議会だより 令和5年6月号(vol.57)


 2023年6月号 pdfはこちらからダウンロード(pdf 984KB)  音声 No.1 No.2 No.3 No.4

奈良県議会だより
◉発行/奈良県議会
◉編集/議会広報委員会
令和5年6月1日発行(今回は新議員の紹介のため、6月発行です)
〒630-8501 奈良市登大路町30番地
☎0742-27-8964

 
奈良県議会だよりは2、5、8、12月の年4回発行予定です
奈良県議会議員の紹介
2月定例会の概要

 353回目となる2月定例会を、2月17日から3月16日までの28日間の日程で開催しました。今定例会には、令和5年度当初予算案及び令和4年度補正予算案をはじめ、条例案など議案69件が知事から提出され、議員からは4件の条例案などを提出しました。
 開会日には、荒井知事から、新年度の重点施策を中心に提案理由の説明を受けました。また、14人の議員が県政全般について代表質問や一般質問を行い、活発な議論をしました。さらに、常任委員会と予算審査特別委員会を開催し、付託議案の審査などを行いました。
 閉会日には、予算審査特別委員長及び常任委員長報告が行われ、知事から提出のあった議案について、いずれも原案どおり可決や承認などをしました。
 なお、令和3年7月に設置された5つの特別委員会は、今定例会の委員長報告をもって約2年間の調査活動を終了しました。

2月定例会 議決結果
項 目 件数 件    名 議決結果



5



知事提出の予算案件 16件 令和5年度奈良県一般会計予算 等 原案可決
知事提出の条例案件 23件 地域において良い人材を集め育成することを目指した良い職場づくりの推進に関する条例 等 原案可決
知事提出のその他案件 11件 流域下水道維持管理費等市町村負担金の徴収の変更について 等 原案可決
議員提出の予算案件 1件 令和5年度奈良県一般会計予算に対する修正案 否決
議員提出の条例案件 2件 奈良県議会個人情報保護条例 原案可決
奈良県政務活動費の交付に関する条例を廃止する条例 否決



4


議案

知事提出の予算案件 7件 令和4年度奈良県一般会計補正予算(第7号) 等 原案可決
知事提出の条例案件 1件 ふぐの販売及びふぐ処理師に関する条例の一部を改正する条例 原案可決
知事提出のその他案件 8件 道路整備事業にかかる請負契約の変更について 等 原案可決
1件 監査委員の選任について 原案同意
1件 地方自治法第179条第1項の規定による専決処分の報告について 原案承認
1件 地方自治法第180条第1項の規定による専決処分の報告について 報告受理
議員提出の条例案件 1件 奈良県議会議員の政治倫理に関する条例の一部を改正する条例 原案可決
請 願 1件 子どもたちの生活がより文化的なものとなるよう感染対策の緩和にむけて県としてのメッセージ発出を求める請願 採択
※全ての議案等の件名及び議員別の表決結果は、ホームページに掲載しています。

 
可決した意見書

この定例会では、意見書2件を可決しました。
意見書は、内閣総理大臣のほか関係大臣などに提出しました。

意見書
▶︎物価上昇に見合う老齢基礎年金等の支給額の改善を求める意見書
▶︎新型コロナウイルス感染症の後遺症の方々の日常を守る取組の強化を求める意見書
2月定例会代表質問
大和平野中央田園都市構想の実現に向けた取組について
>田中 惟允議員

田中 惟允(たなかただみつ)議員(自由民主党)

構想の目指すところや具体的な取組、実現に向けた進め方について伺いたい。また、(仮称)奈良県立工科大学について、どのような特色を持った大学の設置を目指すのか。
教育、健康、安全・安心などをテーマとする、「全ての人が幸せを感じられるまちづくり」につながる取組について、磯城郡3町においてチャレンジし、状況の進展に合わせて構想を進化させていく。
また大学では、県の産業競争力の強化を目的として、AIやデータサイエンス等の基盤的な知識・技術を活用し、エネルギーや医療、健康、交通、農業など「人」を取り巻く社会課題を解決することを目指す研究・教育体系を構築する。すべての人の「学びたい」気持ちに応えられる大学となるよう検討を進めていく。
他の質問項目

