【発表案件】
○奈良公園における取組について
【質疑応答】
○参議院議員通常選挙・奈良市長選挙について
○大和西大寺駅の高架化について
○奈良養護学校の移転建替事業の進捗について
司会:
おはようございます。
ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
本日の会見は、ユーチューブ、奈良県公式総合チャンネルでライブ配信しております。
本日の知事からの発表案件は、奈良公園における取組についての1件でございます。
山下知事、よろしくお願いいたします。
奈良公園における取組について
知事:
資料を1枚めくっていただきまして、奈良県の観光の課題として、安い、浅い、狭いということを言っておりますけれども、その安い、浅いということに関していうと、やはり奈良県での観光が日帰りにとどまっているということで、宿泊していただくことで、奈良の魅力を十分に堪能していただく、あるいは、中南和にも足を伸ばしていただく、そしてまた、宿泊に伴って消費額を増やしていただくということが、この安いと浅いを改善することにつながると思うのですけれども、そのような狙いから、昨年度の観光戦略本部でのご意見も踏まえまして、その資料に書いてある取組を今般進めることになりました。
奈良公園バスターミナルの2階にインターネット閲覧などをするスペースがありますけれども、割と閑散としている、このスペースを活用して、お酒やお土産の販売、あるいは、簡単な飲食ができるような店舗を設置して、夜8時まで営業をしていただきたいというふうに考えております。8月1日から店舗の整備工事に着手いたしまして、10月から開店を予定しております。それから、既に京都では行っているのですけれども、奈良県でも、今年の秋、奈良国立博物館や奈良県立美術館の夜間開館を行っていきたいと考えております。それから、奈良の夜の魅力をPRする動画を作成し、発信もしていきたいと考えております。詳細は、資料に記載のとおりでございます。作成した動画につきましては、エクスペディアとか、Booking.comといったオンライントラベルエージェントと連携して、そうした動画を国内外に配信していきたいと思っております。
2枚目は、その奈良公園バスターミナルの2階に新たにオープンするお店のイメージ図でございます。
それから、2点目、これも奈良公園に関わることでございますけれども、ご存じのように、今年の1月10日から、奈良公園バスターミナルの南側入り口付近の屋内と屋外の2か所に、3基ずつのごみ箱、合計6基を設置して、実証実験をしているところでございます。実証実験の結果は、その下のほうに書いてございますけれども、家庭ごみの混入はほとんどなかった。設置直後の1か月で、燃えるごみ、約250キロ、ペットボトル、缶、瓶を150キロ回収したということでございます。しかし、依然として、公園内のトイレの内外にポイ捨てや置き去りが集中するような状況があったということでございます。こうしたことを踏まえまして、大仏殿前駐車場のトイレ入り口付近に、奈良公園バスターミナルの屋外に設置しているスマートごみ箱1セット3基を移設して、トイレの内外でのごみのポイ捨て、置き去りが改善されるかどうかの実証実験を新たに始めたいと考えております。
私からの発表は以上でございます。
司会:
質問のございます方はお願いいたします。
毎日新聞さん。
記者(毎日新聞):
バスターミナル2階の店舗について、これは運営形態はいかがでしょうか。
知事:
これは、奈良県は場所を貸し家賃を頂くという形で、民間事業者が運営するということになります。
記者(毎日新聞):
既に、募集はされているのですか。
知事:
はい、もう募集して、事業者も決まり、準備を進めてきたのですけれども、いよいよ来月から工事に入るということで発表させていただくものでございます。
記者(毎日新聞):
家賃は幾らですか。
知事:
家賃は15万円と聞いています。
記者(毎日新聞):
15万円、税込みですか。
知事:
税込みです。
記者(毎日新聞):
毎月ですか。
知事:
はい。
記者(毎日新聞):
ありがとうございます。
司会:
奈良テレビさん。
記者(奈良テレビ):
同じくバスターミナル2階の店舗についてですけれども、スペースの面積が分かれば教えていただきたいのと、簡単な飲食というふうに話されていましたが、具体的にどういったものを想定されているのか教えていただきたいです。
知事:
では、事務局から。
奈良公園室:
面積につきましては、60.45平米でございます。
飲食については、県内のお酒であるとか、一緒に食べられるような、ちょっとした飲食を想定しています。
知事:
飲み物はお酒だけでしたか。お酒以外も出るのでしたか。
奈良公園室:
お酒以外も可能です。
知事:
日本酒以外も。
奈良公園室:
はい。
知事:
イメージ図にもありますとおり、基本的には、立ち飲みで、おつまみ等は乾き物に限らず、ちょっとした調理したものも出るというふうに聞いています。
記者(奈良テレビ):
すみません、山下知事に、改めてにはなりますが、このような整備によって、奈良のまちがどういうふうに活性化すればというふうにお考えですか。
知事:
冒頭申し上げましたとおり、やはり奈良に泊まっていただきたい、そのためには、良質な宿泊施設の整備と、奈良で泊まることの魅力をアピールしていかないといけないと思っておりまして、それは、奈良の夜と奈良の朝を、観光客に満足いただけるようなものにしていくことが必要でございますので、その奈良の夜の魅力を高めるための取組の一つというふうにご理解いただきたいと思います。それとともに、今、日本酒が外国人に非常に人気でございますので、実際に奈良の酒蔵で造った日本酒を試飲していただいて、買っていただいて、その販売増につなげるとともに、日本酒だけではなく、奈良のお土産も併せてここで買っていっていただきたいと思っています。そのような狙いもございます。
