第  1 9  号 

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      ■■■■■■■      ≡奈良県教育委員会メールマガジン≡
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   ■■■■■■■▼       No.019 平成16年3月1日(月)
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        発行:奈良県教育委員会事務局 教育企画課
         http://www.pref.nara.jp/kyoiku/
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 ┏━┓ 【巻頭言】・・・・・県立教育研究所家庭教育部長 桐山吉子
 ┃目┃ 【教育委員会の動き】・・・・学校教育課
 ┗━┛ 【今、学校では・・・】・・・明日香村立聖徳中学校         
 ┏━┓               奈良県立桜井高等学校          
 ┃次┃ 【数字で見る奈良県の教育】
 ┗━┛ 【お知らせ】【新着情報】
 
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 【 巻 頭 言 】
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        「早春賦」雑感
              県立教育研究所家庭教育部長 桐山 吉子

 3月は私が好きな月の一つです。花のつぼみやあわい緑色のやわらかい新
芽が、ピーンとはりつめた冷たい空気の中でも、ちゃんと春を待っている風
景と重なるからです。

 3月になると一人の時にそっと口ずさむ好きな歌があります。「春は名の
みの風の寒さや・・」で始まる『早春賦』です。子どもの頃、この時季に母
がよく口ずさんでいた歌です。編み物をしている母のそばで、じっと聞いて
いたのをとても鮮明に覚えています。私の母はおかげさまで健在ですので、
母を懐かしむのではなく、母の傍で流れたゆったりとした豊かな時間と、澄
んだ空気をたまらなく愛しく思い出しながら、時折、口ずさむのです。

 今、私は母として、わが子にどんな思い出を刻んできたのだろうと思い返
しますと、子どもが寝る前に本を読んで聞かせていたことくらいしか浮かん
でこないのです。わが子もきっと「お母さんに本を読んでもらったなあ」と
懐かしく、豊かな気持ちで覚えてくれているのでは?と思いましたが、社会
人になっている子どもからは「8時には寝かされたなあ」と返ってきました。
がっくりです。

 けれどそれは、本を読んで聞かせるときに、私自身が「子どもと一緒」に
「本を読むこと」を楽しんでいたのではなく、心の中では「早く寝てくれる
ように」と思っていたせいなのでしょう。

 私の母は、きっと「子どものセーターを編むこと」を楽しみ、「季節を感
じること」を本気で楽しんでいたのだと思います。子どもは不思議です。言
葉にしなくても、ちゃんと親の心の中を感じ取っているのですから。

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 【 教 育 委 員 会 の 動 き 】
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         32名の大学生が放課後の「先生」に
   −放課後学習チューターの配置等に係る調査研究事業−
                           学校教育課

 県教育委員会では、平成15年度から2年間の事業として、奈良教育大学及
び奈良女子大学と連携し、研究協力校に教員志望の学生を派遣する「放課後
学習チューターの配置等に係る調査研究事業」を推進しています。この事業
は、放課後の学習相談をはじめとして、子どもたちへのきめ細かな指導を一
層充実させ、学習上のつまずきの解消や学習意欲の向上を図るととともに、
教員志望者の将来の教員としての資質・能力の向上を目指すものです。
 
 本事業を円滑に実施するため、県教育委員会では「放課後学習チューター
連絡協議会」並びに「チューター指導委員会」を設置し、チューターの活動
を支援しています。昨年11月に開催した「チューター指導委員会」では、研
究協力校、チューター、連携大学、県教育委員会が一堂に会して、本事業の
充実に向けた熱のこもった話合いが行われました。

 研究協力校からは、「チューターの学生は、先生方と連携を取りながら、
熱心に指導してくれている。年齢も近いので、子どもたちも気軽に質問でき
るようだ。総合的な学習の時間や学校行事、部活動にも積極的に協力してく
れており、実践的に多くのことを学んでくれている。」、チューターからは、
「充実した経験で、行く日が楽しみ。先生でもなく友達でもないという立場
の難しさもあるが、先生になりたいという思いが一段と強くなった。」など
の感想が出されました。また、大学からは、「学生の研修の場として今回の
試みに注目している。学生は子どもとの接し方に不安や悩みがあるようだが、
これらは、教師としての基盤を作る原動力ともいえるもの。この経験を将来
に生かしてもらいたい。」と、本事業への期待が述べられました。

