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いきいき学校掲示板!

「感動のエピソード」部門

  募集要項   募集要項   募集ちらし
1           高校生活最後の夏を終えて       奈良県立橿原高等学校(生徒)
  私が橿原高校弓道部に入部して、部員の誰もが一 番の目標にしてきたインターハイ。特に私たちが三年 生の時には地元開催という好機に恵まれ、OG・OBの思いを受け継いで、男女団体で奈良インターハイに出場できるように毎日必死で練習に励みました。その結果県予選を突破して男女団体・個人共に出場することができました。でも、私たちはその時点がゴールではなくてインターハイで山の頂上に立って、橿高弓道部全員で全国制覇することが目標であり夢でした。
 そして、7月末にインターハイの本大会がやってきました。この試合は私自身弓道を三年間やってきた最後の引退試合でもあり、結果を残して今まで私たちを支えてくださった方々への恩返しができる最後のチャンスでした。試合が始まり男女共に予選通過をすることができ
ました。しかし私たち女子団体は決勝トーナメント1回戦で敗退してしまいました。負けたと分かった瞬間にこれで終わりだという実感が涙と共に湧いてきました。1回戦で負けたことがとても悔しくて申し訳ない気持ちや自分に対する怒りなど色々な思い、感情が溢れてきました。
 その後は気持ちを切り替えて全ての思いを男子に託して精一杯応援に専念しました。一戦一戦勝ち進んでいく男子の応援をしていると、勝つことの難しさ・1本1本の矢の重みを身にしみて感じました。そして優勝することができました。私たち女子団体が叶えることができなかった部員みんなの夢を、叶えてくれた男子に感謝の気持ちでいっぱいでした。
 そして今受験勉強に打ち込む時期になり、弓道から得た集中力・忍耐力・想定する力・集団の力などが今の私たちを支えています。また、何よりも「積み上げた努力は必ず実る」という実証された教えを胸に日々学習にみんなで取り組んでいます。
2           地域の方と焼きそばパーティー    県立大和中央高等学校 (生徒)
  今年の夏、大和郡山市在住の障害のある方々(中学生〜成人)と本校で交流をしました。
  自閉症や車いすに乗った重度の肢体不自由など障害は様々でしたが、どのように接すればスムーズに会話が出来るか、何が好きなのかなどを事前に教えてもらいました。
  今回は一緒に焼きそばとフルーツポンチを作り、食事をするという今まで経験したことのない交流の形式だったので、始まる前は「包丁を使うことができるのか?」「危なくないだろうか?」と不安や緊張でいっぱいでした。
  でも、時間はかかったけれど、手本を示しながら一緒に作業をしていると、最後には包丁を使うことができるようになりました 。一緒にご飯を食べる頃には、始まる前に抱いていた不安な気持ちはどこかに忘れ、食事の時間を一緒に楽しく過ごすことができました。障害のある方が包丁を使うことができた時には、上手ではなかったかもしれませんが、伝えることができた「達成感」と「喜び」でいっぱいになりました。 
 今回の交流で、できないだろうと決めつけてあきらめるのではなく、何かできる方法を考え、同じ作業を一緒にすることだけでも、気持ちは伝えられるのだということを学べました。