司会:
NHKさん。
記者(NHK):
ナイトミュージアムの夜間開館についてお伺いしたいのですが、お時間は何時ぐらいまでを想定されていますでしょうか。
奈良公園室:
今のところ、午後9時を想定しております。
記者(NHK):
ありがとうございます。
京都や東京のほうで、この夜間開館によって、費用対効果の問題等も出てきているとは思いますが、その辺りについてはどのようにお考えでしょうか。
奈良公園室:
費用対効果も含めまして、どのぐらいの金額であれば、商品ベースとして乗ってくるのかなど、検証させていただこうと考えております。
記者(NHK):
秋スタートで、実証実験はいつぐらいまでを想定されてますか。
奈良公園室:
数日間を想定しております。
記者(NHK):
分かりました。ありがとうございます。
司会:
共同通信さん。
記者(共同通信):
ナイトタイムエコノミーを推進することで、夜間に今まで以上に人通りが多くなったり、道も明るく照らされたりする可能性もあるかと思ったのですが、鹿の生態に影響はなさそうでしょうか。
知事:
鹿は夜になるとねぐらに帰ると聞いてますので、特段影響はないものと認識しています。
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
産経新聞さん。
記者(産経新聞):
ナイトミュージアムは、内容的には何を見てもらうのでしょうか。何か特別な展覧会か、あるいは、通常の展覧でしょうか。
奈良公園室:
通常の仏像などそういった展示に併せまして、何か付加価値的なもの、例えば音楽と一緒に見ていただくとか、まだ決まったわけではございませんが、そういったことも仕掛けとして考えていけたらと考えております。
記者(産経新聞):
例えばコンサートとか、そういうことですね。
奈良公園室:
はい。併せて、音楽を聞きながら仏像を見ていただくとか、そういったこともあり得るかということで考えております。
記者(産経新聞):
分かりました。
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
朝日新聞さん。
記者(朝日新聞):
2番目のスマートごみ設置実証実験についてです。先に今年の1月から既に6基設置していますが、当初の設置の目的として、ポイ捨てが多かったという話と、鹿の誤食があって、それで死んでしまう鹿がいたという話が出ていたと思いますが、ポイ捨てが減った、誤食が減ったなどのデータはあるのでしょうか。
奈良公園室:
ポイ捨てについては、設置前後で、付近を歩いて検証しておりまして、ポイ捨てのゴミが10%減ったという結果となっております。
記者(朝日新聞):
鹿の誤食についてはどうでしょう。
奈良公園室:
鹿の誤食については、どこで食べられているのか分かりませんので、この前後でというところでは、調べられておりません。
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
読売新聞さん。
記者(読売新聞):
スマートごみ箱についてお伺いします。以前の1月の発表のときも、夏ぐらいに決めたいということでしたが、スマートごみ箱を設置するかどうかというのは、いつ頃には決めたいという状況なのでしょうか。
奈良公園室:
まだいつまでとは決まってないですが、まず、これを12月まで実施しまして、トイレの中が非常に汚いと言われておりますので、その辺がきれいになるのかどうかというところを検証したいと考えております。その結果を受けまして、増やすとか、ほかのトイレにも置いてみるとか、検討していきたいと考えております。
記者(読売新聞):
今回、効果が得られたら、公園内のほかのトイレにもスマートごみ箱を設置していきたいということですか。
奈良公園室:
そうですね。あと、回収に費用がかかりますので、実際どのくらいのごみが出るのか、その予算をどうするのかなど含めまして、考えていきたいと思っております。
記者(読売新聞):
分かりました。ありがとうございます。
大仏殿前の駐車場トイレに置くというところは理解したのですが、以前のバスターミナルの付近も、トイレや飲食店が多いと思います。ここに置くことの違いが何かあるというお考えですか。
奈良公園室:
今まで置いていましたところは、バスターミナルの前ですので、帰りに通られる方が非常に多かったかと思っております。別の場所でも設置して実証実験することで、どちらがいいのか、あるいは、どちらも設置すべきかなど、その辺も含めまして考えたいと思っています。
記者(読売新聞):
場所を検討していくということですか。分かりました。
では、ごみ箱自体設置することは決まっているということですか。
奈良公園室:
その点も含めまして、考えていきたいと思います。
記者(読売新聞):
分かりました。ありがとうございます。
参議院議員通常選挙・奈良市長選挙について
司会:
ほかに質問はございますでしょうか。
では、そのほかの質問がございます方、挙手にてお願いいたします。
時事通信さん。
記者(時事通信):
参議院選挙が先日ありまして、日本維新の会としてではなく、知事として、結果に対する分析や、国に対する意見などがあればお願いします。
知事:
知事としては特にございません。
記者(時事通信):
国の予算が通りにくくなったりとか、減税も給付もどちらも現状だと行えないのかとか、そのような意見もあったりしますが、そういった意見に対して、政治の安定性などについて何かあれば。
知事:
常識的に考えて、予算が成立しないということはあり得ないと思うので、与野党の協力を仰いで、何らかの形で予算は通すことになると思います。なので、心配はしておりません。
