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藤丸正明さん |
TOP » 特集・オススメスポット一覧 » 特集「農力のあるヒト」③-結のように- |
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和菓子の素材を探して、田舎へ、山へ奈良の友好都市、福岡県太宰府市にあるご祖父様の代から営まれていた和菓子屋が藤丸さんのご実家だ。お父様の代から始められた茶事専門の和菓子は、山奥にまで食材の希少価値を求め、時間をかけて芸術的なまでにイメージを創りあげる世界であったらしい。 吉野地方の伝説と食材への憧れ吉野に惹かれたのは、小学生のとき。伯父さんの家の書庫で遊んでいるうち、南北朝の歴史本、吉野山の観光本をみつける。南北朝時代の悲話、後醍醐天皇の末裔のことなど、身近で伝説的なストーリーが心を捉えた。 学生起業家、山村研究からスタート吉野のある奈良県の大学に進学。入学したばかりで「地域活性局」という村おこしサークルを学生8人で立ち上げる。吉野郡内の町村にメールや手紙を一斉に送ったが返事をもらうどころか、全く相手にされなかったという。 ただの田舎ではない、吉野杉の一等地、川上村高原郷の農家と懇親会をもったのは、2004年8月。村のエピソードなどを聞くうち、知名度の低い、吉野地方にある田舎、というイメージが一変する。過去には行政が認可する吉野杉の一等地として、黒滝村、東吉野村とともに名を連ねたこと。中でも高原郷の杉は格別で、「木材バブル」と称されるほど経済を潤す時代があったこと。それは、伊勢湾台風の山津波で夫を亡くされた一人親家庭を自立させるだけの経済力を誇ったということも、知ることになる。 高原郷の野菜のおいしさに出会って11月川上村の農業祭では、高原郷の野菜だけが村内一番人気!もっぱら味がいい、おいしいとよく売れ、感動する。評判の食材は、ほかにも、科学薬品を一切使わずに木灰で固められたコンニャク、猿があしの部分を食べていくシイタケなど、多彩にそろっていた。精力的に村を回って、おいしい食材に気づいていく。それはこれまで、コンニャクやシイタケをおいしいと感じたことがなかった藤丸さんたち20歳代の若者にとっては新たな発見だった。 |
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野菜嫌いの若者が地域を再生野菜をおいしいと感じたことがなかったのは、味のあるおいしい野菜を食べたことがなかったからではないかと藤丸さんはいう。学生仲間と畑に入っても、根菜類と葉菜類の区別どころか、どれがジャガイモでどれがタマネギかも分からない有様だったらしい。 観光地を支える名産地をつくろう京都には、京都という観光地を支えるために、小豆の名産地・丹波地方が近くにあった。奈良も、観光地として栄えるためには、豊かな土壌をもつ吉野地方を、さらなる名産地として活性化させよう、というのが藤丸さんの狙いだ。 文化拠点と生産拠点を結ぶ奈良町情報館文化拠点・奈良町と、生産拠点・高原郷を結ぶ宅配事業は、当初は「レタスだけ」という注文に難航したが、なんとか月に一度野菜の委託販売に成長。2005年10月からは、運よく元興寺の文化財研究所の南側の軒先を借りて、朝市を始め、すでに70回を数える。 2007年3月には「地域活性局」を株式会社化。観光案内所・奈良町情報館を10月にオープンさせ、インフォメーション事業としてだけでなく、観光地・ならまち文化を発信するとともに、県内の地場産品を発掘し流通・販売で結ぶ。 |
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茶道のもてなしの文化を、
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