 3月には、第2回連絡協議会を開催し、本年度の成果と課題を整理し、本
事業の更なる充実を目指していきたいと考えています。

 研究協力校は次の通りです。
  奈良市立東市小学校 奈良市立飛鳥小学校   奈良市立三笠中学校
  奈良市立京西中学校 奈良市立登美ヶ丘中学校 橿原市立畝傍中学校
  山添村立山添中学校 新庄町立新庄中学校

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 【 今 、学 校 で は・・・・ 】
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┃中学校┃   「先生、それで子どもに責任もてますか?」  
┗━━━┛      −本校の教育改革の第一歩−
                      明日香村立聖徳中学校

○不登校生0(ゼロ)への挑戦!
  平成12年9月、本校には各学年2名ずつの不登校生がいました。その時、
 指導を受けた大学の先生から、「子どもが休んでいて、先生はその子の教
 育に責任をもてますか?」と厳しい指摘を受け、同時に、「不登校は教師
 の責任、不登校は必ず治る」と指導を受けました。

  私たちは、学年毎に毎週具体的なステップを作り、保護者と共に役割分
 担をしながら不登校克服のための取組をスタートしました。そして、家庭
 で、学校で日々変わりつつある生徒の姿を見逃さず確認し、保護者と学校、
 カウンセラーが連絡を取り合いながら取り組んできました。生徒に変化が
 見られると、教師や保護者もさらに意欲がわいてきます。このような学年
 の取組によって、1〜6ヵ月で6人全員が完全に教室で授業を受けられる
 ようになりました。この生徒たちは、高校に進学してからも休まず登校し
 ています。また、不登校傾向の見えた生徒には、保護者、学校、カウンセ
 ラーが一体となって取り組んでおり、以来、新たな不登校生は現れていま
 せん。

○教師が変われば生徒が変わる!
  平成13年4月からは、数学科において、習熟度別少人数授業に取り組ん
 できました。基礎コースと発展コースを設け、生徒自身がコースを選択し
 ます。生徒からは、「授業が分かりやすく楽しい」「問題に挑戦でき、や
 りがいがある」との声が多く聞かれるようになり、追跡調査の結果から、
 学力の向上も確かめられました。

  「教師が教材や指導方法を変えることによって、生徒がこんなにも意欲
 を出し、力を発揮することに驚いている。どの子も分かりたいという強い
 思いをもっており、子どもの学力に対して、一時間一時間、責任をもたね
 ばならないことを痛感した」と担当教諭は述べています。

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┃高 校┃       日本文化再発見!  
┗━━━┛                奈良県立桜井高等学校              

 今年度、本校では全学年に学校設定教科「志学」2単位を置き、主体的に
学習する態度の育成に努めてきました。特に1年生では、高校生としての自
己をみつめながら、一人ひとりが興味や関心を持つ分野を開拓できることを
目標に、様々な学習活動を行っています。

 まず1学期には、「自ら学ぶ」をテーマに、自分で学習計画を立て主体的
に学習を進める力を身に付け、これをもとに2学期にはディベートや日本文
化体験を通じて論理的な思考力や表現力、さらに豊かな感性を養いました。

 本年、創立百周年を迎える本校には、その伝統ならではの茶・華道の道具
や、県立高校としては珍しい本格的な茶室「知足庵」があります。日本文化
体験は、これらを活用して茶・華道に触れることを通し、自らの世界をひろ
げ、日常を見直すきっかけにしようと実施しました。1年生の各クラスが2
つの講座に分かれ、指導講師から基本的な考え方や作法を教わった後、全員
が自ら茶筅を使ったり、花を生けたりしました。慣れない正座や初めて手に
する道具にとまどいながらも、講師の話に耳を傾け、生き生きと取り組む姿
は真剣そのもの。「今まで特別なものと思っていたお茶やお花が、自分たち
の生活に今すぐ生かせる、心を豊かにするものだということがわかった」と、
生徒たちが得たものは大きかったようです。