記者(時事通信):
本日午前、野党がガソリン減税を行うことで一致したようですが、ガソリン減税は特に地方には大きく影響があると思うのですが、これに関してはいかがですか。
知事:
それについては、先般ございました全国知事会で、知事会としてしかるべき申入れをするということになりましたので、そちらで対応がされていると考えています。
記者(時事通信):
知事会は知事会として、奈良県知事としてはどうですか。
知事:
ガソリンの暫定税率を財源として地方に配分される税金について影響がないようにしてほしいと、こういうことでございます。
記者(時事通信):
分かりました。ありがとうございます。
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
朝日新聞さん。
記者(朝日新聞):
奈良市長選挙では、知事は、山本かずひろさんの応援演説をされていたと伺っていますが、現職ではない方を応援することによって、奈良市との関係が悪くなったりなど、そのような影響についてはいかがでしょうか。
知事:
政治と行政は別というのが、私が従前から申し上げてることでございます。選挙が終わればノーサイドということで、県と市の間に横たわる問題については、また真摯に協議をしていきたいと思っております。その点は、奈良市長のほうでもご理解いただいていると認識をしております。
記者(朝日新聞):
対立候補を応援して、現職が負けることを望んでるかのように活動されたわけですが、そのことについては終わった後は影響がないというお考えでよろしいでしょうか。
知事:
少なくとも私の中では、そのことについて今後、市との関係に私自身が選挙での結果を持ち込むというつもりはありません。
大和西大寺駅の高架化について
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
毎日新聞さん。
記者(毎日新聞):
5月に大和西大寺駅の高架化が進まないとおっしゃっていて、改めて、市長が続投になられたということで、今後の協議会をいつ頃開催するか、どのように進めていくかなどについて教えてください。
知事:
選挙期間中、選挙の始まる前だったかもしれませんが、候補者アンケートが出されまして、その中で、仲川市長が、大和西大寺駅の高架化自体に反対するものではないということを明言されておりました。従前は、高架化自体に対して反対なのかなと思われるような発言もあったわけですけれども、今般、高架化そのものには賛成と明言されたので、それをどう実現していくかということについては、今後、奈良市とよく協議をしていきたいと思っております。
記者(毎日新聞):
協議会の開催日については。
知事:
協議会をいつ開催するかは、まだ決まってませんので、協議会を開催したら出てきていただけるのかなど、今後、奈良市側と協議をしていきたいと思っております。
記者(毎日新聞):
県として、引き続きアプローチをしていくということですね。
知事:
おっしゃるとおりですね。
記者(毎日新聞):
分かりました。ありがとうございます。
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
時事通信さん。
記者(時事通信):
奈良市は、以前から1対1での負担の割合の調整を求めていると思うのですが、今後、検討の余地があるのか、あくまでも1対1での交渉をベースに考えているのか、いかがでしょう。
知事:
以前もその点については答えたと思いますが、他府県の事例でも、奈良県内の過去の奈良県と奈良市の同様の事業の例でも、1対1でございますので、1対1がベースとなると思っております。
記者(時事通信):
分かりました。ありがとうございます。
奈良養護学校の移転建替事業の進捗について
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
奈良新聞さん。
記者(奈良新聞):
仲川市長の記者会見で、奈良養護学校の移転について、県との連携が進んでいないというような記事が載っていたのですが、進捗はいかがでしょうか。
知事:
それは奈良新聞の記者さんが質問されたと聞いているのですが、その質問が誤解に基づいていると思っております。養護学校移転の話が前を向いて進んでないわけでは決してなく、既に移転先は旧県立奈良病院の跡地と決まっていまして、地元のほうにもそのことはご説明しており、おおむね理解は得られていくということでございます。記者さんは、予算や調査費がまだ計上されていないということから、県のほうに動きがないというふうに質問されたと聞いているのですが、それはまだそういう段階じゃないから予算が計上されていないだけであって、早ければ、来年度予算には何らかの予算が計上されると思いますので、特段、移転の話が不透明になっているということでは全くございません。
記者(奈良新聞):
以前、養護学校移転の話で、奈良市にも負担をお願いしたいということを言っておられたんですけれども。
知事:
仲川市長と共同記者会見したときは、その話はしていないと思います。
記者(奈良新聞):
前の会見で。
知事:
共同記者会見の時点では、その話はなくなっていますので、県のほうで費用負担します。
司会:
ほかにご質問はございますでしょうか。
では、以上をもちまして知事定例記者会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。
知事:
ありがとうございました。
以上
※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。
また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。