新年度予算
大規模広域防災拠点
障害福祉施策の充実
地域経済と社会の振興
防災・減災、国土強靱化
土地の管理と利用に関する政策の展開
県域水道一体化

新型コロナウイルス感染症への対応について
>荻田 義雄議員

荻田 義雄(おぎたよしお)議員(自民党連合・創生)

令和5年5月8日から感染症法上の位置づけを2類相当から5類へ引き下げることが決定されたことを受け、これまでの本県の3年間余にわたる感染症への対応の総括と、今後の取組方針について伺いたい。
本県では実証的なデータに基づき、効果が不明確な時短要請などではなく、県民の命と健康を守る医療提供体制の確保に全力を注いだ結果、これまで全ての重症患者を重症専用病床で治療できた実績がある。
また、全国に先駆けた無利子・無保証料の制度融資などの様々な取組により、経済面でも強力で実効的な事業者支援を行ってきた。
引き続き、安心できる医療提供体制の確保と基本的な感染防止対策の周知とともに、コロナ禍で傷ついた社会・経済の活性化に向けた取組を全力で進めていく。
他の質問項目

南部・東部地域の振興
音楽による文化振興
スポーツの振興
高齢者施策の充実
子ども医療費助成制度の拡充
農業の振興
リニア中央新幹線の整備促進
ヤングケアラー
県立高校におけるICTを活用した教育

西和医療センターの移転・再整備について
>奥山 博康議員

奥山 博康(おくやまひろやす)議員(自民党倭)

西和医療センターの移転・再整備について、これまでの検討状況について伺いたい。また、今後、県としてどのように取り組んでいくのか。
センターの移転等について、公共交通機関のアクセスに優れている等、病院利用者の利便性が大きく向上すると考えられるJR王寺駅南側を移転候補地として検討を進めている。
現在、具体的な診療機能や病床数等の検討を行っており、令和5年度中に整備基本計画策定を予定。災害時の対策として浸水を想定した機器・設備の配置、緊急車両の運行ルート等の検討をしている。併せて、地震への備えとして建物を免震構造とするほか、ヘリポートの設置など、災害拠点病院としての機能を新たに担うことを考えており、令和13年頃の開院を目標に検討を進めていく。
他の質問項目

県庁版働き方改革
大和平野中央田園都市構想の実現に向けた来年度の取組
企業誘致
大和平野地域における幹線道路の整備
交番・駐在所の最適化

橿原市域の鉄道や駅を軸としたまちづくりについて
>森山 賀文議員

森山 賀文(もりやまよしふみ)議員(新政なら)

奈良県立医科大学前に設置される新駅は、現在どのような状況で、新年度以降どのように進められるのか。また、新駅周辺のまちづくりについてはどうか。
新駅については、現在、過年度に県が行った基礎調査を元に、設置位置等を近鉄に検証いただいている。昨年、県・医大・橿原市・近鉄で協定を締結し、八木西口駅との併存が可能になったので、来年度は、改めて新駅の需要予測等を行い、関係者と協議の上、基本計画を取りまとめるほか、費用負担等の基本事項について合意を目指す。
また、周辺のまちづくりについては、検討会を開催し、民間企業や有識者の意見も頂きながら検討を進めている。
今後も関係者との協議を着実に進め、令和13年を目標に、新駅の供用及びまちびらきを実現したい。
他の質問項目

国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催
地域デジタル化の推進
(仮称)奈良県立工科大学の新設
世界遺産登録の推進
地域おこし協力隊
県庁における働きやすい職場環境づくり
県立高校における課題
特殊詐欺対策
運転免許センターの整備

平群町のメガソーラー開発計画について
>山村 幸穂議員

山村 幸穂(やまむらさちほ)議員(日本共産党)

計画がこのまま進んでいくことについて、住民は不安を抱いておられるが、今後、県はこの不安に対してどのように対応しようとしているのか。
令和5年1月に応急防災工事の完了を現地で検査・確認した。また変更許可申請については、関係法令に定める許可要件や技術基準への適合を厳正に審査し、災害・水害防止のための調整池は、大和川総合治水条例の基準に基づき、森林法基準の30年確率より厳しい50年確率の降雨に対応させた。
県としては、事業の動きを注視し、必要に応じて指導等を行うとともに、事業者に対し、住民への周知・理解を得る取組を行うよう、引き続き指導する。また、法令等が定める許可要件や技術基準などについては、許可権者として状況に応じて丁寧に説明していく。
他の質問項目

