第90回奈良県古都風致審議会

◇日時
  2010(平成22)年11月30日(火)9時00分から11時00分

◇場所
  奈良県中小企業会館 4階 大会議室

◇審議の公開・非公開について
  公開にて実施(傍聴者1名)


〔会議の概要〕
   
議題 「石舞台古墳周辺の県道改良事業について」(諮問)
 
[1]案件の概要
 明日香村島庄地区内、国指定の特別史跡石舞台古墳周辺の県道桜井明日香吉野線について、狭隘区間を解消することにより、地域住民および観光客の安全性向上を図るとともに、中南和地域の広域的な周遊観光ネットワークを形成し、地域振興に資することを目的として、奈良県が計画している道路改良事業。

[2]審議の結果

「原案のとおり承認する。」

なお、審議の過程で、次のような意見があった。

・歴史的風土を保存するために、棚田地形の保全については、規模や形態は周辺とよく調和するものとし、植栽については、現況を意識した樹種や色彩を検討すること。今後はより具体的に詳細部について計画的に検討する仕組みづくりも必要。なお、世界遺産登録を目指す上で、重要な場所からの見え方についても、十分な配慮が必要。

・石舞台周辺の遺跡の保護については、今後実施する発掘調査の結果に基づき、周辺の遺構の保護には十分配慮した上で、石舞台古墳上に道路が位置する現状を十分改善するよう計画を進めること。

・路面排水などが河川に流れ込む場合には、交通量の増加に伴い排水が周辺の水に与える影響も懸念されるため、排水の処理方法について十分な検討が必要。

・道路の構造については、カーブ区間において安全対策を十分に行い、併せて歩行者や自転車の安全対策もよく検討すること。また、周遊環境の向上により交通量の増加も見込まれるが、村内での移動は歩行や自転車、またはバスなどの公共交通に転換されるような施策を推進いただきたい。

・当該事業には住民の協力が不可欠であり、住民や地元関係者には計画内容や実施時期などについて十分に説明をし、理解を得ること。
 
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