3                 ふれあい          県立大和中央高等学校 (生徒)
 夏の終わりに、奈良東養護学校で実施された保護者の清掃活動時中に、児童たちとふれあうというボランティアに参加しました。
 私とペアになったのは、小学2年生の男の子でした。小さい子が好きだからペアになった時は嬉しく思いました。でも、お母さんのそばにいたいからか、私のそばから離れすぐに清掃活動をしているお母さんのところへ走っていってしまいました。無理に「だめ。」とその子の行動を制止してはいけないと教えられていたのに、走っていく度に「体育館に戻ろう。」としか言えなかったのがくやしいです。ようやく体育館に入っても、眠たいからかマットの上でうつぶせになっていて、会話どころか横にいることすらなかなか出来ない状態でした。あれこれ興味のありそうなことを聞いてみましたが、なかなか心を開いてくれませんでした。唯一、メダルの製作でメダルに絵を描くということに興味を持ってくれ、少し会話も出来ました。
 なかなか思うようにはいかなかったけれど、これからも何回かボランティアに参加するうちに慣れていけばいいと思っています。
4      孔雀を通して生まれた新しい出会い   葛城市立新庄北小学校附属幼稚園 
                                                  (教職員)
 園では、飼育活動を通して子どもたちに、動物に対するやさしい気持ちを育てています。
 5月頃になると、朝、早くから「ニャオー!!」と大きな声で鳴くけたたましい声が、園舎中に響き渡ります。「さぁ!大変。」孔雀たちの恋の季節の到来です。子どもたちも孔雀の声に反応し、また、「卵生むなあ!楽しみやなあ!」と期待に胸を膨らませています。
 でも、困ったことに、孔雀が増えすぎて卵をふ化することができなくなりました。そこで、「孔雀が卵を産みました。どなたか、いりませんか?」と新聞に載せてみました。すると、どうでしょう。早速、吉野郡大淀町の「東部幼稚園」より電話が入り、卵と孔雀2羽をプレゼントすることになりました。
 孔雀の引っ越し当日は、子どもたちも、孔雀との別れを惜しみ涙を流す子どももでる程でした。その日を境に東部幼稚園の方へ手紙やビデオレターを送り、孔雀を心配する子どもたちの心の交流が始まり、孔雀から友だちへのかかわりにも気持ちが向けられるようになってきました。
 9月には、東部幼稚園へフレンドシップ遠足にでかけ、孔雀の「よしえちゃんとくっちゃん」に再会でき、新しい場所で元気に過ごしていることに安心した子どもたちでした。また、東部幼稚園の子どもたちや先生方との新しい出会いがあり、一緒に遊んだ思い出とともに、その体験を日々の保育の中に生かしています。
 このように、他園との交流活動は、日々の保育の活動を見直すきっかけになりました。
5 世界でたった一つの思い出に残るSchool Festivalにしよう 
                           大和高田市立高田西中学校    (教職員)
 11月6日に高田西中学校校内音楽会がありました。日頃使い慣れた自校の体育館に椅子を並べただけで、音響や照明設備も十分でなく、あまり緊張感を感じられないまま、1年生の合唱が始まりました。1年生は声も出ず、この先どうなることかと心配しました。音楽担当者も今年はインフルエンザの影響等で授業時数が確保出来ず、完成度も低いと嘆いていたことを思い出しました。
 ところが、上級生の発表になって様子が一変しました。生徒たちは、年に一度の音楽会を成功させたいとの想いからどのクラスも大きな声で、ハーモニーを合わそうと懸命でした。その想いはフロアーにも伝播し、みんなの音楽会という一体感が会場に生まれていったのです。
 3年生の登場で、その雰囲気はより強くなっていきました。今年度は、しっかり歌を歌うことを目標にし、舞台での手拍子や振り付けなどのパフォーマンスは禁止していたのですが、生徒たちは学級紹介の中で様々な工夫を凝らし、この音楽会や学級、先生に対する思いの丈をアピールしました。「○○先生、クラスのみんな今日までありがとう。」「卒業まで残り少ないけど、このクラスで一杯思い出を作りたい。」など訴えました。圧巻は、日頃やんちゃで目立っている男子生徒が「俺は、3年間○○先生に迷惑ばかりかけてきたけど、いつも心配してくれた先生には感謝しています。大好きです。」と叫んだときには、担任ばかりか私まで胸が熱くなりました。
 教師が様々な場面で「よい思い出を作ろう。」と働きかけていたのだとは思いますが、それ以上に生徒同士が、お互いに話し合ってこの日を望んだ結果だと思います。そして、これが我が高田西中学校に脈々と引き継がれた伝統であると確信しました。
 3年生の諸君よい思い出をありがとう。君たちの学校や友達を大切にしたいという熱い思いは確かに受け取ったし、必ず次に繋いでいくことを約束するよ。
6    サンバで踊ろう!奏でよう!楽しもう!      県立奈良東養護学校 (教職員)
 みなさんは、「サンバ」と聞いてピン!ときますか?。すぐにラテン音楽やブラジルとかリオのカーニバル!って連想した人も多いのではないでしょうか。私たち奈良東養護学校にサンバのリズムがやってきたのは秋のはじめころ。西の京校舎の体育館がすごい熱気に包まれた1時間あまりの出来事でした。
 その日の午後、体育館に入った子どもたちがまず目にしたのは、いろいろな楽器を持った人たちでした。演奏が始まると、今まで体験したことのない迫力のあるサンバのリズムと歌声に、はじめは圧倒された表情で見ていました。けれども1曲2曲と進んでいくうちに、自然と身体が動き出していきました。立ち上がってリズムに合わせて身体を動かしたり、楽器の音に興味を持って近くまで見に行ったりする子どもたちもいました。ペットボトルに米が入った手製のマラカスを一人ひとりがいただくと、全員が総立ちになって更にヒートアップ!サンバの歌や演奏と子どもたちの踊りとマラカスの音が一つになって、素晴らしい演奏会となりました。
 素敵なサンバの体験をプレゼントしてくださった奈良東ロータリークラブのみなさん、本当にありがとうございました。 
7       100倍おいしかった鮭の給食         奈良市立明治小学校 (教職員)

