意見書第5号

意見書第5号

   進行性骨化性線維異形成症(FOP)の難病特定疾患指定を求める意見書

 難病対策として取り組まれている特定疾患治療研究事業や小児慢性特定疾患治療研究事業などの実施は、患者や家族の医療費の負担軽減を図るとともに、病態の把握や治療法の研究に大きな役割を果たしており、難病患者や家族の生きる支えとなっている。 
 しかし一方で、このような国が指定する難病以外にも原因不明で、効果的な治療方法が確立されていない疾病もある。進行性骨化性線維異形成症は、多くの場合、子供のころに発症し、徐々に筋肉が骨に変化し、骨が体の関節を固め、あらゆる部分の動きの自由が奪われるほか、身体の変化に伴い、呼吸器官や内臓にも影響を及ぼす疾病である。
 しかしながら、医師などの医療関係者においてもこの疾病に対する認知度は低く、その患者の実態も把握されていないのが現実である。いまだに原因不明の部分が多く、治療方法も確立されていないため、患者やその家族は、限度のない症状の悪化・進行に不安を抱えながら、日々厳しい生活を強いられており、一刻も早い治療法の開発や医療費の負担軽減を待ち望んでいる。
 よって、国におかれては、進行性骨化性線維異形成症の患者が、良質な医療を受け、安心して生活ができるよう進行性骨化性線維異形成症を早期に難病特定疾患として指定するよう強く要望する。 

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   平成19年3月16日

      奈 良 県 議 会   

(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