
奈良のキク
平群町と葛城市は全国でも有名な奈良県の菊の産地です。これらの地域は大阪や京都といった都市圏に近いという地理的条件と、西側に山が迫っていて朝日が早く当たり、西日が早く沈むという地形的条件を生かして花の栽培が盛んに行われています。
平群町は「小菊」の大産地で、夏秋期の生産量は日本一です。小菊の畑が白いネットに覆われているところを見ることができますが、これはネットハウスと言って、少ない農薬でも小菊を虫の害から守ることができるようにしてあります。
葛城市では1本の茎に2つの花をつける「二輪菊」の生産が行われており、生産量は日本一です。二輪菊は主として生け花に使われており、秋の花材として重宝されています。二輪菊生産の振興のために農業総合センターでは「千都の輝(せんとのかがやき)」という品種を育成しました。これまでの二輪菊の品種では茎の先端部につくつぼみを上から2つ残して、残りのつぼみを全部手で取り除かなければいけませんでした。この作業をしなくてもいいように、「千都の輝」にはわき芽の発生しにくい性質を持たせてあります。
生産状況(H22年度産)
○栽培面積 ・・・ 112ha
○収穫量 ・・・ 44,300本
◆小菊の産地情報 【北部農林振興事務所のHP】
◆二輪菊の産地情報【中部農林振興事務所のHP】
○奈良県が取り組んでいる新技術
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キクのネット栽培の普及
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キクの一斉収穫機の開発研究
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品種(奈良県育成品種)
千都の輝

無側枝性二輪ギクです。
問い合わせ:奈良県農林部
農業水産振興課
園芸特産係 0742-27-7443