ある日の給食準備の時間、当番の子たちが給食の食器やご飯を給食室から教室へ運んでいました。  その時、鮭のおかずを運んでいた給食当番のA君の手がすべって「あっ!!」落としてしまいました。運んでいたボールは廊下にゴトン!
「先生ー。たいへんだよー。鮭が落ちたよー。」と別の給食当番の子が走って知らせにきました。急いでその廊下に駆けつけると、廊下には、ボールの中の鮭の半分くらいが落ちていました。「どうして落ちたの?」とたずねるとA君は「手が滑って。」と。「そうかー」と事情を聞いていると、まもなくY先生が袋を持ってきてくれました。そしてすぐあとに、拾って片付けてあげようと3人の女の子の救援隊が集まってきました。うれしいな。すると救援隊にA君も加わって、落ちた鮭をサッサ−と片付け、雑巾で廊下をきれいに。あっという間に片付きました。
 教室では半分くらいになってしまった鮭を小さく切ってみんなに配りました。給食がはじまり、A君が前に来て、「ぼくの不注意で落としてしまってごめんなさい。」と申し訳なさそうに言うと、クラスのみんなが笑顔で「いいよー」って。A君もみるみるとってもいい笑顔になりました。
 今日の給食の鮭はいつものよりちょっと小さかったけど、100倍おいしかったような気がしました。

8       地域防災の輪を広げよう           平群町立平群中学校 (教職員)
 平群町では、阪神大震災の犠牲者を追悼し、防災の輪を広げる催し「竹あかりの集い」が2004年より開かれています。本校でも、生徒会有志がボランティアの人たちと協力して防災ずきんの製作にチャレンジしました。ボランティア協議会坂上会長さんから近い将来に大地震が起こる可能性があることや災害時に頭を保護するものとして防災ずきんが有効なことの説明を受け、その後、鮮やかな黄色の大布を裁断。ミシンを使って縫い合わせ、中に綿を入れて仕上げ、 2つ折りにして使用 します。震災を知らない生徒たちですが、平群町の小学新1年生にプレゼントするとなると表情は真剣そのもの。
 そして、1月17日、「竹あかりの集い」が開かれました。小学新1年生と「せんとくん」にも防災ずきんをプレゼントし、心があたたまる場面を目の当たりにすることができました。防災はなかなか実感を持つことが難しいといわれますが、ずきん製作という形にすることで少しでも考えることができれば、と考えています。今年も12月に製作が始まります。
9    奈良のお米ヒノヒカリでおにぎり作り体験に参加して 
                            生駒市立生駒台幼稚園 (教職員)

 「みんなが住んでいる奈良県でも美味しいお米が作られているんだよ」「奈良で作られているお米の名前はねぇ、“ヒノヒカリ”って言うんだって」「明日は、ヒノヒカリっていう奈良のお米を使ってお家の人と一緒におにぎりを作って食べようね」と、話すと目を輝かせ、へぇ〜という顔で聞いていた子どもたち。「奈良のお米、ヒノヒカリ!!」「奈良のお米、ヒノヒカリ!!」と、唱え歌のようにみんなで歌いながら、当日を楽しみに待ちました。
 次の日、栄養士さんが保育室に炊飯器をセットしてくださると、子どもたちは興味津々に見ていました。しばらくすると、お米の炊ける良い匂いが・・。・ 「ご飯の匂い、してきた!!」と、気づく声。親子揃ってエプロンと三角巾をつけると、いよいよおにぎり作りの始まりです。栄養士の方から、お米を食べる大切さや朝ご飯の大切さの話を聞いた後、グループに分かれて、まずは、炊きたてのご飯の匂いを嗅いでみました。「わぁ〜、いい匂い!」と、満足そうな顔。そして、可愛い手のひらでおにぎりを握っていきました。「丸いの作る」「三角にする」「ボールみたいにする」「わぁ〜、大きい」など、思ったこと感じたことを話しながら賑やかにおにぎりを作り、みんなで美味しくいただきました。自分で作った世界でたったひとつのおにぎりを口いっぱいにほおばる顔は、幸せそのものでした。
 炊きたてのご飯の美味しさ、親子で一緒に食に向かい合う楽しさや喜び、大切さを改めて感じた一日でした。