 自分で点てたお茶は「とてもおいしかった」らしく、その後、茶道部以外
の生徒が茶室に足を運ぶ姿も見られるようになりました。また、生けた花は
各教室に持ちかえり、水をかえて長い間大切にしていました。短時間の体験
とはいえ、このような学習経験が、生徒の学校生活を豊かにし、自ら学ぶ契
機となるということを教師も改めて感じた実践でした。  

 *県立桜井高等学校のホームページこちらへ http://www.sakurai-hs.ed.jp/

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 【 数 字 で 見 る 奈 良 県 の 教 育 】 
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       海外14カ国から、103名が国・公立高校へ

 今回は、海外から受け入れた留学生(3ヵ月以上)・研修旅行生(3ヵ月
未満)の数について、「平成14年度留学生(研修生)等に関する調査」(平
成15年4月、学校教育課調べ)の数字をみてみました。

 平成14年度には、留学生19名、研修旅行生 84名の計103名が県内の17の国
・公立高校で学んでいます。期間は5日間から1年と長短ありますが、各校
で小さな国際交流が友情をはぐくむとともに、異文化理解や語学学習の契機
になるなど、大きな成果をあげています。

          留学生の数   研修旅行生の数
   平成12年度  75名(13カ国)  14名 61名
   平成13年度  105名(12カ国)  14名 91名
   平成14年度  103名(14カ国)  19名 84名

 国際科を設置している県立高取高校では、インドネシア、ボリビアから、
3名の留学生を10ヶ月間、また、大韓民国から41名の研修旅行生を6〜8日
間、受け入れました。また、奈良市立一条高校でもオーストラリアからの20
名(7日間)を含む、24名の留学生・研修旅行生が学びました。

 文部科学省は「『英語が使える日本人』育成計画」の一つとして、高校生
の海外留学を奨励しており、本県からも多くの高校生が海外で学んでいます。
その数に比べ、本県が受け入れている海外からの高校生の数は約6割に留ま
っています。高校留学生のほとんどがホームステイで学び、ホストファミリ
ーとのふれあいも魅力の一つとなっていますが、外国の若者を家族の一員と
して受け入れ、国際交流の輪を広げていくことも、素晴らしい経験となるの
ではないでしょうか。

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 【 お 知 ら せ 】
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■多数のご来場を! 県立同和問題関係史料センター開所10周年記念展 ■
  「史料センター 十年の歩み展 −部落史研究の過去・現在・未来−」
 期間:〜3月31日(水)9:00〜17:00 (土・日・祝は休館)
 場所:県立同和問題関係史料センター(奈良市大安寺1-23-1)
 http://www.pref.nara.jp/jinkenk/sitryou/siryoucenter1.htm

■ 受講生募集! 県営プール平成16年度「水泳教室」 ■
  県営プール(奈良市三条大路1丁目691?1)では、平成16年度の「水泳
 教室」の受講生を募集しています。教室は、4歳児から中学生、18歳以上
 の成人を対象とした各コースに加え、成人対象には、水中フィットネスや
 多目的など、計6コースがあり、週当たりの回数に応じて、所定の受講料
 が必要です。
  申込み受付は、3月6日(土)から始まり、先着順で定員に達し次第、
 締め切ります。申込み、お問い合わせは奈良県営プール(TEL 0742-33-40
 65)まで。詳しくは次のページをご覧ください。
 http://www.pref.nara.jp/hokent/pool-kyousitu.htm 

■ 参加者募集! はやまふれあいキャンプ第7回 ■
 日時:3月20日(土)〜21日(日) 10:00〜
 場所:奈良県立青少年野外活動センター(山辺郡都祁村吐山2040番地)
  「カラダいっぱい☆春体験」と題して、吐山の自然のなかでゲームや工
 作、料理、オリエンテーリングなどを行い、春を体感する催しです。参加
 費は、25歳以上が3,150円、25歳未満が2,880円、4歳未満は 500円、申込
 み締切は3月9日(火)です。お問い合せは、県立青少年野外活動センタ
 ー(0743-82-0508)まで。詳しくは、次のホームページをご覧ください。 
 http://www12.ocn.ne.jp/~center/fureai7.htm 