奈良新「都」づくり戦略2023
非正規雇用労働者の正規雇用化
新型コロナウイルス感染症の5類への見直し
地域医療構想

大阪・関西万博について
>清水 勉議員

清水 勉(しみずつとむ)議員(日本維新の会)

大阪・関西万博を訪れる観光客に奈良に泊まってから万博会場に行って頂けるような仕掛けづくりについて、今後どのように取り組んでいくのか。
宿泊を伴う旅行の大半は、一週間前までに予約が済ませられているので、旅行の最中ではなく、旅行出発前から奈良の情報に触れてもらい宣伝することが肝要。今後とも海外の旅行商談会や旅行博、メディアの記事露出やPR等で、奈良の魅力などを発信するとともに、滞在プランの造成に取り組んでいく。
また、万博会場のパビリオンについては、各県独自の宣伝をしても、会場でそれを見て、その府県へ行こうという人は少ないため費用対効果の考えから本県は独自の誘客パビリオンを設置するのではなく、関西全体の展示・催事スペースに出展協力する。
他の質問項目

2050年ゼロカーボンシティを目指すための取組
大和川水系の人口密集地区における洪水対策
王寺駅周辺のまちづくり

持続的な賃上げに向けた取組について
>山中 益敏議員

山中 益敏(やまなかますとし)議員(公明党)

持続的な賃上げの実現には、企業の生産性向上を図る取組や人への投資が不可欠だが、「新しい時代の地域資本主義に基づき活力ある持続可能な経済と社会の実現を図る条例」の制定も踏まえ、県は今後の施策をどう進めていくのか。
持続的な賃上げの実現には、賃金の原資となる付加価値の獲得、価格転嫁力の向上のための取組が重要。条例では、そのために必要な生産性の向上等に関する施策を定めている。また、継続的に付加価値を高めていくためには、地域のニーズに応じた人材を地域社会全体で育てることも重要。今後、基本計画の策定過程で、企業の人への投資が進みやすくなるような環境づくりを具体的に検討し、奈良から始める新しい時代の地域資本主義、「三方良し」の社会の実現を目指す。
他の質問項目

地域デジタル社会の構築により県民の幸福な生活の実現と地域の持続的な発展を図る条例
奈良県文化会館の整備
就学前の子どものはぐくみ
誰もが快適に楽しめる観光地づくり
市町村の森林環境譲与税の活用に向けた県と市町村との連携
不登校対策
子育て・教育への経済的支援の充実

2月定例会一般質問
油圧ショベルなどの公道走行について
>川口 正志議員

川口 正志(かわぐちしょうし)議員 (自民党連合・創生)

今回の運転免許取消処分は、親切な行為をした方を不当に処分する結果となっており、調書のねつ造と冤罪、不適切な取り調べ行為も行われていると考えるが、本件処分は改めるべきではないか。
係争中の事案の回答は差し控える。いずれにせよ県公安委員会は、県警察を管理する立場にあり、その権限と責任を有するので、県警察が各種法令に基づき適切に職務執行をすることはもとより、奈良県の安全・安心の確保に向けた活動を的確に推進するよう、引き続き、県警察を督励していく。
他の質問項目

御所市の市勢発展に向けた県の取組
公職選挙法の解釈と適用

大規模広域防災拠点の整備について
>秋本 登志嗣議員

秋本 登志嗣(あきもととしつぐ)議員 (自民党連合・創生)

大規模広域防災拠点の整備の進捗状況と、今後の見通しについて伺いたい。
県では、立地条件の良い五條市に大規模広域防災拠点の整備を進めている。整備は1期、2期、3期と段階的に進めることとし、令和4年度は1期・2期整備に必要な土地について、地権者の皆様のご協力を得て取得が叶い、事業開始式を開催。工事用道路の調査や設計などを進めている。
令和5年度から造成工事に着手し、1期整備は令和7年度、2期整備は令和14年度の完成を目指す。
他の質問項目

国道168号新天辻工区の整備
県内国公立大学の統合による総合大学化

新型コロナワクチン健康被害救済制度について
>植村 佳史議員

植村 佳史(うえむらよしふみ)議員 (自由民主党)

