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文化芸術の振興で奈良に活力を!

 わが国のさまざまな文化発祥の地 奈良は、各所に文化芸術活動の活性化につながる多くの可能性を有しています。県では、そんな奈良の魅力を生かして、全国から高い注目を集める文化芸術イベントを創造し、県民の皆さんが質の高い文化芸術に触れる機会を増やすとともに、そうした文化芸術活動を支援・育成することで、文化を核にした地域活性化を目指します。
 
文化芸術を取り巻く現状
●心の豊かさやゆとりのある生活に関する意識
 「国民生活に関する世論調査」では、国民の約6割が「物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたい」と考えています。
文化芸術を取り巻く現状
出典)内閣府 国民生活に関する世論調査
 また、国民の約9割が、日常生活の中で、優れた文化芸術を鑑賞したり、自ら文化活動を行ったりすることを「非常に大切」「ある程度大切」と答えています。
文化芸術を取り巻く現状
出典)内閣府 平成21年文化に関する世論調査
●県民の文化芸術活動の状況
 奈良県では、「文化芸術」活動を行う県民の割合が約15%であり、これは全国2位と高い水準となっています。また、「文化芸術」を鑑賞する県民の割合も全国水準を上回っています。
 このことから、奈良県では文化芸術活動を自ら行ったり、鑑賞したりする人の割合が高いことがわかります。
文化芸術を取り巻く現状
出典)総務省 平成18年 社会生活基本調査
 
●県民の文化芸術に関する意識とニーズ
 平成23年度の「県民アンケート」では、「映画館や図書館、美術館などの文化施設が整っている」(2.56%)、「飲食店や娯楽施設が充実している」(2.7%)ことに関して、低い評価となっています。
 また、文化芸術活動を行っている団体からは、発表の場や機会が少ないとの声も多く出ています。

 このような現状から、県では、次のようなことを課題として捉え、更なる文化振興に取り組んでいきます。
全国から多くの人が集まるような文化芸術イベントの創造
音楽と美術の融合、カフェやレストランとの連携など、上質な文化芸術鑑賞ができる機会の提供
文化芸術活動を行う団体の支援・育成と発表の場の充実
 
上質な文化芸術に接する機会や環境の整備
●「ムジークフェストなら」の開催
 今年6月14日〜24日の11日間、国内外のアーティストによる、ドイツ音楽をはじめとしたクラシックを中心に、世界遺産の社寺や文化施設、カフェやレストラン等で音楽祭「ムジークフェストなら2012」を開催しました。関係機関や、約200人のボランティアスタッフの協力のもと、オープニング公演を皮切りに100以上の公演が行われ、子どもから大人まで約3万8000人の来訪者で賑わいました。
 この音楽祭を来年以降も継続開催することにより、上質な文化芸術に触れる環境づくりを進め、奈良の新たな行催事として定着していきます。

「ムジークフェストなら2012」のようす なら100年会館にて
 
●文化芸術に触れる機会の提供
◇奈良県芸術祭の開催
 音楽をはじめとする6部門に分類された文化芸術団体・市町村・県による多彩な催しを、県内各地で繰り広げ、9月〜11月の約3か月にわたり芸術の秋を彩ります。
◇文化施設等でのコンサート、
 展示事業、美術展などの実施
 今年4月7日〜6月24日の間、県立美術館において、「光と影のファンタジー藤城清治(ふじしろ せいじ)影絵展」を開催しました。藤城清治さんの作品をより幻想的に見せるため、水を張った作品の左右に鏡を置き、どこまでも花畑が続くように見せるなどの演出も話題を集めました。入館者数は、日本人作家を対象とした企画展では過去最高を記録し、9万7000人に達しました。
 また、県立万葉文化館では、親しみやすさの発信を目指し、地域との連携をキーワードに9月15日(万葉の日)〜11月27日まで、特別展や体験イベントを展開する予定で、中南和エリアへの誘客につなげたいと考えています。
 前述した「ムジークフェストなら2012」が、「藤城清治影絵展」と一部開催期間が重なるなど、音楽祭と美術展を同時に楽しんでいただける機会ができたことは、大きな効果を得たと考えています。今回の開催を、音楽と美術などを中心とする上質な文化芸術イベントを開催する契機として捉え、奈良ブランドとして定着することを目指します。

奈良県芸術祭のようす
 

ムジークフェストなら2012を訪れた
森 茂(しげる)さん(奈良市在住)にお話を伺いました。
 今回は、孫や友人と、8つのコンサートを楽しみました。子どもから大人まで楽しめる奈良ならではの催しの継続が、リピーターを増やすことにつながると思います。演じてくださる方や鑑賞される方への奈良ならではの「おもてなし」を充実することで、全国から多くの方が奈良を訪れてもらえればと思います。



ムジークフェストなら2012に出演された
岡田 由美子(ゆみこ)さん
(奈良市在住)にお話を伺いました。
 平和への願いを込めたドイツ音楽を歌わせていただき、意義深い参加でした。ご協力くださった皆さんの愛情に支えられ、音楽の喜びを分かち合え感謝の一言です。ドイツがテーマの今回、ドイツ語訳の「荒城の月」等を勉強させていただき、時空を超えた音楽の力を学ばせていただきました。
 
文化芸術活動の支援・育成
●文化芸術団体への助成制度の拡充
◇「新たな文化活動チャレンジ補助金」(今年度は募集終了)
 県内に所在地または活動の拠点を有する文化芸術団体等が、自らの創意工夫に基づいて企画・運営を行う優れた事業を支援します。
【助成対象経費】
出演料や演奏料、会場設営・撤去費等
【助成金額】
助成対象経費から入場料等収入を控除した額の1/2以内(限度額50万円)
◇「音楽活動活性化枠」を新設
 (今年度は募集終了)
 文化活動の底上げとテーマを絞った支援を行うため、今年度新設。「ムジークフェストなら2012」の趣旨(こちら参照)に沿った事業を支援強化します。
【助成対象経費】
出演料や演奏料、会場設営・撤去費等
【助成金額】
助成対象経費から入場料等収入を控除した額の2/3以内(限度額100万円)
 
●文化芸術団体が行う発表の場の拡充
◇奈良県芸術祭の開催(再掲)
◇県庁星空コンサートの開催
 (今年度は募集終了)
 毎年行われるなら燈花会(とうかえ)“県庁ほのあかり”(こちら参照)にあわせて、県庁前で音楽コンサート(ミニコンサート)を開催しています。出演者は、県内を中心に活動している音楽団体を公募します。
◇県民サロンコンサートの開催
 (今年度は募集終了)
 毎月第3金曜日に、県庁舎東棟1階の県民ホールで音楽コンサートを開催しています。

県民サロンコンサートのようす
 
●未来のトップアーティストの育成
◇県立ジュニアオーケストラの結成
 全国初の県立ジュニアオーケストラとして昨年6月に結成しました。未来のトップアーティストを目指す人材を育成するため、弦楽演奏経験のある小・中・高校生等を公募し、オーディションをしました。現在も、随時団員を募集しています。
◇県立ジュニアオーケストラへの支援
 主なものとして、今年3月にはファーストコンサートを開催、また、6月には「ムジークフェストなら2012」に参加しました。
 練習はもちろんのこと、成果を発表する機会を積み重ねることにより、力をつけてきています。

県立ジュニアオーケストラ練習風景
 
問 県文化・教育課
tel 0742-27-8478
fax 0742-22-7215

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