■ 実施校募集! 「中西進の万葉みらい塾」 ■
 奈良県立万葉文化館(高市郡明日香村飛鳥10)では、中西館長が小・中学
校に出向いて、子どもたちに万葉集を中心とした古代の心の豊かさを伝える
「中西進の万葉みらい塾」の実施校を募集しています。対象は全国の小・中
学校で、第1期(4月30日、5月26日、6月14日実施分)の申込み締切は3
月20日(土)です。詳しくは、次のホームページをご覧ください。 
 http://www.manyo.jp/miraijyuku/miraijyuku-top.html

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 【 新 着 情 報 】
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◎奈良県教育委員会ホームページに次の情報を掲載しました。
 『E−夢 はっしん!』ウェブページ          教育企画課
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/mailmaga/eyumeweb/mailmagaweb1.htm
 平成15年度奈良県公立高等学校編入試験の実施一覧    学校教育課
 http://www.pref.nara.jp/gakko/news161.pdf
 公立高校入学者募集関係情報              学校教育課
 http://www.pref.nara.jp/gakko/nyu_index.htm
 学校教育の指導方針                  学校教育課
 http://www.pref.nara.jp/gakko/shidouhoushin.pdf
 第15回奈良県教育懇談会 討議の概要          教育企画課
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/kondankai/kondan15.htm
 「子ども読書活動推進」のページ            生涯学習課
 http://www.pref.nara.jp/syogaig/kodomo-top.htm
 
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【 県庁各課のメールマガジン 】  ◇ 読者登録をお願いします!◇
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広報広聴課「大仏さんのつぶより情報」http://www.pref.nara.jp/koho/nara-merumaga/
地域政策課「まほろば*地域づくり情報」http://www.pref.nara.jp/chiikis/mahoroba/
県民生活課「ボランティア情報誌 Vio」http://www.pref.nara.jp/kenmin/vioinfo.html
健康増進課「健康21ファンクラブ通信」http://www.sukoyakanet-nara.jp/mag/

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 【 編 集 後 記 】
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 読者の皆さん、こんにちは。つぼみをつけた桃やレンギョウ、雪柳が花屋
の店先に並び始め、早、3月を迎えました。今日1日は、公立高校の卒業式
の日。暖かなまなざしに包まれて、胸張って巣立っていった教え子たちの姿
を思い出しながら、第19号をお届けしています。

 さて、県教育委員会のトップページをリニューアルして、新たに「『E−
夢 はっしん!』ウェブページ」を掲載しました。「巻頭言」や「今、学校
では・・」など、コーナー別の一覧画面からバックナンバーを呼び出せます。
ぜひ、ご覧ください。

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◎本県の教育に関するご提言、ご意見をお寄せください。
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/message3.htm
 *お寄せいただいたご提言、ご意見は今後の教育行政の参考にさせていた
  だきます。
 *原則として、返信はいたしませんので、あらかじめご了承ください。
◎このメールマガジンは、「まぐまぐ」を利用して発行しています。
 http://www.mag2.com/ 「新着情報版」「ウィークリーまぐまぐ」の配信
 が不要な場合は、こちらで解除できます。 http://www.mag2.com/wmag/
◎ご覧になるコンピュータの環境によって、文字がずれて表示される場合の
 対処については、こちらへ。 http://www.mag2.com/faq/mua.htm
◎当マガジンの解除は、こちらへ。http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/mailmaga/
◎「E−夢 はっしん!」ウェブページは、こちらへ。
 http://www.pref.nara.jp/kyoikuk/mailmaga/eyumeweb/mailmagaweb1.htm

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        発行:奈良県教育委員会事務局 教育企画課  
          〒630-8502 奈良市登大路町30番地
         TEL 0742-22-1101(代表) 内線 5353  
           0742-27-9830(直通)
           e-mail:kyoikuk@pref.nara.jp   
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