10    ちゃんへん・さんのパフォーマンスショーとお話に感動!!
                              生駒市立生駒第二小学校 (児童)

 土曜参観が終わった後、ちゃんへんさんのパフォーマンスショーが体育館でありました。ぼくは、この最後のパフォーマンスショーをとても楽しみにしていたのでまだかなとずっと思っていました。
 パフォーマンスショーは、声も出ないほどすごかったです。その中で一番驚いたのは、中国ゴマをするパフォーマンスです。見ていると、こまが上に上がるたびに観客席に飛んでくるみたいになりました。こまをキャッチするのも上手かったし、ぼくには絶対できないなと思いました。
 その後には、ちゃんへんさんからたくさん大事な話を聞きました。ちゃんへんさんの話によると朝鮮人だったために、いじめられていたそうです。もし、ぼくなら、学校にも行きたくないぐらいいやな気持ちになっていたと思います。そして、仕返したい気持ちになっていたと思います。だけどちゃんへんさんは、自分の得意なことでみかえそうと思ったそうです。それを聞いたとき、ぼくもそんなちゃんへんさんみたいになりたいなと思いました。また、夢をあきらめず、努力をしていることが大切だということを教わりました。
 この話を聞いて、ぼくも自分の夢に向かって努力をし、いつかは、必ず夢がかなうようにがんばりたいと思いました。

11             幼児交流体験           王寺町立王寺南中学校 (生徒)
 初めは何をしたらいいのかわからなくて、どうしようかと心配になったけれど、園児が「本を読んでー」「名前なにー」と話しかけてくれたので、何とか上手くやっていけそうと安心しました。けれど、今度はみんなが一斉に話すので、誰から話しを聞いてあげればいいのかわかりませんでした。でも、みんなかわいくて、一日一緒にいて優しい気持ちになりました。遊んでいるときももちろんかわいかったけれど、遊び疲れて気持ちよさそうに寝ている姿は、こちらまで温かい気持ちになりました。最後にみんなで花道をつくって「いややー」「明日も来てー」と言ってくれる子たちがいて、とてもうれしかったです。

12         美味しくできたウィンナー    五條市立五條西中学校 (生徒)

社会見学で、モクモク手づくりファームに行きました。モクモク手づくりファームでは、ウィンナーを作りました。ウィンナー作りの建物の中に入ると、「何に使うのだろう?」というような物がいっぱいあって、「上手にできるかな〜?」というふうに思えて、少し心配になりました。でも、説明を聞いていると、できるような気がしてきて、ちょっとだけ自信が持てました。
 ウィンナー作りでは、まずミンチ肉をつぶして、その上に氷をのせて、手でしっかりと混ぜました。実際にやってみると、手が冷たくて、ちょっと大変でした。次にスパイスやパセリを、よくかき混ぜました。やってみると、お肉が潰れて、感触が良かったです。そして、片栗粉をまぶして混ぜました。これは、簡単でした。ここからが本番です!先ず、白い筒状の容器にお肉を詰め込みました。これも、簡単でした。次に、お肉が入った容器に、羊の腸をセットしました。セットは簡単でしたが、ここからは2人で協力しての作業で、難しかったです。なぜかと言うと、容器のレバーを引くのが早いと、中身が飛び出るし、羊の腸を伸ばすのが早いと、お肉がバラバラになるからです。最初はうまくいかなかったけど、段々慣れていって、うまくできるようになっていきました。何とか、友達と協力して、ウィンナーを完成できることができました。
 作ったウィンナーは、家に帰って、夜にお母さんたちと一緒に食べました。とてもおいしいウィンナーでした。ごめんね、ブタさん。命をありがとう。

