同校の校訓は
 「自律」「協力」「奉仕」となりました。
  今年、創立60周年を迎えた賀名生分校。「自律」「協力」「奉仕」の
 精神はしっかりと分校生に根付いています。

  ■五條高等学校賀名生分校の webページはこちらからご覧になれます。
    http://web1.kcn.jp/anobunko/

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【 奈良県の先生になろう!】

  奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第3期の募集について
                           
                                                        教職員課

  「奈良県ディア・ティーチャー・プログラム」(DTP)の第3期受
 講生の募集を開始しました。
  対象は、奈良県の国公私立学校の教員を志望する大学3回生又は大学
 院1年生で、平成24年3月末までに教員免許を取得できる人です。

  第1期生 102名のうち56名が現在教諭として教壇に立っていますが、
  その一人が次のような感想を寄せてくれています。
 ○ 現在私はクラス担任をもっています。実際に教壇に立ってみると、
  指導方法に悩むこともあります。そんなとき、ふとDTPのノートを
  開きました。そこには、スタッフの先生方や、班の仲間からの意見が
  びっしりとつまっていて、その中から自分なりの解決策を見いだすこ
  とができました。「教師になるため」と受講したDTPでしたが、教
  師になってからも、こんなに力になってくれるものなのだと今改めて
  感じています。

  教員になることは、夢へのゴールではなく、スタートです。DTPで
 は、ワークショップでの様々な講義や演習を通して、教員としての資質
 の向上や、実際の学校現場での実習を80時間以上経験することで実践的
 指導力のある教員の養成を目指します。
  奈良県の教員を目指す学生の皆さん、DTP第3期に、ぜひふるって
 ご応募ください。

【概要】
 1 募集人数 100名程度
   募集人数を超えて応募があった場合は選考の上、受講者を決定しま
    す。
 2 申込み期間
   平成22年5月17日(月)〜平成22年6月25日(金)
 3 開講期間
   平成22年9月11日(土)〜平成23年7月2日(土)

  ■願書等は、奈良県教育委員会事務局教職員課の Webページから、ダウ
  ンロードできます。
    http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_itemid-46209.htm#moduleid25874


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【 お知らせ 】

  「なら教育リポート 〜まなびだより〜」今後の放送予定

                         県立教育研究所

   奈良テレビ放送(55ch デジタル29ch)「ゆうドキッ!」(17:45
  〜18:30放送)の中で、月に2、3回 18:20〜18:25 頃に放送してい
  ます。
              
       ○6月2日(水)「奈良県教育委員会訪問〜県立橿原考古学研
             究所〜」

    ○6月16日(水)「奈良県教育委員会訪問〜子どもたちの運動
              能力調査〜奈良県立教育研究所家庭・幼児
                          教育部 その1」

    ○6月23日(水)「奈良県教育委員会訪問〜おはよう・おやす
                         み・おてつだい運動の啓発〜奈良県立教育
                          研究所家庭・幼児教育部 その2」


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【 報道発表資料 】5月15日〜5月29日

 ■5月24日  平成22年度奈良県高等学校体育連盟役員  
    http://www3.pref.nara.jp/hodo/dd.aspx?itemid=34220#itemid34220


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【 編集後記 】

   田んぼに青々とした苗が見られるようになってきました。まだまだか
 わいらしいサイズですが、秋にはおいしいお米を実らせてくれることで
 しょう。
  雨が多いこれからの時期、気温も上がっていきます。食中毒の予防に
 一層留意しながら、ごはんのパワーをもらって元気に過ごしたいもので
 すね。

 ○保健体育課の Webページの食育啓発のポスターにはかわいいデザイン
  の「朝ごはん編」もあります。どうぞご活用ください。
    http://www.pref.nara.jp/dd_aspx_menuid-6286.htm


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◎「E−夢 はっしん!」ウェブページは、こちらへ。
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/mailmaga/eyumeweb/mailmagaweb1.htm

◎本県の教育に関するご提言、ご意見をお寄せください。
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/message31.htm
 *お寄せいただいたご提言、ご意見は今後の教育行政の参考にさせてい
  ただきます。
 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。
                            
◎このメールマガジンのレイアウトが崩れて見える場合の対処法について
 は、こちらへ。
 http://help.mag2.com/000047.html

◎このメールマガジンは、「まぐまぐ!」を利用して発行しています。
 http://www.mag2.com/ 

◎「ウィークリーまぐまぐ!」の配信が不要な場合は、こちらで解除でき
 ます。
 http://www.mag2.com/wmag/



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         発行:奈良県教育委員会事務局 企画管理室
          〒630-8502 奈良市登大路町30番地
         TEL 0742-22-1101(代表)内線 5353
           0742-27-9830(直通)
         mail:kyoikuk@office.pref.nara.lg.jp
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