重い症状に苦しむ方や、症状が長期化している方に対し、きめ細かな支援が必要と考えるが、県はどのように取り組んでいるのか。
副反応を診療する医療機関を協力医療機関等として整備しているほか、県設置の副反応コールセンターでは丁寧に症状を伺い、協力医療機関等に繋ぐなどの対応を行っている。また、新型コロナワクチンに対応した健康被害救済制度を利用しようとする方がお困りにならないよう、申請必要書類に関する記載マニュアルを作成し、関係機関等に配付している。
他の質問項目

平城宮跡南側地区の公園整備
新型コロナワクチン接種回数と死亡者数との因果関係

教育職員を目指す障害のある学生の支援について
>小村 尚己議員

小村 尚己(こむらなおき)議員 (自由民主党)

教育職員を目指す障害のある学生を支援するため、奈良県が独自に進めている全国ネットワークの取組状況について伺いたい。
県教育委員会では、「全国障害学生支援ならネット」を令和3年5月より運用し、付与したアカウントを用いて、個別の支援や相談、全体交流会等を行い、参加学生の教育職員になることへの強い意欲の醸成につなげている。また、教職に関わる講座も実施。令和3年度は、受講学生が奈良県や埼玉県の採用試験に合格した。
他の質問項目

高齢運転者の交通安全対策
広域的な観光地域づくりの促進
県立二階堂高校キャリアデザイン科
奈良県公契約条例

大雨による水害対策について
>太田 敦議員

太田 敦(おおたあつし)議員 (日本共産党)

ゲリラ豪雨発生等に対応するため、これまでの平成緊急内水対策の進捗状況を踏まえ、さらなる対策が必要だが、県は今後どう取り組むのか。
現在、39箇所中、2箇所が完成、高田土木事務所の地下貯留施設など18箇所で事業を進めている一方、事業未着手箇所があるなど、進捗状況にばらつきがある。機運を高めるため、本年1月に進捗状況を関係者で共有し、県HPに掲載し見える化した。県は、市町の取組促進のため、引き続き、財政支援や技術的支援を行い、浸水被害解消に努めていく。
他の質問項目

大和高田市立病院の移転整備に関する協定
地域公共交通
盛土規制法

滝川の維持管理について
>乾 浩之議員

乾 浩之(いぬいひろゆき)議員 (自民党倭)

滝川の美観維持や住民の安心のため、早期に土砂浚渫などの環境整備をするべきと考えるがどうか。
河川内の堆積土砂撤去は、治水上、環境上の観点から、計画的に実施しており、令和3年度までに西名阪自動車道より上流約1kmの区間で実施した。今年の出水期までに、下流約700mの区間でも行う予定。また、滝川大橋から上牧新橋の延長約2.5kmの区間で河川内除草及び200本以上の樹木伐採を行う予定。引き続き、安全・安心で快適な環境を維持できるよう努力していく。
他の質問項目

貨物運送事業者への燃料費高騰対策
西和医療センターの移転・再整備
王寺駅周辺の治水対策
広瀬川の整備
地域の交通問題
馬見丘陵公園の魅力向上

子育て支援について
>田尻 匠議員

田尻 匠(たじりたくみ)議員 (新政なら)

子ども医療費助成の市町村間での支援のばらつきをなくすために、県内全域で対象年齢を高校生世代までに拡大するとともに、完全無償化すべきと考えるがどうか。
本制度は実施主体である市町村が地域の実情に即して設計しており、11市町村で完全無償化しているが、残り28市町村では、制度持続のため最低限の負担として、一部負担金を設けている。高校生世代への対象拡大については、全市町村が合意される場合は、県も連携し、費用の半分を負担していきたいと考えている。
他の質問項目

スポーツの振興
県内公共交通の維持・存続・発展
広域防災拠点となる中町「道の駅」
西ノ京周辺の道路整備
奈良の木の利用促進
地域における防犯体制の強化

※記載の所属会派は、改選前のものです。

質問・答弁の全文は

代表質問・一般質問とその答弁を掲載した会議録を、次の定例会開会までに奈良県議会ホームページに掲載します。


 
議会の様子をテレビやインターネットで視聴できます
●奈良テレビでは、本会議の代表・一般質問を生中継しています。
●インターネットでは、本会議の全日程や委員会の審議の様子をライブ配信するとともに、録画配信も行っています。
   
選挙区内における香典廃止に関する申し合わせについて
県議会では、公職選挙法を遵守し、虚礼廃止の実をあげるため、選挙区内の香典を一切行わないこととしています。