13           虹色の夢をのせて         大和高田市立浮孔西幼稚園 (教職員)
 毎月1回、親子で楽しい共通体験をするのが「ワクワク体験」です。おうちの人と一 緒に同じ活動をすることで、子どもの気持ちをわかってもらったり、共通の話題づく りで親子の対話も弾んだり、ずっと思い出として語ってもらえるのではないかとはじ た取組です。『まなびあい・ふれあい・つながりあい・ささえあい・みとめあい』 そんな5つのあい(愛・合い)の花を咲かせよう!という教育目標を掲げて取り組ん でいます。
 9月の晴れた日、子どもたちだけで夏の遊びをたくさん楽しんだ後、に「シャ ボン玉で遊ぼう」を企画しました。粘りあるシャボン玉液の工夫をし、ストローの小さな シャボン玉だけでなく、網を張ってぶくぶく泡のシャボン玉、いろいろな素材の筒で吹く中くらいのシャボン玉、家庭雑貨、台所用品でもできるシャボン玉を作りました。針金で作っ た丸や星型、四角の形からはどんな形のシャボン玉ができるだろう?と試行錯誤できるような材料も使ってみました。またフラフープの特大のシャボン玉を作って、シャボン玉の中 に入れてあげたいという願いから、職員みんなで夏休み中に研修をして準備をしたシャボン玉もやってみました。
 透き通るような青空に、虹色のシャボン玉があちこちにぷかぷかと浮かびました。「しゃーぼんだーま とんだー♪」と歌い出す子どもたち。シャボン玉を見 上げて思わずポカンと口をあけて見つめる子どもたち。その様子を温かい笑顔で見つ めるお母さん。子どもたちの夢をのせて空高くとんでいけ。親も子も大きく育ってとんでいけ。楽しい歓声と笑顔いっぱいの感動のひとときでした。
14          香芝北中学校10周年記念講演  香芝市立香芝北中学校 (教職員)

谷川俊太郎さんと、ご子息で音楽家の賢作さんによる十周年記念講演が行われました。香芝北中学校の生徒、職員及び地域の人たちはこの日が来ることを楽しみにしていました。
 記念講演では谷川俊太郎さんがいくつかの詩を朗読して下さったり、賢作さんがその俊太郎さんの詩に合わせてピアノ演奏をして下さったりしました。谷川俊太郎さんの朗読と賢作さんのピアノの音色が織りなす協和音は聞く人を魅了し、またさすが親子だと思うようなウィットに富んだ会話のキャッチボールは全ての人を楽しい気持ちにさせ、体育館を谷川俊太郎さん親子の世界観に変えていきました。
 谷川俊太郎さんの「おだやかに」という詩にこのような言葉があります。「おだやかにあれ こころよ のびやかに しなやかに はれやかに」
 今日というこの日はまさにこの言葉を感じることのできる一日でした。音や言葉といったものに耳を澄ませ聞き浸り、またただ聞くだけではなく肌や心で感じ取る、そんなゆっくりと心地のよい穏やかな時間が香芝北中学校の体育館を包みました。
 日頃せわしなく過ぎる時間の中で言葉や音色にゆっくりと耳を傾ける環境を作ったり、このような時間を取ったりすることは難しいように思います。しかし、この時だけは、何かに縛られることなくのびのびと、しなやかな心で詩や音楽といったものに向かい合っていたように思います。この十周年記念講演に参加した全ての人たちが、貴重な時間や空気を感じはれやかな気持ちになりました。

15          根木さんと障害            大和高田市立菅原小学校 (児童)
 「根木さんは、本当に車椅子バスケットが好きなんだな。」と、私は車椅子バスケットをしている根木さんを見て思いました。
 ある日、私の学校に根木さんがきました。根木さんは、車椅子バスケットをしていて、以前パラリンピックにも出たことがある人です。交通事故で足が動かなくなり入院していたところ、車椅子バスケットにさそわれたそうです。
 体育館での登場のとき、根木さんはシュートを見せてくださいました。車椅子を足のように自由自在に使う姿は、とても障害があるとは思えませんでした。少し話を聞いた後、私たち6年生と車椅子バスケットをしました。ふと根木さんを見ると、あることに気がつきました。根木さんの顔が、すごく生き生きしていたのです。目もきらきら光っていて、ものすごく楽しそうでした。その時、私は気付きました。自分が本当に楽しめることを見つけた人は、おもいっきり笑顔になれるんだと。
 最後に「障害」についての話を聞きました。内容は、根木さんには障害がないということです。私は、「えっ。」と思いました。なぜ、足が動かなくて車椅子に乗っている人に障害がないのだろう。
 根木さんは、こういうのです。例えば、目が見えない人用にある点字ブロックの上に何か荷物が置いてあったら、それは障害になります。しかし、もしそれを誰かがよけたら障害はなくなります。
 この話を聞いた後の私の「障害」のイメージは180度変わっていました。「障害者であっても障害がない人がいる。障害があっても助け合えば障害はなくなる。」という考えになりました。