歴史を活かす地域の取組
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- 長尾神社

日本最古の官道である竹内街道(現在の大阪府堺市と奈良県葛城市を結んだ街道)の最東端にある神社です。竹内街道が敷設された613年より前から、現在の場所に鎮守神として祀られていたと考えられています。交通の要衝に位置することから、現在でも「交通の神様」として慕われています。
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宮司として、伝統ある神社の活用に取り組む
- 長尾神社宮司。奈良県神社庁研修所講師、大阪国学院講師として後進の育成・指導にもあたっている。
- 2017年3月

交通の要衝にある神社として、多くの人々に活用していただいています
長尾神社は、今でも交通の要衝に位置しています。葛城市の観光地として訪れる人が多いのは二上山・竹内街道・當麻寺などですが、それらを訪れるハイカーの人たちの集合場所や休憩場所として長尾神社を利用していただいています。また、小学生の社会見学や写生の場所として、あるいは、イベント広場としても活用していただいています。神社というものは、もともと人々に開かれた存在であり、門はありません。長尾神社も、より多くの人々に活用していただけるよう、駐車場やトイレの整備などができればいいと考えています。

お祭やイベントを実施することで、地域の人々の絆が深まっています
長尾神社では、おんだ祭(3月)、夏祭(7月)、秋祭(10月)などのお祭や、地域のイベントなどが行われています。おんだ祭では餅まきが行われ、秋祭ではだんじりが出ます。祭の開催はポスターや地域の有線放送などで連絡され、当日は数百人もの人々で境内が埋め尽くされます。地域の人々が餅まきに参加したり、だんじりを引いたりすることで、一つになることができます。このように地域の人々の絆を深め、地域を一つにまとめることが、鎮守としての神社の役割ではないかと思っています。

長尾神社は、子どもたちの心のふるさとに
なっています
この地域の小学生は、毎朝、長尾神社の鳥居に集まってから集団で登校します。また、子どもの頃から、神社のお祭やイベントに参加しています。そうした子どもたちが、やがて大きくなって地域を離れても、お祭に合わせて帰省する方が多いです。かつてこの地域で育った子どもたちが、自身の子どもを連れて戻ってくる ―― 長尾神社は子どもたちにとって、心のふるさとであるといえるのかもしれませんね。